11月18日(日)開催決定!パブリック・ミーティング「共生の方法 Ways of LivingTogether」
2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震の影響により、延期となっていたパブリック・ミーティングですが、日程と内容を再調整し、11月18日(日)に開催する運びとなりましたので、ご案内申し上げます。
「共生の方法」と題したパブリックミーティングでは、地域、アート、多様性・多文化共生をテーマにしています。背景の異なるさまざまな他者を受け入れ、違いが面白みになるような社会を目指していくための、共生の方法を探る場にしたいと考えています。
加えて、大地震後の白老町・飛生アートコミュニティーで、自分たちが体験した「リアルな共生の時間」も皆さんと共有したいと思いました。余震が続き、電気や水道、電波などのライフラインが絶たれた中、そこに居合わせた者同士が協働してサバイブした時間。パネリストの羊屋白玉さんや国松希根太さんは、その時間を共有した仲間です。
今回、パブリック・ミーティングを延期開催するにあたり、当初のイメージとしての「共生の方法」に加え、震災などをふまえた、よりリアリティのある共生についても各パネリストの事例報告に盛り込んでいただき、意見交換できればと考えています。
皆様のご参加をお待ちしております。
どうぞよろしくお願いいたします。
※第1回目のパブリック・ミーティングのレポートはこちらから。
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ウイマム文化芸術プロジェクト
パブリック・ミーティング
「共生の方法 Ways of Living Together」
日時:2018年11月18日(日)
14:00〜17:00(30分前開場)
参加費:無料
会場:飛生アートコミュニティー(旧飛生小学校)体育館
(北海道白老郡白老町字竹浦520)
※会場内のグラウンドに駐車ください。
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【第1部:事例報告】
●旅することで土地と人とともに祭りを生み出す。
パネリスト:杉原信幸さん (美術家 / 信濃の国 原始感覚美術祭ディレクター)
白老の湖、ポロトコタンの忘れがたい聖地の気配、その地がウイマムとなる必然。縄文時代の交易は、旅と贈与に開かれていました。ヒスイの美しい魂の造形、旅する「マレビト」は、どのように土地の精霊を宿らせ、また土地へと運んで行くのか。その往還について話せればと思います。
<プロフィール>
1980年長野県生まれ。2007年東京藝術大学油画専攻修了。詩人の吉増剛造ゼミ参加。2008年個展『丸石座』詩人の吉増剛造と共演。2010‐12年「会津・漆の芸術祭」参加(福島)。2011-12年「ストーンサークルフェスティバル」(青森)縄文友の会(田口ランディ、山田スイッチ)と現代のストーンサークル制作。2016年「ストーンプロジェクト」(スウェーデン)、「瀬戸内国際芸術祭」SOKO LABO(香川)、2016-17年「笠岡諸島アートブリッジ」(岡山)、2017年「北アルプス国際芸術祭」(長野)、「貝殻の舟―シラヤ、神話を紡ぐ」/「AIR in Tainan」(台湾)、「六甲ミーツ・アート2017」(兵庫)、「旅する原始感覚―ストーンサークルフィールドワーク」(イギリス、アイルランド、スウェーデン)「竹子湖AIR」(台湾)、2018年「ONE DREAM projectレジデンス」(広島)、「Green Residency」(Maumau labo/ブラジル)参加。 2010年より「信濃の国 原始感覚美術祭」を主催。2018年より、信濃大町「まれびとの地」アーティスト・イン・レジデンスと「まつしろ現代美術フェスティバル」のディレクターを務める。
●人に会い、声を聞き、語り合い、そこから、社会を考え、芸術をつくりだす。
パネリスト:羊屋白玉さん (「指輪ホテル」芸術監督、劇作家、演出家、俳優)
国内外の現代美術の芸術祭に招聘され、その土地の象徴的な場所、例えば海や列車や庭園などで演劇作品を発表してきました。最新作の地はニューヨーク。ベトナム戦争の混乱の中、ボートピープルでアメリカへ渡った女性たちのインタビューから戯曲をつくり、彼女達の声でリーディング公演をしました。
<プロフィール>
主な演劇作品は、2001 年同時多発テロの最中ニューヨークと東京をブロードバンドでつなぎ、同時上演した「Long Distance Love」。2006 年、北米ヨーロッパをツアーした「Candies」。2011 年、アメリカ人劇作家との国際協働製作「DOE」。2013 年、瀬戸内国際芸術祭では海で、2014 年の中房総国際芸術祭では鐵道で、2015 年、大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレでは雪崩よけのスノーシェッドで公演した。札幌国際芸術祭2017 では、札幌の市電で新作発表。演劇作品以外の活動は、2013 年よりアジアの女性舞台芸術家たちとのコレクティブを目指す亜女会(アジア女性舞台芸術会議)を設立。2014 年よりアーツカウンシル東京にて、東京を舞台に「東京スープとブランケット紀行」始動。2006 年、ニューズウイーク日本誌において「世界が認めた日本人女性100 人」の一人に選ばれた。
●地域の人と創造の現場を共にする
パネリスト:国松希根太さん (彫刻家 / 飛生アートコミュニティー代表)
飛生アートコミュニティーに所属する彫刻家です。2002年に飛生に移り住み、そこで生活しながら制作を続ける中で、アトリエという創造の現場を芸術祭の会場とした理由や、周囲の人との関わりなどをお話する予定です。
<プロフィール>
1977年、札幌市生まれ。多摩美術大学美術学部彫刻科を卒業後、2002年より飛生アートコミュニティー(北海道、白老町)を拠点に制作活動を行なう。近年は、地平線や水平線、山脈といった風景の中に存在する輪郭(境界)を題材に彫刻や絵画、インスタレーションなどの作品を制作している。主に個展、グループ展などで作品を発表し、スパイラルガーデン(東京)での個展"material"や、サヴォア邸(ポワシー、フランス)でのグループ展"* folding cosmos VILLA SAVOYE"、越後妻有地域 (新潟県十日町市、津南町)での"大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2018”など国内外で発表活動を続けている。また、アヨロラボラトリーの活動としてアヨロと呼ばれる地域を中心に土地のフィールドワークを続ける。飛生アートコミュニティー代表。
●文化と社会の「生態系」とは?
パネリスト:大澤寅雄さん (文化生態観察 / アートNPOリンク理事)
文化と社会の関わり方を「生態系」と捉えて観察しています。福岡県糸島市の「糸島芸農」という芸術祭に関わりながら、マレビト(稀人)としてのアーティストとマレビト(客人)が出会う場や装置についてお話します。
<プロフィール>
1970年生まれ。(株)ニッセイ基礎研究所芸術文化プロジェクト室主任研究員、NPO法人アートNPOリンク理事、NPO法人STスポット横浜監事、九州大学ソーシャルアートラボ・アドバイザー。慶應義塾大学卒業後、劇場コンサルタントとして公共ホール・劇場の管理運営計画や開館準備業務に携わる。2003年文化庁新進芸術家海外留学制度により、アメリカ・シアトル近郊で劇場運営の研修を行う。帰国後、NPO法人STスポット横浜の理事および事務局長、東京大学文化資源学公開講座「市民社会再生」運営委員を経て現職。共著=『これからのアートマネジメント"ソーシャル・シェア"への道』『文化からの復興 市民と震災といわきアリオスと』『文化政策の現在3 文化政策の展望』。
【第2部:意見交換】
ウイマム文化芸術プロジェクトって?
パネリスト:木野哲也 (ウイマム文化芸術プロジェクト ディレクター / TOBIU CAMP ディレクター)
進行:大澤寅雄さん
最初に、今年から白老町内で実施される「ウイマム文化芸術プロジェクト」の内容についてご紹介。そのあとは、大澤さんが進行役となり、ゲストや会場の皆さんと意見交換。どなたでも幅広い世代の方々に参加してもらえる場をつくりたいと思います。「こんな工夫をするともっと面白くなるのでは?」「自分もこんな風に関わることができるかも」「自分の地域はこんな面白い人がいる」「おじいさんにこんな伝説を聞かされたことがある」などなど、第1部の話も参考に、地域の資源、町の課題などもふまえながらアイデアを出し合いましょう。
★「ウイマム -uymam-」とは?
アイヌ語で「交易(※)」を表す。特に初期ウイマム(1600年代初期)は人と人、集落と集落、アイヌと他国・地域等、相互の目的や利益を叶えるための対等な交換儀礼であり、文字を持たぬアイヌにとってモノだけでなく精神文化の面でも重要な交流であったとされる。
※参考辞典:『アイヌ語沙流方言辞典』田村すず子、草風館 / 『アイヌ語千歳方言辞典』中川裕、草風館 / 『萱野茂のアイヌ語辞典 増強版』萱野茂、三省堂
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文化庁委託事業「平成30年度戦略的芸術文化創造推進事業」
主催:文化庁 / ウイマム文化芸術実行委員会
企画制作:ウイマム文化芸術実行委員会
後援: 北海道教育庁胆振教育局 / 白老町 / 白老町教育委員会 / 一般社団法人白老観光協会 / NPO法人北海道遺産協議会 / 白老町商工会 / 協同組合白老商業振興会 / 虎杖浜竹浦観光連合会 / 一般社団法人白老青年会議所 / 室蘭民報社 / 苫小牧民報社 / 北海道新聞苫小牧支社 / 読売新聞社苫小牧支局
協力:飛生アートコミュニティー / NPO法人S-AIR / M gene Design / ウタウカンパニー株式会社
お問い合わせ:info.uymam@gmail.com