3)増益するための最短ルートをどう設計すれば良いのか?
賃金アップに対して、どう会社は立ち回れば良いのか?と言う記事の中で、3つの施策を提案しました。
1)スキルアップや能力(強み)を引き出すにはどうすれば良いのか?
3)増益するための最短ルートをどう設計すれば良いのか?
1)と2)に関しての記事はリンクを貼っておきましたので、まだお読みで無い方は、ぜひ読んで見てください。
さてさて、今日は 3)増益するための最短ルートをどう設計すれば良いのか? なんですが、
これ、答えがあったらどんな会社も儲かって笑いが止まらないわけ。
だから、答えないんてないんです
答えというか、「再現性のあるやり方やノウハウ」はないって話で、基本的な考え方って色々あるわけですよね。
よく聞くのは、「お金は後からついてくるから、お客さんに尽くしなさい」とか、「良い商品を提供すること」とか、出尽くした感のある言葉で埋め尽くされるわけです。
でも、自分の商売を見直して見たときに、はたして、「それ、ちゃんとできてる?」って思う瞬間ありますよね?
・本当にお客さんに尽くしてる?
・本当に良い商品を提供してる?
と、自問自答したときに、「時代遅れになっている」場合があって、
「お客さんへの尽くし方」って、バブルに時代は奴隷になればよかったわけです。お客さんの奴隷。
あの時代は、お客さんって神様だと思っていたから、お客さんは、お金さえ払えば何しても許されてたことが多かった。だから、奴隷的な立ち回りが要求されてた節もありました。
今は、お店のスタイルによって、「同士や仲間」的な存在出会ったり「先生」的な立場だったり、あるいは、「ともに悩む人」の場合もあるし。
少なくとも、「お店=専門店」として考えられる、見られるようになった感じがするので、「その商品に無知」な状態だと、尽くすことが難しくなっている部分もあるかなと。
無知なら無知なりに「ともに悩む」姿勢は最低限必要だなって思うんですよね。
その会社の社長が、その商品に対して超絶詳しくなきゃいけないかというと、そんなこともなくて。
その商品が好きで、詳しい人を雇っていれば良いだけだと思うんですよね。
いろんな角度から見たときの「専門家」であることは絶対不可欠で、扱っている商品に対して
・研究してるか?
・好きか?
のどちらかは必須だなと。興味すらなかったら終わるなと思います。
社長は経営に熱心だったり、そんなこと当たり前で、商品に無知でも良いと思ってます。
銀行からの融資の受けかたをちゃんと理解しているとか、資金繰りのこととか、利益のこととか、最低限知っておかなくちゃいけない知識。それ勉強してるか?って大事だと思います。
知っててやってみても上手く行くこともあれば、上手くいかないこともある。
運の要素だってないがしろにできないわけですよね。
そもそも、世の中にある成功本の類は、成功したから書けるわけであって、再現性があるわけじゃない。もっというと、「成功した実績のある人が書くことで売れやすくなる」から、出版社さんもその人に書いてもらうわけです。僕の本も、たまたまV字回復できたから、書くことができたわけで、あのまま潰れてたら、書くことすらできないし、体験としても出すことができなかったわけですから、運の要素はめちゃくちゃ強いなと。もちろん、死ぬほどやるんですけど、運が良かったと思う。
でも、運が全てかというとそうじゃなくて、やるべきことをやった上で運もって感じかなと思います。
そして、もう一つの
・本当に良い商品を提供してる?
ですけど、これも、お客さんによって良い商品は変わるわけですよね。
世界一の商品が良い場合もあるし、機能さえ果たせば良い場合もある。デザイン重視の場合もある。
そこは価格との折り合いとか、趣味の問題で変わるので、何が一番良い商品なのか?っていうのは、お客さんが決めてるわけですよね。
ただ、一つ言えるのは、
「誰かに選ばれた瞬間が、売れる瞬間」という事実だなって。
その瞬間の積み上げから売り上げは出来上がっていて、その売り上げから原価を引くと粗利が出てくる。その粗利が経費を越えることができれば「黒字」になるってだけです。
それって、その商品や、お店の接客が、どれだけ多くのお客さんに支持されたかが、売り上げ規模になるだけ。だから、ダメなお店とか、良いお店なんてものは、お客さんの頭の中にしか存在しないんですよね。
ある意味、「全てのお店は、誰かにとっての良いお店」になっている。
あなたのお店も、ライバルのお店も、全て良いお店。
その規模感に合わせた人数(人件費率)や経費の使い方をすれば黒字なんですよね。
今ね、自分で書いてて、自分で痛いとこ突かれたって、自分で思ってるの(笑)
今まで大丈夫だった規模感(固定費)なのに、いきなり配送料とか値上げされて、それが崩れるじゃないですか?
値上げせざるを得なくなって、値上げして売れなくなったりとか、反対に、値上げしなかったら配送料比率が上がっちゃって利益でないとか。
ここ数年で一番痛い配送料の値上げや、原材料の値上げがこの3年くらいで起きているので、これからの2年くらいが正念場かなと思いました。
僕の会社も含めですが、切り替えや立て直しをしなければならない変化の時代。
そこに、人件費まで上がってきたわけですから、そりゃ色々変えないとできないこともある。
最低限、売り上げよりも「限界利益」にフォーカスするってことは、直近で経営改善するためには必要ですね。LTVとかROASとかも大事なんですけど、直近で結果出すなら「限界利益」。
この辺の話は、拙著「数字が読めると本当に儲かるんですか?」に書いてありますので、まだお読みでない方は是非読んでみてください!
社長が一人で悩んでいたら、社員は迷うばかりです。
まずは、方向性や対策を考えて、次の一手だけじゃなくて、五手、十手くらいイメージできていることが大事かなって思いました。
ともに悩むスタイルよりも、ともに考えるスタイルで乗り越えていきましょう!