1年生:失語症会話演習
2023.10.24 09:50
例年失語症をもつ対象者の方に来校いただいて、会話演習を行っています。
協力者の方々も、学生さん対応にすっかり慣れたものです。
学生さんは協力者さんの相槌のうまさや、笑顔にすっかり会話が通じている錯覚を起こしていたような気がします。
口頭だけでやり取りが成立しているような雰囲気になって、場はとても盛り上がりましたが、協力者さんが置いてけぼりになっているような印象でした。
学生さんたちもなんとなく感じてはいるけれど、自分たちでなかなか修正しにくそうでした。
そんな中でも、協力者さんが紡がれることばを丁寧に拾えている姿もありました。書いたほうが伝わりやすそうだ、書いてもらったほうが良さそうだ、そうだった、ことばって、音声言語だけじゃなかった、伝わり合うツールを探し合う姿も垣間見えました。
今回の会話演習で感じたことは、大勢の中で会話する時に、失語症の方は会話についていけなかったりしても、なんとなくわかったような相槌をされるんだなということでした。
分かるように伝えられているか、会話の速度を相手に合わせられるか、とても難しく、でも言語聴覚士のコミュニケーションの基本でもあると思うことに対して、学生一人ひとりが丁寧な振り返りをしてくれていて、学びの多い演習になりました。