京極夏彦『鵼の碑』読書会
京極夏彦の『鵼の碑』を課題本にした読書会を行います。
2023年9月に京極夏彦の百鬼夜行シリーズの新作長編が実に17年ぶりに刊行されました。
「鈍器本」と形容されるほど分厚いページ数であることでも有名なミステリーシリーズ。
1950年代の戦後日本が舞台で、直接的には描かれないけれども登場人物たちが各々の仕方で戦争(体験)を引き摺ってるように見えるのと、そうした心情と起きる事件とがどこか連動してるのが、ストーリーの魅力になっていると思います。
そして、起きる事件も、一見何が起こっているのか、出来事と出来事の間にどのような因果関係があるのか不可解なまま話が進んでいき、狐につままれたような心持ちになります。
しかし、本作品の探偵役・中禅寺明彦が「憑き物落とし」と称しているように、その推理によって不可解な事柄同士の関係性が明らかになっていき像を結ぶことで事件の本質が見えて、読んでいて爽快感を得られます。
ただ、推理が終わった後も話がただでは終わらないのがこのシリーズのお約束なんですよね…。
ページ数の多さに気後れしてしまうと思いますが、読み始めたらやはり面白いのでスイスイ進みます。所々に中禅寺明彦の妖怪ウンチクが入っていて、これもストーリーを読む上で重要な要素なのですが、ここで挫折しそうになる方は読み飛ばしてもいいのではないかなと個人的には思います。
読書会は、課題本の『鵼の碑』を読了していればシリーズの既刊本を読んでなくてもご参加OKです。1冊で完結したストーリーなので、1巻から順読まなくても大丈夫だと思います。
シリーズ未読の方も読書会を機に読んでみていただけたら幸いです。
申込のほどお待ちしています!
【日時】
2024年2月17日(土)18時から
【場所】
天文館図書館交流スペース(鹿児島市千石町1-1 センテラス4階大階段前)
【参加費】
無料
【定員】
8名
【申込】
申込フォームかメール(books_perch@yahoo.co.jp)にてお受けします。
【読書会の流れ】
①持ち時間5分ほどで簡単な自己紹介と『鵼の碑』の感想をお話しください。
②参加者全員が話し終えたらフリートークを行います。
③終了時間になりましたら、最後に読書会に参加した感想を簡単にお話しください。
④以上で終了。