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LOVE KAZU

「戦国武将織田信長の不器用な恋」第二章 信玄に抱かれたのか①

2023.11.26 03:30

「大丈夫です、私の方こそすみませんでした」

「いつも信玄様は女性に甘いんですから」

信玄様?さっきもそう聞こえたけど、まさかと思っていた。

でもまた、言ったよね、はっきり言ったよね、信玄様って。

「武田信玄様ですか」

「そうだが、どこかでお会いしましたか」

「私、信玄様が大好きです、ずっとお会いしたかった、夢が叶って嬉しいです」

「それは光栄です、もしよかったら私の城に招待したい、これからご一緒にいかがですか」

マミは「はい」と即答した。

信玄は女性に優しい、甘い言葉を囁くのはお手のものだ。

容姿淡麗、甘いマスク、蕩けるような言葉、全ての女性は信玄を好きになってしまう。

お供をしているのは真田幸村、女は苦手で、優しく出来ない性分だ。

マミは信玄と幸村と共に城に向かった。

その頃、マミの姿が見えないことに城内では大騒ぎとなっていた。

「マミはどこに行ったのだ」

信長はオロオロと落ち着きのない様子を見せていた。

まさか信玄に会いに行ったのか。

信長は「出かける、馬を持て」と家臣に命じた。


「お館様、どちらに行かれるのですか」

信長にそう言葉をかけたのは秀吉だった。

「信玄の元にマミを迎えに行く」

「失礼ながら、マミは自分の意志で武田信玄の元に向かったのであれば、迎えに行く必要はありませぬ」

「このまま、信玄の女になっても構わぬと言うのか」

「マミの意志なら、迎えに行っても帰ってきません」

「力づくで連れ帰る」

信長は馬を走らせた。

「お館様、お待ちください」

しかし、秀吉の言葉は信長には届かなかった。

その頃、信玄の元で、甘い言葉を囁かれたマミは蕩けそうな表情をして、信玄の傍らに寄り添っていた。

「マミ、お前は美しい、お前を離したくない」

「信玄様」

「ずっと、私の側で使えるのだ、良いな」

「はい」

マミはぐっと腰を引き寄せられた。

「ああ、信玄様」


「そういえば、お前はどこからきたのだ」

そう言われて、我に帰った。

信長様の元を黙って出てきてしまった。

心配しているかな、絶対に怒鳴られるなあ。

「あのう、信長様の城でお世話になっていました」

その言葉に信玄は顔いろを変えた。

「お前は織田信長の女か」

「違います、怪我をしたところを助けて頂いただけです」

マミの脳裏には信長との熱い抱擁が蘇った。

その時、信玄の家臣が慌てて信玄の元にやってきた。

「恐れながら申し上げます、織田信長がお館様に御目通り願いたいと申しております」

「なんだと、織田信長が……」

なんで信長様がここに……

マミは信じられないと言った表情を見せた。

信玄の答えを聞かないうちに、信長はずかずかと城内に入ってきた。

「マミ、マミはおるか」

「信長様?」

信玄の傍らに寄り添っているマミの姿を見つけて、信長の表情が変わった。


信長はマミの腕を掴み、引き寄せた。

「帰るぞ」

そう言ってマミの腕を引っ張った。

「待て、信長、マミはお主の女か」

信長は信玄の言葉に反応した。

そして、信玄の方を振り向き、言葉を発した。

「俺の女に手を出して、命が助かっただけありがたいと思え」

信長はマミの着ていた着物を脱がせ、自分の持ってきた着物を羽織らせた。

そして、肩に担ぎ上げて、その場を後にした。

外に出ると、馬に跨り、城をめざした。

「信長様、降ろしてください」

「お前の意見は聞いておらん」

信長は馬を走らせた。

城に到着すると、家臣が心配そうに集まってきた。

秀吉、政宗も近づいてきた。

「お館様、ご無事で」

信長はマミを担いだまま、城内を進んだ。

「助けて、秀吉さん、政宗さん」