2018.10.14 同志社A、天理大Aに完膚なきまでに・・・
朝晩、めっきり涼しくなった。天理親里競技場は快晴、絶好のラグビー日和である。芝生の仕上がりも最高。遠隔地ながら観客もメインスタンドは超満員で、芝生席への移動を求めるアナウンスが流れる。
前評判が極めて高い天理大学。前節で京都産業大に惜敗した同志社がどこまで、迫れるかに観衆の関心があった。ひょっとするとの淡い期待も。然るに・・・。
後半も35分過ぎ、ふと観客席を見上げると満員の筈の観客席はガラガラとなっていた。同志社の「せめてトライ1本でも‥」を見届けるまでもなく、多数の観客は帰りのバスの順番を優先した。同志社ファンも同様だった。
この試合を「完膚なきまでに・・」と言わずしてどう表現したらよいのか。(Ⅾ0:59T)攻守の全ての面で天理大は、同志社を数段上回っていた。ここがどうだとか、あそこがどうだとかというレベルを大きく超えていたのだ。
春シーズンの練習試合(2018.7.1)、観戦記のキャッチコピーに「天理の背中は見えた!後はキャッチアップするのみだが・・・」と記載した。「のみだが・・・」に、暗に「追い付けないかも・・」という不安を表現したつもりだが、現実は更に更に更に厳しかった。
案の上、追い付くどころか天理の背中は、大きく遠のいていたのだ。ただ、同志社がアカンタレというより、同志社の成長スピードを大きく凌駕して、更に天理が素晴らしく破天荒に成長し、学生として完璧に近いチームを築き上げていたのである。天理の大学選手権優勝の文字が、同志社ファンの眼からも明らかに見えた来た。本当に凄いチームに仕上がっていた。
同志社がゼロ封されたことに象徴される通り、天理の防御網は完璧だった。全く防御の穴がなく、同志社の攻撃はプツンプツンと分断され、SH人羅選手②のいつもの速い球出しは最後まで見られず、同志社得意の高速展開ラグビーは全く封じられたのだ。一度足りともと言っていいくらい「同志社得意のリズム」に乗れなかったのだ。
後で撮影した写真を見て改めて気付いたが、ボールを保持した同志社の選手(1人)に対し、常に2人以上の天理の選手が絡んで来ている。しかも低く入り、持ち上げるようなタックルで、同志社にまともなダウンボールを悉くさせてくれなった。
中でも凄かったのは、天理のNO.8マキシ選手④である。攻撃に防御に常に絡んでいる。当日撮影した写真で一番出番が多かったのは、マキシ選手だったといっても過言ではないくらいだ。
彼の攻撃は防御陣2人でさえ、まともには止められない。一人浮いた状態でスピードに乗ると必ず得点に繋がる。敵ながら本当にあっぱれである。チームの戦術を考慮すれば、2人力、3人力以上のものがある。彼が同志社の防御ラインを突破すると必ず、天理の攻撃陣2人以上がフォローし、余裕のあるパスからあっけなくスパーッとスピードに乗ってトライに繫げる。剛力と上手さを相備えているから手の付けようがない。
ただ、冷静になって考えると、やはり今シーズンから採用された外人枠3名(+1名)の影響は想定以上に大きいと思わざるを得ない。京産大戦とて、マキシ選手ほどの大物はいなかったが、何だかんだと言って外人選手が攻守の基軸になっていた。
天理は、はっきりと突破役(外人選手)とフォロー役(日本人選手)を明確に区分し、練習を積み重ねて来たと思われ、見事に花開いていた。外人枠2人と3人とでは「雲泥の差」があることに、遅まきながら私はこの試合で初めて気付いた。
これで開幕2連敗。大学選手権出場の崖っぷちに立った。もう1敗足りとて負けるわけにはいかなくなった。摂南大学が脱落したAリーグ、残るは外人選手のいないチームばかりである。私の予想は、残り試合全勝であるが、よもやの取りこぼしは絶対に許されない。そもそも前年6位のチーム。3位に入れば、上出来である。(何故か涙)
過去の栄光に縋った王者の戦いなんて、全く不要である。敢えて苦言を呈すれば、今の同志社は、チャレンジャーとしての気迫に欠けている。
もっと牙を剝け、同志社フィフティーン!シンビンの一つや二つを恐れるな!(あ、いや、コンプライアンス最重視でお願いしますね。失言でした。)
冗談はともかく、山神前監督の「夏合宿全勝が気になる‥。」の発言ってこういうことだったのだと改めて思いだされる。
そもそも前年第6位なのだから、何も奇麗ごとを言っておれないのだ!関西Aリーグ3位、大いに結構だ。大躍進だ!
次試合以降、全勝あるのみ!同志社ファンは、次の関西学院大戦も必ず全力で応援する。山口キャップテン、頼みますぞ!(文責:F)