映画士この１本！　フラガール

　このコラムは、映画士が、忖度なしにお勧めできる映画を紹介するものです。新しいものに偏っていたり、興行収入や受賞歴に左右されずに一見の価値のあると感じる映画をランキングを付けずにご紹介します。

今回ご紹介するのは2006年公開の「フラガール」です。

　 福島県いわき市に所在するスパリゾートハワイアンズ（旧常盤ハワイアンセンター）誕生にまつわる実話に基づいたストーリー。

　炭鉱の閉鎖で苦境に立たされる福島県のいわき市では、財政難や人口減少に立ち向かうため、新たなリゾート施設の立ち上げを計画する。ハワイアンセンターと名付けられたその施設は、福島県で南国リゾートの気分を味わえることが売りとなる予定だった。目玉は、流麗な乙女達がハワイアンダンスを踊るショーなのだが、元炭鉱町であったため、ハワイアンダンスを踊れる娘がいない。そこで、東京から平山まどか（松雪 泰子）を講師として呼び寄せ、一から娘たちにハワイアンダンスを教えていく。ダンサーの紀美子（蒼井優）らは最初反発するも徐々にまどかやダンスと真剣に向き合っていく。

　本作には蒼井優の配偶者である山里亮太の相方、しずちゃんも出演しています。様々な困難に逢いながらも、ハワイアンセンターの立ち上げと共にハワイアンショーを成功させていくストーリーもさることながら、蒼井優の一女優としてではなく、一ダンサーとして圧巻のダンスシーンを観ることができます。

製作：日本　2006年

監督：李相日

出演：松雪泰子（平山まどか）、岸部一徳（吉本紀夫）、蒼井優（谷川紀美子）、徳永えり（木村早苗）、熊野小百合（山﨑静代）、豊川悦司（谷川洋二朗）