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Yoshiko Watanabe

人生に影響を与えた映画

2018.10.02 01:15

私の人生に影響を与えた映画、何本かありますが、その中の一本!

「イン・ベッド・ウィズ・マドンナ」

1991年に公開されたマドンナのドキュメンタリー映画で、

当時のマドンナの世界ツアーの舞台裏が映されている作品。

大学時代に同居していた兄が、何気なく借りて来たVHSビデオで観たのを思い出す。

私は当時、マドンナが大嫌いだった。

女性のグラマラスさを売りにしたり、露出の多い衣装、何から何まで

あまり好きではなかった、、、なのに、時間潰しに何気なく観ていたら

どんどんその表現に魅了されてしまった。

当時のマドンナはエイズで亡くなった友人のアーティスト、キースへリングを想い、

同性愛やエイズについて世に伝えるメッセージ性の強い内容のツアーだった。

そして、そのツアーのバックダンサーはゲイの男性ダンサー達も含まれていて

彼らのバックステージでの様子も映画には映されていた。

当時、マドンナはVOGUEという楽曲で「ヴォーギング」という当時の

ゲイ・クラブシーンから派生したポーズを取るようなダンスを取り入れていて、それが

とってもとってもとにかくかっこよかった。

大学の学食だったか学バスだったかで確か、当時の友人に話したところ

バレエダンサーやファッションデザイナーなどの芸術の世界でもゲイの方が多いという話を聞き、全くの無知だった自分は「そうなんだぁ」と思った記憶があるなぁ。


当時、美術大学でアーティストとして作品で表現する手法を日々模索していた自分にとって、

マドンナが自分のメッセージをかっこいい楽曲と衣装、ダンスと舞台装置によって、

娯楽として提示していく姿、しかもマドンナ自身がそれを探し出して作品に昇華する姿、

そして、その内容をたとえ警察や教会が注意しても自らの伝えたい事を曲げずに突き進む姿に

感銘を受けたのを覚えている。

だって、当時マドンナが付き合っていたウォーレン・ベイティが出て来て

マドンナが彼氏のウォーレン・ベイティに反論したり、ツアー裏で身体がガタガタで

マッサージを受けたり、当時雑誌にも載っていて有名だったけど、マドンナは肉体改造の為に日々ランニングなどを欠かさず、めっちゃストイックなところにも憧れた。


そうそう映画の中で、シャネルかどこか有名なブランドのサロンを訪れたマドンナが

そこにかかって来た電話にいたずらで出るんだけど、凄く受け答えが丁寧で、

それを見て、こんなにハチャメチャな表現をしているのに実はとっても洗練された

女性なんだなぁと尊敬したりした記憶がある。


そして、私は大学の卒業制作でマドンナのVOGUEのPVを日本風に真似た

ビデオを作る事に至るわけですが、今思えば、もう一捻りしろよ〜って当時の自分に言いたい。

…そこからもうちょっと踏ん張って私なりのオリジナル作品に昇華する技量が

当時の自分にはまだなかったなぁ。

でも、そのマドンナ熱はその当時の自分をその後も奮い立たせ

なんと!マドンナが売れる前に通っていたNYのダンススクールを調べ見学しに行ったり

当時のマドンナが住んでいたNYのマンションに自分の卒業制作で作ったVHSのテープを

持参して入り口の守衛さんに渡してと頼んだりした、、、稚拙ながらも我ながらすごい行動力w

でも、もっと洗練した域まで自分の表現や立ち振る舞いが達していればなぁと…今なら

思うことも。


そう、そんなタイミングで今回、「イン・ベッド・ウィズ・マドンナ」にも出ていた

男性バックダンサー達の、25年後のその後をたどるドキュメンタリー映画「ポーズ!~マドンナのバックダンサーたち~」を観た。

詳細はネタバレになるので書きませんが(映画を初めて観た時の感動は人生で一度しか

味わえないその方の貴重な体験なので、私はそれを奪いたくないので)

そこには現実が写っていて、そして、人間の人生が写っていて、

人生ってすごい!って思いました。


さあ私、どうする?

※写真は私の部屋に初心を忘れないように今も飾ってある、

兄が昔田舎で買ったマドンナのアルバム。

(勝手に借りて来ましたお兄ちゃんごめんなさい(笑))

その前の人形は大学時代、先輩の人形作家岡やんに影響を受け私も作ってみた人形。

「気持ちのいい自分自身」をテーマに作ってみたもの。当時のとにかく作品作りが好きで作った無垢な自分の表現作品が

自分が今、私利私欲の為に何か不本意なことをしてしまわないようにと

ブレーキをかけてくれるようにと思って飾ってあります。

いつも心からまっすぐ嘘のない作品を作れますように。