University College London(UCL)留学記:中国人のクラスメートと鍼に関して話しました。
おはようございます。University College London (UCL)の理学療法士の倉形です。理学療法士はリハ専門職のひとつです。
中国から来たクラスメートと鍼の話をしました。 彼女のバックグランドは、中国の伝統医療です。 鍼と灸などを勉強したらしいです。
クラスメート『あなた(倉形)位の年齢になっても、外国で勉強を続けるような人になりたいの。』と向学心が高く、無意識に私を軽くディスってくる素敵な女性です・・・・(*_*;。。
で、中国の鍼の話をしました。
私の疑問として『あなたのバックグランドは、中国の伝統医療でしょ?必ずしもバイオメカニクスとかの知識が必要というわけではないと思うんだけど、このコースを選択した理由って何かあるの??』と。
クラスメート『うん。確かに必ずしも関りが強いわけじゃないと思う。でも、バイオメカニクスを学ぶことで、体のどこにストレスが掛かるとかが分かるようになるから、鍼などの治療にも役立つと思うの』とのこと。若いのに、ホントに素晴らしい(;'∀')。
日本と中国の鍼治療の違いも教えてくれました。あくまで彼女の印象だと思うのですが『日本の方が、一回の治療でたくさんの鍼を使う』とのことでした。 その辺りはどうなんでしょうね??
倉形『前に論文を読んだんだけど、中国では、脳梗塞の患者に対して鍼治療をするってホント?』と聞くと、
クラスメート『うん。使うね。ただ、あんまり効果的じゃないかな~。』とのことでした。
で、思い切って、
倉形『ごめんね。実は、正直、あんまり鍼って信じてないんだ。なんでかって言うと、鍼を支持する質の高いエビデンスがほとんどないからなんだ』と言いました。
倉形『でも、だからこそ、あなたの様な科学的に鍼を検証しようとする人の意見が知りたいからたくさん話をしようよ』と。
彼女は穏やかに
クラスメート『あ~、そうなんだね。ところで、鍼を経験したことはあるの?やっぱり経験した上で、どんな風に感じるかが重要だと思うの』と言いました。
倉形『ごめん。私は鍼を打ってもらったことないんだ。だから、鍼が気持ちいいかどうかは私には何も言えない。鍼を打たれることで症状が軽減する人がたくさんいることももちろん知ってる。でも、科学的には鍼を打って症状が改善することが、必ずしも鍼に効果がある証明にはならないんだ。残念だけど。』と話しました。
その日はちょうど研究に関する授業があった日で、授業でそのような話題も扱ったので、
①プラセボ効果
②ランダマイズド・コントロールド・トライアル
って聞いたことある? と聞いてみると、『知らない』と言っていました。
なので、
倉形『講義の中のどこかで必ずこの話題になる。それを知った上で話をしたら、絶対により深く話ができると思うから、また話をしようよ(^o^)/』と提案しました(もう駅が近かったので)。 なので、研究に関する授業が進んだら、また話したいと思います。
中国伝統医療の専門家が科学的な知識を習得することでどのように意見が変わるのか、もしくは変わらないのか。非常に興味があります。
個人的には興味が尽きませんが、皆さんはいかがでしょうか?? また、話をしたら共有したいと思います。
今日も、最後までお付き合い頂きありがとうございます。
理学療法士 倉形裕史