長崎は今日も"プログレ"だった?
2018.10.08 13:33
71年に"里見洋と一番星"というグループがあった。
当時の歌番組で登場の際ヴォーカルの"絵川たかし"が何度も「里見洋と一番星」と言う度にプレスリーばりなオーバーアクションをキメていたのだけは覚えていた。 元々ラテン系GSの"レオ・ビーツ"の里見洋を中心に、第3世代のGSとして人気があった"ヤンガーズ"のヴォーカルの絵川(当時は"窪孝")が参加したムード歌謡グループ。 だがサウンドは単なる演歌スタイルではなく、オリジナルからかけ離れた破壊的グルーヴィ歌謡コーラスでプログレなファンキーなサウンドに度肝を抜かれる。デビュー曲は"森進一"の「盛り場ブルース」を替詞したラテン系「新盛り場ブルース」絵川の「アーン」「ウーン」の声も悩ましい。 演歌中心のカバー・アルバムを1枚リリースしているが、2001年にシングル曲と併せて「幻の名盤解放歌集」シリーズの1枚として復刻されている。 アルバムの中で傑作は「長崎は今日も雨だった」 オリジナルは勿論「内山田洋とクールファイブ」の大ヒット曲。 いきなりのファンキーなイントロ原曲からかけ離れたメロディー。が突然、唐突に原曲調のムードコーラス風へ。このまま1コーラス終わるかと思いきやラストにまたギアチェンジするといった狂気なアレンジをアルバムを聴いたファンはどう解釈したのだろうか? タイトルは「長崎は今日も"プログレ"だった」の方がよかったかも? プログレなファンキーなラテンサウンドと演歌の融合がこの時期に行われていたとはただただ驚きなのだ。