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退屈と惰性と 改

TL アクセルグリース レビュー

2023.11.29 12:29

 今回のレビューは、トランスフォーマー レガシー より、

“TLー45 アクセルグリース” です。


 元ジャンキオンで現在はディセプティコン所属の新キャラクター、

女性兵士の “アクセルグリース ” が、

レガシーで発売されました。


 レガシー2年め、エヴォリューションで新たに登場したウエポナイザー型ジャンキオン、スクラップフックを流用して女性型にしてしまうとは・・いやまさかですよ。

 なにを思って髭面のおっさんを女性にしたのか?

 いやまぁ、過去にもありましたけどね、基本的にまったく同じ型で、頭部だけ変えて女性型と言い張る。

 ただ、トラックスからのロードレイジとかはまだ納得できる範囲でしたが、今回のはなぁ・・

 確かにジャンキオンにも女性型はいたのですが、やはりアーシーなどに近いデザインでした。

 どうしてもというなら、まだクラッシュバーを流用したほうがよかったのでは?

 また、所属をディセプティコンとしているところもけっこう強引ですね。

 ディセプティコン側にもウエポナイザーが欲しかったという理由かもしれませんが。

 ともかく、レビューしていきます。


元ジャンキオン 女性兵士 アクセルグリース

 ディセプティコンに傾向し、堅牢な装甲を持つバトルカーに変形するジャンキオン出身の女性兵士。

 いわゆるジャンキオンカラーとは違う自らのボディカラーの美しさに誇りを持っている・・そうです。


ロボットモード

 スクラップフックの流用で、シルエットはほとんど同じなのですが、案外新規造形パーツは多いですね。

 頭部に前腕、胸部、脚部は太腿から下。武装パーツもエグゾーストパイプとフック以外は新規造形なので、半分近くは入れ換わってますね。

 元ジャンキオンということですが、いわゆるジャンキオンカラーは一切捨て、紫がかった青やシルバーメインに全身を塗り変えているところに、故郷からの決別の意志を強く感じます。


 頭部アップで。

 両目が隠れるバイザーを付けていますが、露出している口許は確かに女性らしいと感じます。

 唇がなかなか色っぽいですね。

 意外とお淑やかっぽい?

 

 胸部も新規造形ですが、ここがもとくに女性らしいフォルム、デザインになっているわけではありません。

 まぁ、若干腰に向かってキュッと締まってくびれているようには見えますが。

 それよりも中央の装飾がなかなかに厳つい・・

 ジャンキオンらしさとはまた違うパンクな雰囲気があります。


 脛パーツはスクラップフックのものよりも少し厚みが抑えられています。

 足首に向かう曲線もやや鋭角になっていて、なんとなく女性的に見えなくもない・・かな?


 背面。

 後ろ姿はまったく女性に見えませんね・・

 太腿裏と前腕の内側に肉抜きがありますが、比較的密度感のある仕上がりだと思います。


武装・オプション類

ビームガン

 ビークル時にボンネットに露出するかたちのエンジンパーツは取り外すことで小型ビームガンとして保持可能。

 左右を貼り合わせることで2連装ビームガンにもできます。

 銃口先端は3㎜軸になっています。


キャノン砲

 こちらもビークル時には車体後部に取り付けることでロケットエンジンらしきものになるのですが、キャノン砲として左右の前腕に装着。

 砲口部は5㎜穴になっていて、デフォルトでは右側にフックパーツを取り付けます。

 フックパーツはスクラップフックのものの流用で、同じく軟質製。

 やはり軸がかなりキツめなので少し削っておいたほうがよいと思います。

 これも左右連結して二連装キャノンにできます。


エグゾーストパイプ

 スクラップフックの流用。同じく左右の肩(タイヤ)に取り付けます。

 成型色の関係でシルバーの全塗装になっており、スクラップフックのものより高級感があります。


ビークルモード

 バトルカーにトランスフォーム。

 こちらは本体だけで変形させた状態。

 なお、キングダムまでの同系統のトイは変形と言いながら実際はユニットごとに分解、再構成することでロボット⇔ビークル(あるいはビースト)の形態変化が可能な、いわば組み換えだったのですが、レガシー ジャンキオンは武装オプション以外は分解することなく変形が可能になっています。

 アクセルグリースももちろん、基型のスクラップフックとまったく同じパターンで変形可能。

 さて、本体だけならばこのように、

やはりシルエットはほとんど一緒なのですが、ボンネットからフロントウインドウ、ルーフまで新規造形となっているので、カラーリングがまったく違うことも相まって実際にはかなり印象が変わっています。

 ここにオプション類を取り付けると、

またガラリと違ったものになりました。

 ボンネットに露出したエンジン、

後部にもロケットエンジンが積まれ、とくに加速性を重視した改造車という感じがします。


 とくに技ありと感じたのがこの車体後部側面。

 先ほどのキャノン砲を取り付けることでルーフが延長されるかたちになり、トラック型からスポーツカー(ではないか?)型に、車体そのもののフォルムが変化するんですね。


エヴォフュージョン

 自らを分解し、仲間の強化パーツとなるのがアクセルグリースのエヴォフュージョン。

 ということで分解。

 本体は胴体と左右の腕部、脚部の5個のユニットに分解可能。

 武装・オプション類は全部で7つですね。


 公式に紹介されている合体例は、ビークルモードのクラッシュバーの側面に分解したボンネット(脚部)を合体させるというもの。

 所属が違うんだけどいいのかな・・?

 なお今さら気付いたんですが、クラッシュバーのビークル時に側面に取り付けるランチャーのパーツに、ダボ穴が2つ開いてるんですね。

 左側に付けるものだけにあるんですが、この穴、アクセルグリースのパーツを付ける際にジョイントが収まるようになってるんですね。

 主となるのは5㎜軸接続なので、固定用ではなくあくまで干渉を避けるのが目的ですね。


比較画像

 基型のスクラップフックと。ロボットモードで。

 ジャンキオンには同型が多い・・というか、最近の立体化でそういう流れになっているわけですが、この2人の場合はなんだろう?

 ひょっとして父と娘なのかな? とか思ったり。

 頭部に前腕、胸部、脚部は付け根以外、さらに一部の武装パーツが新規造形。

 カラーリングも茶系メインのジャンキオンカラーから寒色系のディセプティコンらしいものに変わって、同形状のパーツでも随分印象が変わっています。

 やはり気持ち細めに見えますね。

 まぁ、後ろ姿は色以外の違いがほとんどないですけどね。

 もちろん各ユニットには互換性があるので、それぞれ交換可能。

 というかほぼ5㎜軸接続ですしね。


 ビークルモードでも。

 世紀末的なレッカー車とスポーツカー?

 もともとは同じ車種をそれぞれ違う目的で改造した感じかな。

 この形態でももちろん各ユニットを交換可能。

 オプションだけ交換とかも。

 ボンネットの形状が違うので、そこだけぴったりというわけにはいきませんが。

 ボンネット(脚部)や車体後部(腕部)の左右ジョイントの規格も共通なので、このようにパッチワーク的な交換も可能です。

 なんかお洒落。

以下、画像

 可動性に関してはスクラップフックとまったく同じ。

 まぁ普通に動きます。

 形状的な問題で肩周りはやや窮屈ですが、足首は内側だけでなく前後にもスイングし、接地面積も広いので自立は安定します。

 立て膝も綺麗。

 なお、スクラップフックの時点で外れやすかった肘関節は、上腕ロールがよりキツくなったことで一層外れやすくなりました。

 でもジャンキオンだからいいよね(笑)。

 割れたり折れたりする前に外れてくれるのでむしろ安心だし。


 スタンドを使って。

 スタンド対応穴は腰裏にあります。

 オプション類が豊富なので、装備位置を変えるだけでもいろいろ遊べますね。


ス「おまえ、なんだその格好は?

ア「っるせーんだよジジイ! そんな枯れた色のボディ、流行んねーんだよ!

ス「なんだと!? 伝統のジャンキオンカラーを馬鹿にするのか!

  そんなことじゃ嫁の貰い手がなくなるぞ!

ア「アタシはこんなガラクタ一族のなかで一生を終える気はないんだよ!

  ディセプティコンに入るんだからな!

ス「おいこら! 待て! この親不孝もんが!

 そんなこんなでジャンキオン一族の跳ねっ返り娘、アクセルグリースは故郷を捨て、ディセプティコンに走ったのだった・・

 クラッシュバーは途中で捨てられたんでしょうね。

 ディセプティコンに参加してからの彼女は、皮肉にも一族譲りのジャンクや技術で軍団の戦力増強に貢献したとか、しなかったとか・・

 そんな感じでいくつかウエポナイズしてみました。

 まずはやっぱりターンと合体。

 カラーもマッチしてていい感じ。

 ほかにも紫系統でチョイス。

 ショックウェーブとか。

 スピニスターはビークルモードで。

 案外飛行ユニットにも見立てやすいですね。


 以上、“TL アクセルグリース” でした。


 レガシーに入ってかなり戦力が充実してきたディセプティコンですが、女性キャラが少ないことに、このご時世気になる人もいるのかなぁ?

 あとウエポナイザー枠もいないから、オートボットと較べて遊びの幅が狭いと感じる向きもあったのかも。

 ならば、女性型のウエポナイザーを新キャラで出しちゃえば一石二鳥じゃないか! ということでアクセルグリースが誕生した・・んだろうか?

 元ジャンキオンの女性ディセプティコンって、かなり強引な設定だよなぁ。

 あぁでも、デザートカラーのハウンドを元ジャンキオンのディセプティコンとするよりはマシか・・

 そもそもジャンキオンはオートボットの一部隊じゃないからね。

 レガシーでウエポナイザーとして新規デザインされた連中は、普通にオートボットマーク付けてるけども。

 まぁ経緯はどうあれ、流用でさらに新キャラを生み出すのもいいけれど、女性キャラにするならやっぱりスクラップフックよりもクラッシュバーのほうがまだ素材としてはマシだったと思います。

 どのみち髭面のおっさんには違いないんですけどね。

 まぁ、男らしいとか女らしいとかいう時代ではもうないのかもしれませんし、実際ガチムチの女性もいるでしょう。

 ましてやロボットの世界では。

 なので、アクセルグリースも女生と言い張るからには女性なのでしょうし、そのように扱うべきです。

 モノ自体は、思っていた以上に新規造形パーツが多く、とくにビークルモードではオプションの使い方も相まってかなり印象の違うものになったと思います。

 さすが基型みたいに2個買いはしませんでしたが・・


 さて今回のウエポナイザー型ジャンキオン、5体合体で恐竜(?)型に変形できるギミックもあるようで、腕部、脚部にそれぞれ同型が2体ずつ必要です。

 スクラップフックの流用でアクセルグリースが来たので、当然クラッシュバーの流用でもう1体、それもたぶんディセプティコン所属の女性兵士として登場するんだろうなと思っていたら、来ないまま3年めのレガシー ユナイテッドに突入してしまいました。

 でも、このままクラッシュバーが1点もので終わるはずはないでしょうから、それこそ忘れた頃に流用で新キャラ出してくる可能性はありますね。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。