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LOVE KAZU

「戦国武将織田信長の不器用な恋」第一章 我が名は織田信長だ③

2023.11.25 01:21

「貴様、またこの俺を呼び捨てにしおって」

さすがのマミも刀を振り上げられて、口では強いことを言っても、

恐怖に涙が頬を伝わった。

信長はその涙に刀を納めて、じっとマミを見つめた。

「秀吉、さがれ」

「かしこまりました」

そして、信長とマミだけになった。

マミは泣きじゃくっていた。

信長はそっと手をマミの頬に添えた。

「すまん、泣くな、俺はお前を側におきたい、信玄ではなく、俺を慕ってくれ」

そして、マミの唇にそっとキスをした。

マミは抵抗せずに、信長のキスを受け入れた。

信長はマミの首筋に唇を這わせた。

何?この感じ、織田信長とは思えない、私、身体がすごく求めてる。

「マミ、俺はお前が愛おしい」

ダメ、このままだと私は……

マミは信長から身体を離して、その場から逃げ出した。




「マミ」

俺ではダメなのか。

信長はマミに惚れた、しかしこの時靡かない女は深追いしないのが常なのだが、

どうしても諦めることが出来なかった。

マミは与えられた部屋に駆け込んで襖を閉めた。

息が上がってドキドキが止まらない。

キスは初めてではないが、こんなにもドキドキした経験はない。

しかも信玄様ならともかく、織田信長のキスにこんなにも胸が高鳴るなんて、

マミは自分の気持ちがわからなかった。

落ち着け、落ち着け、でも胸の鼓動は収まる気配はなかった。

その時、襖の外から声が聞こえた。

「マミ、どうかしたのか」

声をかけてくれたのは秀吉だった。

「入るぞ」

マミは秀吉に顔を見られたくなくて、背中を向けた。

「お館様と何かあったのか」

「何もありません」

「そうか、それならいいが……」




秀吉は誰にでも優しい、面倒見の良い性格だ。

マミの頬に涙の跡があることを秀吉は見過ごさなかった。

どうしても気になった秀吉はその足で信長の元に向かった。

「お館様、マミと何かあったのでしょうか」

「別に何もない」

「そうですか、相当動揺しているように見受けられたので、気になりまして」

「なあ、秀吉、マミは信玄が好きらしい、マミの気持ちを俺に向かせるにはどうしたらいい」

「ああ、そうですね、毎日好きだって言ったらどうでしょうか」

「そんなこと言えるか」

「ですよね」

秀吉は信長の座敷を後にした。

その頃、マミは信玄様にあって、このドキドキの正体を探るべく城下へ行った。

こんなところにいるわけないか。

「きゃ」

ぼーっと歩いていたマミは人とぶつかってしまった。

「おい、娘、信玄様にぶつかっておいてきゃはないだろう」

「幸村、お嬢さんに失礼だぞ、大丈夫でしたか、お怪我は?」

マミの顔を覗いた男性はにっこり微笑んだ。