雨宿り公演 終演ご挨拶
長くなりすぎて、足りなすぎて、
何度も手直ししている間に1週間過ぎていた。
雨宿り公演、星の王子さま。或る若者の肖像。
思い返せば返すほど、
よくこんな企画実現できたなあ、とおもう。
随分な無茶をした。(嘘、させた)
すごく、
ほんとうにやりたい、
試したいことが出来て、
ほんとうにほんとうに愉しかった。
推敲しつくした上で絞り出したのが
こんな月並みなことばでごめんなさい。
ずっと呼吸が通っていたし、鼓動が熱くて、わくわくして、詩が溢れ、愛おしくて。
くやしいことは素直にしぬほどくやしくて。
うれしいことは生涯わすれない瞬間になった。
素晴らしすぎる六人の俳優陣(アーティスト、クリエイター!)と、少数精鋭での頼もしく愛あるスタッフ陣、作品に不可欠な場をお貸しいただいただけでなく温かなサポートをしてくださったKISYURYURI THEATERさん、忙しい日常の最中で少しでも気にかけてくださったりちからを貸してくださった方々、何よりも、劇場まで(多くの方は遠かったはず、)足をお運びくださりご一緒くださったたくさんのお客様!
感謝を伝えきることばを未だ得ていない。
不甲斐ない自分です。
本当に本当に、ありがとう。ありがとう。ありがとうございます。もうこれだけ、どうにか伝われば、十二分なんだけどな。
ひとつひとつの作品への想いなどさんざかきつらねたいけど、
いつか機会があれば、俳優陣に伝えます、みなさんとおはなしします。
その上で。
欲張ってすこしだけはなさせてください。
星の王子さま
という作品の書き出しがとてもすき。
サンテグジュペリというひとは、
他の敬愛する総ての作家と等しく生き様そのものへの憧れがとまらず、
至らぬ自分に恥ずかしくてなきそうになるのだけれど。
どうしても慰めたいひとがいる、
そのときに、
作品を通してしか伝えられなかった彼の想いが、
身勝手ながら痛いほどわかってしまう。
演劇作品は誰よりも、何よりも、
ご一緒いただけたあなたのために ー というのもとても烏滸がましいけれど ー あなたのお陰で、いきるもので。
それは何の微塵の揺らぎもない真実だけれど。
ほんとうに
ほんとうに
表現したい以上に、
どうか伝えたいと想うようなひとは、
ほとんど、劇場までたどり着いてもらえる状態ではないことが常でもある。
そのひとは、
踏み込むには憚られるけれどなにかにとても傷ついているあなただったり、どこかで文字通り必死に戦っているはずのあなただったり、見知らぬせかいのどこかでわたしには想像しかできない理不尽や暴力に曝されているあなただったり、ほんとうにあいたいけれどもう絶対ににどと会えないあなただったり、愛おしくてたまらないきみたちや彼らに連なるすべてのあなただったり、します。
不毛だけれど、
身勝手だけれど、
どうしようもなくあなたのことを想ってしまう。
作品を通してどうにか、なにか。と願ってしまう。
それでいて、会いに行けるひとですら会いに行く勇気もなかったりする。
そんな自分の臆病さを、傲慢さを、欲深さを、再認識させていただいた企画でもありました。
どうにか、
すこしでも。
ご一緒できるよう、
自分なりにつくりつづけいきつづけてみます。
あなた たち への 想いがなければ、
創ろうともおもわなかった場でした。
その場と機会のお陰で、
勝手に幸いなわたしを、
どうか赦してください。ごめんなさい。
だいすきです。
ありがとう。