学校の先生たちが学ぶ能楽。
先生たちから子どもたち、生徒さんたちに伝えてほしい能楽。「親しみやすく面白い能楽」そんな心が起こってほしい。
能のことを知る。というこのフレーズだけで、敬遠してしまったり、敷居が高いと思ってしまったりという感覚がありませんか?鳥取県教育センタ- 教育企画研修課の皆様の感想を聞いていただくと、きっとイメージが変わるはずです。
これまで能を通して伝え続けてきたことのひとつが、意味のある事だったと変化した瞬間です。日本伝統芸術文化財団としての伝えたいことの「ひとつ」を伝えることができる機会となりました。
ここから先は、
鳥取県教育委員会事務局 鳥取県教育センタ- 教育企画研修課
の皆様から頂いたメッセージをご紹介いたします。
感想①
研修においては、思わず身を乗り出してしまうような非常に興味深いお話を次から次へと語ってくださり、能楽の魅力や奥深さをよりはっきりと感じることができました。
また、貴重な能面や装束をご準備くださっただけでなく、触れること、身に付けることも勧めてくださり、これほどの体験は恐らくだれもが初めてのことだったと思います。
そして、何より!実際に梅若先生の舞や謡を間近で拝見させていただき、私たちに大きな感動を与えていただきました。
そして、このすばらしさを子どもたちに感じさせる使命があることを強く認識させられました。そのような思いや考えが受講者の感想からも感じられました。
感想②
知れば知るほど引き込まれていく、生で見るとその迫力に圧倒される、それが能の面白さだと思いました。一つ一つの動作や表情に意味があり、いろいろな思いが込められているところに奥深さがありもっと深く知りたいと考えさせられました。
感想③
能は私たちの生活と決してかけ離れたものではなく、実は身近なものだと感じました。
感想④
小さいころはただただ怖いと思っていた能面が、こんなにも表情があって、人生を映しているものだったのかとびっくりさせられました。先生の解説も楽しく、中世の日本人の考え方や生き方がわかりやすく理解できたこともよかったです。
感想⑤
何百年も同じ道具を使うこと、先祖に感謝、面に敬意をはらって使用するなど、日本人としての大切な部分だと感じました。微妙な角度など、人から人へでないと伝えていけないことなども大切にされているということからも、能楽を尊重する心があふれていると感じました。
感想⑥
能を学ぶためには、音楽だけではなく、国語や社会等、教科横断的に授業を進めていくことで、子どもたちの理解が深まり、知識・技能の習得へつながっていくと感じました。
新学習指導要領にもあるように、伝統文化の継承をどのようにしていくかが、私たちの課題であると感じました。
感想⑦
「神」に対する日本人の思いを強く感じました。日本の伝統文化は、日本人の心を感じるものばかりです。失われていないそんな心を、次世代に継承する心を子どもたちに伝えていきたいし、実感させたいです。
感想⑧
3年生の音楽の授業で、歴史や背景を説明しながら、日本の伝統文化のおもしろさ、奥深さを伝えていきたいです。たくさんの画像も紹介できそうです。
感想⑨
8拍に合わせると歌いやすかったので、授業で実践してみたいです。陰と陽などにも触れたい。天女伝説のストーリーにも触れ、場面を考えさせたいです。古くからの日本文化に触れ、大切にしていこう、よさを味わおうという気持ちを育てたいです。
感想⑩
音楽の教員ではないので、直接的に生徒に還元する機会はなさそうだが、外国語の教員として日本人として、日本の文化を知っておくことは意味があると思いました。
梅若先生にこの研修をお願いするにあたって
「まずは教員が能楽のよさを味わい、体験から得た感動を授業に注ぎ込んでほしい!」
という思いをお伝えしましたが、まさにそれ以上にお応えくださったと、感謝するばかりです。報道へのご対応も快くお引き受けくださりありがとうございました。
夕方のニュースで2社が取り上げて放送し、翌日の新聞でも紹介されていましたので県民からの反応もありました。伝え継ぐ、受け継ぐためにも、やはり知らせる、伝えることが必要だと感じております。
研修をとおして梅若先生から学んだことは教育の場でしっかりと活かしていきたいと思います。この度は、本当にありがとうございました。