Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

Rei.Kikuchi_ Re:Life

記録① 化学療法【同病者のみなさま向け】

2018.10.15 07:51

【入院〜化学療法 第1回〜第2回まで ①】

この記録集では、わたしが実施している治療内容をさらに詳しく書いていきます。同病者の方で、これから似たような治療をむかえるのであれば、細かい、微妙なことが気になると思います。なるだけそう言う心配が減るといいなと思い、参考までに。



治療が始まり、だいたい1週間ごとにスケジュールが動いていき、翌週のスケジュールも1週間ごとに見えて来る。

●2018.9.25〜入院。

血液検査(注射で血抜くだけ)や画像検査(骨シンチを初めて受けた)など。この週はかなりゆったりスケジュールだったので、お見舞いもたくさん来ていただき、なんだかんだあっという間に・にぎやかに過ぎていった。

この週の最大の出来事は、なんと言ってもCVポートの埋め込みである。(詳しくは「"心にストン" とCVポート埋め込み」の記事参照) あとは、髪を丸刈りにしたことかな。(詳しくは「ヘアサロンのお姐さん」の記事参照)



この週は、"こうやってどんどん身体が変化していって、準備していって、こわい治療が現実になっていくんだなぁ"と実感していた。まあまあビビっていたし緊張してテンションは高かったと思う。笑笑

●2018.10.1 化学療法前の最終血液検査。治療開始前日の血液の状態のチェックである。ほんとに明日から治療始めて大丈夫かどうか、というもの。



無事、翌日10.2〜10.6 朝まで、5日間にわたり、化学療法実施。

わたしが使用する抗がん剤は3種類。

1クール目は、CDDP(シスプラチン)とDOX(ドキソルビシン)を交互に。

2クール目は、IFM(イフはォマイド)を単独で。まとめると、

CDDP+ DOX→IFM→CDDP+ DOX→IFMと言う

全4クールを術前に実施する予定である。

初日の10.2 朝にバルーン(尿の管)を入れる。まったく痛くはないのだけど、この違和感が、始めはなかなか慣れなかった。でも 5日も経つとすっかり慣れてしまった。(男性の方が違和感が多いらしい。)

化学療法中は利尿作用もあるためトイレがとても近くなるが、わたしは歩くことが出来ない(左膝に腫瘍があるため、負荷を掛けてはいけない生活を送っている)ので、バルーンは必須だった。それによって、なんと、丸5日間、一回もトイレに行かないで済んでしまう。



この5日間というものは、見事に毎日同じことの繰り返しであった。

首下に埋め込まれたCVポートから、丸5日間、24時間点滴が入り続ける。

朝 起きて、点滴棒を持って看護師に連れられ、車椅子に乗り、体重を測りに行く。そのまま顔を洗って歯を磨く。朝食をなんとか食べ(朝のパンはなぜか食べられた)、ベッドで横になる。イヤホンをして、音楽やラジオをひたすら聴いて、眠る。昼食が出る。昼食はいつもあまり食べられなかった(朝食との間隔が短いからかな)。ただ、野菜のおかずだけは、毎食なんとか食べた。午後はベッドまでリハビリの先生が来てくれて、ベッド上で出来るトレーニングを簡単にやる。いま思うと、抗がん剤が点滴され、バルーンもつながっているまま、よく、やったなぁと思う。病み上がりみたいな衰弱感はあったが、寝たきりで体力が落ちる方が恐ろしかったので、むりのない範囲で、すこし、頑張って、リハビリはした。抗がん剤治療中も、わたしのように副作用が穏やかな人は、リハビリを積極的にやった方がいいと思う。ベッド上の体操で十分なので、できるだけ、動いた方がいい。気分転換にもなるので。(注:医師の指示指導には従った範囲で)


夕方になる。身体を暖かい濡れタオルで拭き、着替え、また横になっていると、夜になる。夕食がでる。なんとかまた、食べられそうなものを、かなりゆっくり食べる。夜 20時すぎ、夜の洗面に連れて行って頂く。21時の消灯。目をつむるといつのまにか眠っていて、朝になる。

これの、繰り返し。おどろくほどに、毎日、5日間、同じ行動の、繰り返し。



1日の23.5時間をベッドで過ごし、移動範囲はベッドから体重計がある部屋までの30メートル半径内のみ。

マグロのように動くことが好きなわたしの日常生活からは考えられない生活だ。笑



でも、ツラくはなかった。こんな感じだろう、と思っていたから、あとは、ただ、時間の流れに身を預けるだけだった。

5日間のうちにあらわれた副作用は、食欲減退(吐き気、嘔吐は無かった)、味覚がおかしくなる(舌先がびりびり、塩味が非常に弱く感じる)、むくみ(化学療法中は薬剤や点滴の水分のせいで体重がつねに 4キロ増えていた)、便秘、眠気、倦怠感、耳鳴り(超軽度)、ふらつきまではいかないが頭が常にボワッとしていた(ふらついて転倒が怖いので、移動は必ず車椅子だった)



副作用がこれくらいで丸く収まっているのは本当に奇跡かと思っていたけど、「明日はひどくなるかも…」と毎日、明日の心配をしていた。笑  

結局、心配は無駄に終わり、

だけど、それは本当にありがたいことだった。



②へ続く



注)このBlogは、「とある患者のとある話」です。記載情報にまつわる内容は必ずしも全ての患者さんに当てはまることはなく、専門性や信用性に欠けます。的確な判断や正しい情報は、主治医や各医療専門機関にご相談・お問い合わせをお願いします。

photo by izuru aminaka