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りんごの詩

2023.11.29 12:51

セッションの最中に、突如スタジオUのインターフォンが鳴る。

モニターを確認すると宅配便の方、大きな段ボールを抱えている。

階段を上がり荷物を受け取りにいくと、大きな段ボールの正体はりんご。


ほんの2年間まで、五反田整体院で一緒に10年以上一緒に働いていたスタッフのご実家から送られてきたりんごでした。

ご実家は長野県。信州りんごの登場だ。

そんな突然のりんごの登場に歓喜しながら、スタジオUの神棚にまずはおひとつ奉納する。

そんなりんごを眺めていたら、子どもの頃から好きな詩人「まど・みちお」のりんごの詩を思い出した。


「リンゴ」 まど・みちお

リンゴを ひとつ

ここに おくと

リンゴの

この 大きさは

この リンゴだけで

いっぱいだ

リンゴが ひとつ

ここに ある

ほかには

なんにも ない

ああ ここで

あることと

ないことが

まぶしいように

ぴったりだ


子どもの頃から、なぜだか妙に「まど・みちお」の詩だけは好きだった。

なんだかその文字を読んでいるだけで、自然とアタマの中に映像が湧く感覚になる。

そして、

なにかこう、カラダの内側の奥の奥の方がきゅーっと気持ち良く絞めつけられるような感覚になる。

ただのひらがなの文字だけなのに、いろんな刺激を脳に起こしてくる。

そんな感覚が大好きだった。

そして今も、

たった1個のりんごを眺めていただけで、これだけの記憶と体感覚を思い出させてくるんだから、

やっぱり、「まど・みちお」すごい。

そして「まど・みちお」、すごい好き。

日本語って、綺麗だな。
もっと日本語というコトバも、丁寧にコントロールしていきたい。