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またいつか

2018.10.15 04:23



友達が今回のシンガポール旅行に持ってきたスーツケースは、20才の時に2人でグアム旅行した時に、免税店でお揃いで購入した物だった。


当時、1ドルが100円を切っていて、当時まだ物価の高かった日本に比べると、買い物天国だったグアム。化粧品や靴などをたくさん買って、荷物が入りきらなくなって買い足した、ベネトンのスーツケース。まだ日本にGapが上陸する前で、Gapのような存在でベネトンがあった時代。


私の物は、使い倒して、もう10年ほど前に壊れてしまったので


久しぶりに見たベネトンスーツケースの懐かしさと共に、その頃の思い出が蘇った。



友達とは、高校の卒業旅行に始まって、国内外、たくさん一緒に旅をした。


彼女との独身時代の旅行の写真は、まだデジタルではなかったので、残念ながら今のハードディスクや私の手元にはなく、実家にアルバムを置いてきてしまったけれど。


私のハワイ挙式にも、当時まだ婚約者だった旦那さんと一緒に旅行がてらハワイまで来てくれて、親戚と一緒にアロハとムームーを着て参列してくれたし



翌年、友達も結婚をして、家族ぐるみでの付き合いが始まり


友達夫婦が大阪に三年間転勤していた間も、夫の実家の帰省がてら家に泊まらせてもらったり、東京に帰ってくる間は我が家に泊まったりと、年に4回は泊まり遊びしていたし


それから彼女が長女を授かったり、私が病気をしたり、3か月違いで男児たちを授かって、お互い仕事も再開して、私がシンガポールに移住しても


ずっと変わらずに心の支えになっていてくれることが有難い。



お互い家庭を持ち、子供を授かってからは、2人きりで旅行することはなくなったけれど


懐かしいスーツケースを見て


「またいつか、2人で旅行しようね」と話した。



今、このスーツケースを買ってから20年と少し。


30年目くらいの頃はきっと、お互い子供の学費で大変な頃だろうから


40年目くらいに、また2人で、どこかに行けたらいいね。



今回、友達のチビ君が発熱し、予定していたセントーサ遊びやリバーサファリには行くことが出来なかった。


最後の晩も、一家が泊っていたホテルのロビーで待ち合わせて一緒にディナーに出掛ける予定だったけど、日中元気に観光していたチビ君の熱が再び上がって、急遽ホテルの部屋で食べた。




子供がいる生活や旅行は、全然大人の思い通りになんかならないけど


でもこれが、今の私たちの輝ける人生だもの。




あと15年~20年くらい、全力でお母ちゃんしたら


またいつか、2人で旅行なんてご褒美でも頂いてもいいんじゃないかしらね。





今回、息子への玩具、私への早い誕生日プレゼント、去年もお願いしたトイレクイックル、、色々とたくさんお土産を持ってきてくれた一家。


アンティークのマジカルチョコリンチップスという美味しいラスクも持ってきてくれて、一緒にコーヒーを飲みながらつまんでいたら


友達のお母さんからLINE電話が鳴った。



友達一家は、近所に住む旦那さんの実家にはシンガポールに行くと伝えてきたけれど、少し遠くに住む彼女の実家には伝えてこなかったようで


「鯵の開きをたくさんもらったから、今から届けにいくね~」という電話だった。


おばちゃん、お久しぶりです!笑



20才のグアム旅行の頃は、まだ海外で使える携帯電話や、持ち歩けるPCも無かった。


無事到着の知らせに、ホテルの電話からKDDIのコレクトコールでそれぞれの実家に電話をかけて、料金がものすごく高かったので、「着いたよ!」とだけ伝えて、1分くらいで電話を切ったっけ。



結婚して子育てしている間にスマートフォンが当たり前になり、どこでも気軽に繋がることができる時代になった。


だからこそ、こうして身軽に移住などという決断ができたのだと、鯵の開きを持ったまま電話をするおばちゃんを想像しながら、しみじみと感じた。




2人でよく旅行していた20代の頃は、日本がここまで不況の国になるとは思っていなかったし、世界でテロが多発するとは思っていなかった。自然災害も。


だから、あと15年経った頃の世界はどうなっているか、想像もつかないけれど。


とりあえず、健康でいられますように。