スナップ『ご家族 de 紅芋クッキー作り』
ご家族のためにお料理をなさるというお父様がサポートに入り、お子さんがクッキー生地を伸ばしているワンショットです。お父様大好きなお子さんたち、そして子育てに協力的なお父様、冷静で思慮深いお母様と理想的なご家族のある日の甘い一日。上のお子さんが幼稚園で掘ってきた紅芋でクッキーを焼いた様子を取り上げます。
雨天延期の後、てるてる坊主を吊るし待ちに待った芋掘りでゲットしてきた紅芋たちがずらり。紅芋はブルーベリーを凌ぐアントシアニンが含まれているスーパーフード、お子さんたちは初めて見た紅芋の紫色に目を丸くして「紫色だー!可愛い。」と驚いていたそうです。お芋が黄色という概念が良い意味で覆された瞬間だった事でしょう。繰り返しお伝えしておきますが、子供の地頭を良くしようと思えば良質な刺激を与える事が大きな鍵を握り、電流が流れるような予想外の衝撃や初めての刺激は子供の脳発達に良い影響をもたらすのです。脳発達にも良し体にも良しということでこの紅芋クッキー作りは一挙両得だったと思います。
下のお子さんは日頃から粘土遊びをしておられるとのこと。入室当初は有り余るほどの力でしたが、最近は程よい脱力が見受けられる様になっているのでクッキー作りも楽しめたのではないでしょうか。生地伸ばしが実体験の粘土遊びとリンクし感覚優先での思考を行っていたであろうと容易に想像がつきます。触覚と視覚、そして焼き時間に漂う甘い香りに頬張った瞬間の味わいなどが五感を通して様々な力が感覚統合できたはずです。お母様とのローリング行動一つとっても息を合わせて動きを楽しむことは、人に合わせることの学びにもなります。この様な経験を通してお友達と歩調を合わせたり、人を気遣うなどの行動をとる事ができるお子さんへと成長できるのです。
この写真はとても良いショットだなと思います。お母様の手とお子さんたちのもみじの様な手の動きが交錯して。お父様がきっと写真を撮られたのではないでしょうか。そう考えるだけで家族のワイワイとしている賑やさやお子さんたちの可愛い表情や声、そしてご両親の優しい語りかけが思い浮かびます。
「どの形にしようかな・・・ハート? 星? それともうさぎ?」
「この大きなものは私が食べようかな?」
「ウサギがお月様の中にいるよ」
満月の中に佇むうさぎを表現されたそうです。9月のお月見をイメージされたのでしょう。このような思考は情緒豊かに育ってなければ生まれません。また生徒さんは本も多読されているのでレッスンの中でも朱雀な表現が溢れており、その度に胸がどきゅーんと射抜かれています。
出来立てのほんわかと温かいクッキーに舌鼓を打ち、「私が取ってきたお芋のクッキーだよ。」と満足そうにしていたのだとか。五感をフル活用しご家族皆様で楽しむ経験ができたことは喜ばしいことです。そのご様子に胸温かく御相伴に預かる事ができました。
お子さんたちのご成長のために素敵な体験を来年も引き続き行ってくださることを願います。