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宇宙人に魅せられた骨董屋の話

2023.11.22 04:48

現在はどこで暮らしているのかは分からないが

15年前に沖縄市で骨董店を営む店主がいたが

彼が話してくれたユニークな話だ

彼は宇宙人を信じており 都市伝説に目がなかった

それもそのはずだ

彼は小さい頃

実際に未確認飛行物体を目撃したからだった

1960年代の終わり頃だったという

当時 三線屋をしていた父親に連れられて

夜 金武町の市街地を車で走っていた

周りがウージ畑の場所で街灯もない場所だった

突然周りが明るくなったかと思うと

真上に大きな円盤が音もなく飛んでおり

それはウージ畑を明るく照らすように

ゆっくりと畑を巡回するようだったという

父親は目を丸くして テレビでやってるあれだ

と叫んだ

UFOは本当にいるんだと確信した

その翌日 新聞を目にした少年は驚いた

当時の地元新聞にはこう見出しが出ていた

「金武町の民家の屋根から屋根へと

小さな人型の何かが大ジャンプして渡るのが

数名に目撃、警察署に報告があった。宇宙人か?」

というものであった

やはり昨夜のあの円盤は夢でなく

その宇宙人が地上に降りて住宅の屋根を散歩していたのだ

と結論づけたのだった

その出来事以来 少年は思ったのだった

沖縄の三線は実は宇宙から来たものではないか

という推理であった

流石に親父は お前は馬鹿かと叱ったが

彼は大きくなると親父の三線店は継がずに

不思議系の骨董店を営むのであった

昔の焼き物 刀 琉球期の着物 勾玉など

さまざまであった

時に三線も持ち込まれ その多くが珍しい材や

古い由来のある名器級であった

彼は私に言った「三線の形状をよくご覧なさい

宇宙人の頭に似ているだろ?」

私はいつも返答に困るのだが 彼は憎めない人だった

周囲と連絡が途絶えて15年ほど経つ

彼はどこで何をしてるのか不明だが

彼が扱った三線は最高のものばかりだった

そして今 

彼が扱った三線が

縁あってこちらにやってきた

実に楽しみである