不動産業でのパーヘッド(PER HEAD)の上げ方とは?
パーヘッド(PER HEAD)という単語を経営者、もしくは財務系の仕事をしている人以外は、あまり聞いたことがないかもしれない。簡単に言えば従業員1人あたりの売上だ。たとえば、売上高10億円を従業員100人で達成したとすると、パーへッドは、1000万円となる。また売上高10億円に対し、従業員50人で達成した場合だと、パーヘッドは2000万円になる。
各業種に違いはあれども、一般的にはパーヘッドの基準は1000万円が基準とされている。1500万円だと、かなり生産効率の高い企業になる。
現在、企業としての通信簿では、売上高、利益率などが重要視されており、それはこれからも変わらないが、今後の指標としてパーヘッドをどう上げていくかが重要になるかもしれない。
理由としては、まず雇用の困難さがあげられる。今や多くの企業で人手不足の問題に直面している。実際、現在では過酷な人材獲得の戦いが繰り広げられており、なかなか一昔前前のように人は採用できない。また企業が求める人材基準も年々高くなってきており、いよいよ人手不足の問題は深刻化している。
また、RPAやAIなどの影響で、業務効率化が劇的に行われており、パーヘッドの上昇は、このRPA、AI、アウトソーシングとの相関性に紐付くところが多い。逆に言えば、先進的な取り組身を進めていかなければ、パーヘッドの数値は下降していくのではないだろうか。
では、不動産業でパーヘッドの数値を上げていくのは、どのようにすれば良いだろうか。仕入れやオーナー業、売買、賃貸、管理で細かいところはいろいろあるにせよ、共通項として、まずRPAなどで対応できる部分やアウトソースできる部分をどれだけ切り離すことができるかだろう。
たとえば、仕入れのブツ出しの電話かけ。これは営業メンバーが行なったほうが良いだろうか?それとも外注のほうがよいだろうか?物件入力などはどうだろうか?PM業務はどうだろう?
このように業務を細分化して、どれだけ時間を作るかが鍵となる。
そして、単価を見直す。1人当たりの売上単価を細かく測定することで、売上の向上化が図れる。単価と数量を考えると、施策としては数量を増やす施策のほうが、打ち手としては容易だが、実際、経営観点を考えると、単価を上げていったほうが効率が良い。
このあたりをどのように行うかが重要となる。一昔前の社員数や事業所数では、もはや通用しない時代になってきている。
今後は、パーヘッドの数値が非常に大事になってくるだろう。