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なんでもない日にいらっしゃい

泣き虫なのはよく知ってるよ

2018.10.12 07:30

小学校を卒業したあとすぐ、保健室の先生からぬいぐるみが届いた。


小6の時、人生初の立候補で保健委員長になった。引っ込み思案だった私にとって、清水の舞台から飛び降りる勇気だった。


保健室の先生とは必然的に仲良くなった。先生が保健室に置いていた猫のぬいぐるみが可愛くて、欲しいなーっておしゃべりもした。


春休みに届いた小包には、猫のぬいぐるみとお手製の服、そして手紙。


"保健室の子たちはあげられないけど、そのかわりにこの子をもらってください。"


クレタと名前をつけた。保健室の子がグレタという名前だったから。


クレタは今、青森の家にいる。

他のぬいぐるみたちは実家を出るときに手放してしまったけど、この子はなんとなく手放せなかった。


中学、高校、大学、そして社会人。

いっぱいいっぱい泣いてきた。

ものすごく泣き虫だった。

その全部を、見守ってくれた存在になった。


「あんたが泣き虫なのはよーく知ってるよ。ま、仕方ないから、あんたがばーさんになるまで、オレが側にいてやるよ。あいつら(手放したぬいぐるみたち)にも、よろしくって頼まれたしな」


不思議と今日、そんな声が聞こえた気がした。想像以上に男前だ。笑


青森の家にはぬいぐるみはたくさんいるけど、私の実家から連れてきたのはクレタひとり。


うん、末永くよろしくお願いします。