なでしこジャパン、ブラジルとの死闘を制す
12月3日、ブラジルの厳しい酷暑の中で戦われた親善試合2試合目、なでしこジャパンが2-0で勝利し初戦のリベンジを果たした。
開始2分、古賀塔子のクリアがポストに当たり、あわやオウンゴールという不安定な立ち上がりだったが、15分に清水梨紗の長い縦パスに藤野あおばが駆け出し、早々にチャンスが生まれる。ブラジルのローレンが不用意なクリアでボールを外に出し、日本はCKを得ると、遠藤純がファーに入れたクロスを南萌華がダイレクトにボレー、MF20番ドゥダサンパイオの腰に当たって大きく跳ねたボールはゴール右端に吸い込まれ、早い時間帯で先制することに成功した。
先制されたブラジルは、直後に華麗な攻撃を魅せる。17分、DFのロングパスからシュートまで14秒という超スピード攻撃を展開。古賀、清水の必死のDFでピンチをしのぐのが精一杯だった。しかし日本は直後の18分、今度はMF8番アンジェリナへのパスを林穂之香がカットして奪うと、それを受けた猶本光がタッチライン際で相手DFに競り勝ち前進に成功。フリーになったセンターの田中美南に華麗なパスを繰り出す。ワントラップから左足で振り向いたボールは放物線を描きながらゴール手間でワンバウンド、ゴール右上に突き刺さった。日本は前半をリードして折り返すこととなった。
後半、日本は杉田妃和を石川璃音に、林穂之香を長谷川唯に交代。組織的かつコンパクトな陣形にシステムを変更、集中した守備から攻撃を繰り出していった。ブラジルは得点を狙ってマルタを投入するが、なでしこジャパンは粘り強い守備で相手の反撃を封じ、2-0で勝利を手にした。
TEXT:Nishikawa Tomoyuki/SportsPressJP
Photo: Suzuki Hiroshige/SportsPressJP