飴売りの唄と雨情、しゃぼんだま、飛んだ。
2018.10.11 01:00
童謡詩人、野口雨情といえば、あの懐かしい唄、「しゃぼんだま」。
ふと、唄のリズムが心に浮かびます。
しゃぼんだま 飛んだ
屋根まで飛んだ
屋根まで飛んで
こわれて消えた
「しゃぼんだま」は、野口雨情作詞・中山晋平作曲の日本の童謡です。
詞を書いた野口雨情は、茨城県北茨城市出身、良家の待望の男の子でした。
雨情は、北原白秋、西條八十とともに、童謡界の三大詩人と謳われ、
代表作は、『十五夜お月さん』『七つの子』『赤い靴』『青い眼の人形』など、たくさんあります。
子どもの頃、学校は嫌いでしたが、成績は良く自由奔放でした。
高等科に入ってから、文学に親しむようになりました。
雨情は、童謡と共に、民謡もたくさん書いていますが、
民謡をなぜ書いたか、息子さんのエッセイには、こんなエピソードが書かれています。
雨情が子どものころ、飴屋さん(水あめ)が来るのが楽しみだったそうです。
そして、飴屋さんは、いつも唄を唄っていただろうというのです。
飴屋の飴売りの唄が、雨情の心と耳に体に刻まれていたのでは?
豊かな創作の泉は、幼い日々から育まれていたようです。
調布FMラジオ「神泉薫のことばの扉」放送分アーカイブにて、雨情の「しゃぼんだま」と、その人生、ぜひ聴いてみませんか?