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「第二の家」ブログ|藤沢市の個別指導塾のお話

【受験情報】面接の極意は「二本の矢印」!神奈川県公立高校入試面接攻略法

2022.12.28 00:24


群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌い、塾講師のライセンスと叩き上げのスキルだけを武器に突き進むフリーランスの大問先生による、受験対策シリーズです。


大問先生と三人の生徒(偏差値60以上のAくん、偏差値50のBさん、偏差値40以下のCくん)の掛け合い形式で、本日は「面接」の対策を行います。


それでは早速参りましょう。大問先生、よろしくお願い致します。


ちなみに、面接シートの書き方についてはこちら。



今回の相手は面接!まずは必勝の考え方を知るべし



先生「はい、早速始めまーす。今回対策する面接は、神奈川の高校受験はもちろん、大学や就職活動なんかでも実施されているわね。どんな試験なのか、イメージはつきやすいんじゃないかしら」  


A「こんな感じ、というのはあるんですが、実際やったことはないんですよね」


C「俺もない。めっちゃ緊張しそう」


B「私もいざやるとなると緊張すると思います」


先生「はい、そうでしょう、そうでしょう。ちなみに、緊張は別に悪いことじゃないから、するだけすればいいのよ。いいとこ見せようって思ってる証拠なんだから。そのぐらいの考えの方が逆に落ち着くわ」


C「あ、落ち着いてきた」


先生「早い!面接はね、そんなに怖がらなくても大丈夫よ」


B「でも、所作とか言葉遣いとか気にするところが多くて…」


先生「そうね。たしかに最低限のマナーと言葉遣いは大事。末尾に気をつけるポイントを載せておくから、意識してしっかり練習しましょう。でもね、入試の面接って、そこがポイントじゃないの」


C「へ?か、噛んだらげ減点とかじゃないの?」


先生「早速滅茶苦茶噛んでるけど、それはないわ。折角だから、ここで面接の採点について説明しましょう。例えばね、高校入試においても、面接の採点基準というのは各校で違って、実際の点数もバラバラなの」


A「それは…対策が難しいですね」


先生「いや、その逆よ。面接の対策は簡単。絶対に合格できる方法があるわ」


ABC「え!」


先生「今日はそれをみっちり教えてあげるから、しっかりついてきなさい!」


ABC「御意!」


先生「またまたビッグマウスでしょ、なんて思われるかもしれないけれど、安心してちょうだい。私、失敗しないので」



神奈川県公立高校入試面接の仕組み



先生「まずは公立高校入試の面接のシステムを知っておきましょう。入試全体の仕組みがわからないという方はまず『入試の仕組み』の記事を読むといいわね」


A「各高校、面接は2の比率のところが多いんですよね」


先生「そうね。意外と大切よ。ただ、高校によっては差がつかないところもあったりするの。どこが面接で差がつきやすい高校なのかは下の表が参考になるわ。ただ、年によって変わることはあるので、どちらにせよ万全の準備で挑みましょうね」


先生「なお、神奈川県公立高校入試面接で何を訊かれるかは、毎年春頃に出る「選考基準」で確認できるわ。評価の観点を確認しましょう。一応、こんな感じというのを貼っておくわね」


先生「これ以外の質問は採点には含まれないとされているので、ビクビクしなくてもいいわ。噛んでもどもっても大丈夫だから安心して面接を受けましょう」



面接で絶対に合格する方法とは



先生「さ、それでは【絶対に合格する面接】について説明しましょうか」


C「めっちゃ聞きたいっす」


先生「【絶対に合格する面接】…それはね、【相手の求めているものを返す面接】よ」


C「おお!!!…つまり、どういうこと?」


A「相手の求めているものを返す…シンプルですが、難しいですね」


先生「いや、簡単よ。相手の求めているものは、二本の矢印で表すことができます。まずはこれを見てちょうだい」



C「絵が…ヘタ…?」


先生「うるさい。言わずもがな、左にいるのがあなた達で、右の黄色いのが高校や大学、つまり相手よ」


B「その間にある赤と青の矢印が、先生がおっしゃった二本の矢印ですね」


先生「そういうこと。面接のすべてはこの2本の矢印に詰まっています。それでは、この2本の矢印の名前を発表しましょう。どーん」



C「お、名前がついた」


A「①が【そこじゃなきゃダメな理由】で、②が【あなたじゃなきゃダメな理由】ですか」


先生「そう。この二本の矢印が満たされた時、あなたは合格します」


B「シンプルですね」


先生「そりゃそうよって話でしょ。自分がそこに行きたくて、相手も自分が欲しけりゃそりゃ採用ってもんよ。まずはこの2本の矢印の考え方が大事。理解したわよね?」


ABC「御意!」


先生「あんた達、そこだけピッタリ合うわね」


A「練習しました」


先生「さて、それじゃあこれから各々の矢印について深く説明していくけど、前情報として覚えておいて欲しい言葉があるわ。それは高校入試面接の4大質問。『志望動機』『今まで頑張ってきたこと』『これから(入学後)頑張りたいこと』『自己PR』の4つよ。よろしくね」


ABC「御意!」



2本の矢印について



先生「それじゃあ、2本の矢印について詳しく説明していくわね。まずは①の【そこじゃなきゃダメな理由】から」


①【そこじゃなきゃダメな理由】の矢印


A「これはイメージしやすいです。たしかに面接の場で「ここ以外も興味あります!」って言う奴は落ちそうですね」


先生「でしょう。わかりやすく言えば、あなたの志望動機を高校や大学側が聞いていて「ん、それ、うちじゃなくても良くね」って思われたらダメなの」


B「なるほど。例えば、「大学に進学したいから受験対策がしっかりしている貴校を選びました」だけだと「え、それ他のところでもできるけど」って思われて、①の矢印は満たされませんもんね」


先生「そう。必ず【そこじゃなきゃダメな理由】を伝えること」


C「でも、内申が足りたからっていう理由だったらどうしましょう」


先生「正直にそう言うのも悪いわけではないわ。でも、面接の場は告白の場と一緒よ。「あなた以外にも興味があるけど、付き合えそうだからあなたにしました」なんて言われたら高確率で振られるわよね。その覚悟の上でならいいんじゃない」


C「絶対言いません」


先生「繰り返しになるけれど、大切なのは【そこじゃなきゃダメな理由】を伝えること。これは4大質問だと『志望動機』と『これから頑張りたいこと』で問われることが多いわね。特に志望動機は大事よ」


A「なかなか一つの志望動機に絞れないときはどうしたらいいでしょう」


先生「一つに絞らなきゃいいのよ。例えば、『三本合わせ技』という方法があるわ」


C「柔道みたい」


先生「そうね、例えばを見せましょうか」


B「お願いします!」


先生「私が貴校を志望した理由は3つあります。1つ目は、夢への近道だと考えたからです。(中略)。2つ目は、興味のある部活動があったからです。(中略)。3つ目は、オープンキャンパスに伺った際、緊張している私に優しく挨拶をしていただいた貴校の先輩のようになりたいと強く感じたからです。(中略)。以上のことから、私は貴校を志望します」


C「おお」 A「ちゃんと【そこじゃなきゃダメな理由】ができてますね!」


先生「ま、いわゆるテンプレってやつね。3つ合わせて【そこじゃなきゃダメな理由】を作るから『三本合わせ技』。それに、慣れるまではこうやってナンバリング(1、2、3と順番をつけること)しながら話すと、自分でも落ち着いて話せるわよ」


A「参考にします!」



②【あなたじゃなきゃダメな理由】の矢印


先生「続いて、②の【あなたじゃなきゃダメな理由】の説明よ。これもなんとなくはイメージできるかしら」


B「相手の欲しい自分になるってことですか?」


先生「そう!その通り。あなたがいくらサッカーが上手くて、それを上手にアピールしても、相手が野球チームだったら取ってはくれないでしょう。大切なのは、相手が求めている自分になることよ」


C「でも、あるかなぁ、そんな自分…」


先生「あるわ。人間の中にはね、色んな要素があるの。明るいだけの人や、暗いだけの人なんていない。大雑把な人もどこかに細かいところがあって、小心者の人もどこかで踏み出した経験があるものなの。だからまず大事なのは…」


A「相手が何を求めているか知ることですね」


先生「そう!そこで学校分析(就活で言えば企業分析)が必要になってくるわ。求める人物像やアドミッション・ポリシーや校長先生の言葉などから手がかりを探すの。【あなたじゃなきゃダメな理由】のヒントを。今の時代はHPで確認できたりするから、わりかし楽ね」


C「相手が明るい人を欲しがってたら、自分の中の明るいところを引っ張り出す感じ?」


先生「そう、引っ張り出してくるの」


B「コツコツ真面目な人を欲しがっていたら、自分の中のコツコツ真面目な人の要素を」


A「リーダーシップを取れる人を欲しがっていたら、自分の中のリーダーシップの要素を」


先生「そうよ。どんな要素でも、殆どの場合見つかるから安心しなさい。ただ、万が一相手が求めている要素があまりにも自分の中にないってときは、きっと入った後も苦労するでしょうから、志望校の変更を検討するのも手ね」


C「でも、俺、あんまり長所ないんだよなぁ。短所はいっぱいあるんだけど…」


先生「あら、珍しく弱気な発言。安心なさい。短所と長所は裏表。あなたの短所は、ちゃんと長所にもなるわ。試しに短所を言ってご覧なさい」


C「声がでかい、うるさい、じっとしてられない、頭悪い、人に助けてもらってばっかり…とか?」


先生「それは例えば、元気、明るい、行動的、固定観念がない、人に愛される…みたいに言い換えられるでしょ」


A「本当だ」


B「じゃあ自己PRが苦手な人は、まず自分の短所を書き出して、それを長所に変換して、相手に何を伝えるか考えればいいってことですね」


先生「そうね。最初のうちは自分を知るためにも自己分析をしてみるといいかもね。ただ、面接に慣れてきたら、相手の求めているものから考え始めたほうが早く準備ができるわ」


A「おお、確かに何かお題があった方がなんでも考えやすい」


先生「そうよね。そんな風に2本の矢印を意識して準備ができたら、あとはそれを面接の場で伝えるだけよ。そこで最後に【伝え方のポイント3つ】を教えます。メモっておきなさい」



面接で役立つ伝え方の3ポイント



先生「まず最初のポイントは、具体性よ。面接で話す内容には、具体的であることが大事。神奈川県の入試面接ではこれが高得点への道よ」


ポイント1:具体的に話す


A「具体的…抽象的の逆ですね」


先生「そうそう。具体的っていうのは、自分と相手が同じものをイメージできるってこと。反対に、抽象的っていうのは同じイメージがしにくいってこと。例えば、野球選手は抽象的で、大谷選手は具体的ね」


C「乗り物は抽象的で、小田急線が具体的」 B「食べ物が抽象的で、真っ赤なリンゴは具体的ですね」


先生「そうそう。「部活動を頑張りました」は抽象的で、「部活動では副部長として部長と部員の間に立ち、みんなで同じ方向を向けるよう、日々の声掛けやムードメイクに力を入れました」が具体的。なんでも具体的でないと相手に響きにくくなるわ」


A「日に何百人と面接するんですもんね。抽象的な内容だと埋もれてしまう気がします」


先生「そういうこと。4大質問は特に、いつ誰がどこでなぜ何をどうやってした、というのをしっかり説明できるようにしておきましょう。それがちゃんと二本の矢印を満たすようにね」


C「うわー俺具体的に喋るの苦手かもー」


先生「そういう子は、次のポイントを抑えなさい」



ポイント2:エピソードで語る


先生「2つ目のポイントは、エピソードで語ることよ」


B「エピソードって、物語ってことですか?」


先生「そう。人間は物語好きなの。人が物語を話すと、ついつい聞いてしまうもの。それに物語を話そうとすると、その話って自然に具体的になりやすいのよね」


C「僕の長所は、場の雰囲気を明るくできるところです。僕は野球部に所属していたのですが、最後の夏の大会前に怪我をしてしまったこともあり、最後の大会はずっとベンチで応援となりました。たしかにショックで落ち込んだ日もあったのですが、自分にできることは何かと考え、それは自分も選手の一人だという意識を持ち、精一杯応援することだと気付きました。実際の大会では、裏方の作業に励むと共に、仲間を大きな声と身振り手振りで精一杯応援し続けました。試合後には、監督や仲間から「辛いはずなのに盛り上げてくれてありがとう」と胴上げをしてもらいました。また、相手チームの監督から「うちのベンチの子達にも、君の動きや応援を見習うようにと伝えたんですよ」と言われ、自分のやってきたことは間違いじゃなかったと少しだけ胸を張れたのと同時に、自分のこの長所をもっともっと磨きたいなと感じました。貴校に入学後も、この長所を活かして、部活動や学級だけでなく、学校全体を盛り上げていきたいと考えています。…おお、本当だ!」


先生「うん。細かい修正点はあるけど、即席の割には良かったわよ。さすがじゃない」


B「いつも元気なのは伊達じゃないわね」 A「本当すごい」


C「ま、まぁ、元から補欠説はあるけれど…」


先生「もちろん嘘は駄目だけど、馬鹿正直がいいわけではないわ。伝え方は大事。エピソードを上手に使って、二本の矢印をしっかりと相手に伝えましょう」



ポイント3:基本所作


先生「まぁ、ここまでで基本的な考え方は終わり。あとは個別で見ていくようにしないと、各々で中身が変わってくるからね。もしも今、面接で悩んでいる生徒がこれを見ているなら、まずは志望校がどんな人材を求めているのか、調べて考えてみなさい」


C「先生、誰に話しかけているんですか?教えてください」


先生「致しません。さぁ、最後に前述もした通り基本所作のおさらいよ。注意事項を箇条書きにしておいたのでチェックしてみてね」



先生「あらら、なんだかとっても長くなっちゃったわね。でも、必要なエッセンスは詰め込んだつもりよ。参考になったら嬉しいわ。あなた達も、今日学んだこと、家に帰ったらもう一度復習しなさい。人間、一時間経てば半分忘れるからね」


ABC「御意!」


先生「よろしい」


C「先生、僕字が下手なので、面接シート書いてもらえますか?」


先生「致しません。自分の力で、自分の想いを込めて、よく考えて、なるべく丁寧に書きなさい」


ABC「御意!」


先生「さ、またどこかで会いましょう」




目の前の生徒を救うというポリシーのもと、圧倒的な腕で数多くの受検生を救いながら、難問良問はびこる入試界に鋭いメスを入れてきたフリーランスの天才講師・大問未知子。群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌い、HOME個別指導塾公認講師のライセンスと叩き上げのスキルだけが彼女の武器… 


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