Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

司法書士田中康雅事務所|新百合ヶ丘・麻生区の相続相談

相続登記申請義務化について|期限・相続人申告登記・過料までを1本で

2025.07.31 04:47

 2024年4月1日から、相続登記は「義務」になりました。期限は原則「取得を知った日から3年以内」。施行前の相続も対象です。

 この記事では、義務化の基本、施行前に始まった相続の扱い、相続人申告登記、遺産分割との関係、過料の流れ、実務の段取り、そして名義を決めるときの考え方を、順に整理します。

 この記事の内容
・期限は「知った日から3年」
・施行前の相続も対象
・よくあるつまずきポイント
・相続人申告登記とは
・遺産分割後に追加で必要な登記
・過料(10万円以下)と催告の流れ
・実務の段取り
・まとめ
・期限を守ることと、急いで名義を決めることは別 

 

期限は「知った日から3年」 

  相続や遺贈で不動産を取得した相続人は、原則として「取得したことを知った日」から3年以内に相続登記を申請する必要があります。 

 「死亡から3年以内」ではありません。起算点は「知った日」です。 

 下の図は、施行後に始まった相続について、期限が「知った日から3年以内」になることを示したものです。


 施行前の相続も対象 

 2024年4月1日より前に発生した相続も、義務化の対象です。施行前の相続については、施行日(2024年4月1日)と取得を知った日のいずれか遅い日から3年以内が期限になります。すでに取得を認識している方であれば、2027年3月31日が期限ということになります。 実務でまず確認するのは、名義が止まっている不動産がないかどうかです。先に調べておいて、期限の管理を早めに始めるのが安全です。 下の図は、施行前に始まった相続について、最も早い期限が2027年3月31日になることを示したものです。


 よくあるつまずきポイント 

 数次相続で相続人が多い 

 先代・先々代の名義が残り、代替わりが重なると、相続人が多数になります。 

 戸籍の取得に時間がかかる

 改製原戸籍や遠方の戸籍など、収集に想定以上の時間を要することがあります。

 相続人と連絡がとれない 

意向が割れている、所在が分からない、疎遠で連絡がつかない。こうしたケースも少なくありません。

 いずれの場合も、まず期限の管理を優先します。遺産分割が間に合わないときは、次の相続人申告登記を検討します。 


 相続人申告登記とは 

 期限までに遺産分割協議がまとまらない場合に使える制度です。登記官に「相続が開始したこと」と「自分が相続人であること」を申し出ることで、申請義務を履行したものとみなされます。

下の図は、相続人申告登記が、資料集めの負担を軽くしたうえで申請義務を果たせる制度であることを示したものです。 


申出の流れ

下の図は、申出の流れ(戸籍の取得、申出書の作成、提出、完了)を示したものです。


 遺産分割後に追加で必要な登記 

相続人申告登記で期限を確保したあと、遺産分割が成立して特定の相続人が不動産を取得した場合は、分割成立の日から3年以内に、遺産分割に基づく相続登記が別途必要です。「終わり」ではなく「中間の処理」と理解しておくと安心です。 下の図は、遺産分割が間に合う場合と難しい場合で、相続登記と相続人申告登記をどう使い分けるかを示したものです。 


過料(10万円以下)と催告の流れ 

 な理由がないのに相続登記を怠ると、10万円以下の過料の対象になります。ただし、直ちに科されるわけではありません。基本の流れは次のとおりです。

正当な理由の例としては、相続人が極めて多数である、遺言の有効性などが争われている、重病である、DVの被害を受けている、経済的に困窮している、といったものが挙げられます。ここに挙げたものが全てではありません。 下の図は、義務違反が疑われるときの運用(まず催告、応じない場合に裁判所へ通知)を示したものです。


実務の段取り 

最初の整理ができると、期限に追われにくくなります。次の7つを、順に確かめていきます。

 下の図は、この7つをチェックリストにしたものです。

 


まとめ 


期限を守ることと、急いで名義を決めることは別です 

期限が近づくと「早く誰の名義にするか決めなければ」という空気になりがちです。けれども、自宅の相続は、配偶者が取得するか子どもが取得するかによって、将来の売却時の税金や2次相続の負担が変わります。 まだご家族の状況が見えていないのであれば、必要な手続きだけをして、遺産分割については少し時間を置くという選択もあります。相続税がかかる場合は、税理士と連携して検討します。 

配偶者か子か。決められないなら「今は決めない」|相続登記を急ぐ前に  

相続登記を子名義にしたら、譲渡税が増えた|自宅売却と3,000万円特別控除の落とし穴 

自宅相続の選択|配偶者か子か、7つの視点で整理する  


相続登記の手続きをお考えの方へ 

「登記だけ進めたい」「協議や全体の設計まで相談したい」など、目的に合わせてお選びいただけます。 

相続登記申請ベーシック

 遺産分割の内容が固まっていて、登記申請を進めたい方向けです。当事務所の報酬は39,800円(税込)から。 

相続登記申請ベーシックを詳しく見る 

相続登記申請プラス

遺産分割の進め方や全体の設計まで、相談しながら進めたい方向けです。当事務所の報酬は66,000円(税込)から。戸籍の取得が5通まで含まれます。

相続登記申請プラスを詳しく見る  

期限だけ先に守りたい方へ

まだ取得者が決まらないという場合は、法定相続分の登記または相続人申告登記で、いったん義務に対応する方法もあります。当事務所の報酬は、法定相続分の登記が22,000円(税込)、相続人申告登記が11,000円(税込)です。いずれも条件があります。後日、遺産分割が成立したら、改めて相続登記が必要です。

相続登記義務化への対応プラン|法定相続分の登記と相続人申告登記  

どれが合うか迷うとき 

相続人の人数、遺産分割の見通し、期限。この3つを踏まえて、一緒に整理できます。

相続登記のご案内|進め方・費用・期限から、次の相続の準備まで  

 

初回のご相談は無料です 

「知った日がいつか」「施行前の相続の期限はどう考えるか」「分割が長引いている」。状況によって、整理の仕方は変わります。戸籍と不動産の洗い出しから、期限を確保する手順まで、一緒に整理していきます。大丈夫です。 


戸籍と不動産の確認 

相続した不動産を全国から探せる|所有不動産記録証明制度とは  

戸籍の取得と戸籍広域交付制度|相続で必要な戸籍・集め方・注意点をまとめて整理 

法定相続情報証明制度とは?|戸籍の束を何度も出さずに、相続手続きを進める方法  

 

関連するご案内 

今回の相続で見えた課題を、次に持ち越さない|生前対策と不動産の出口