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雷霆を告げる音

Bar/alternative[1枚2枚]

2018.10.16 12:34

はぁはぁ、はぁはぁ…はぁはぁはぁ。

決して卑猥な溜息ではない。

私は見てしまった、あれはなんだったのだろう。


それは、暑さが和らいで来たそんな時期。

汗は、かいていたけど、暑さより涼しさのほうが優っていた。

私はお店に立つ時はお酒を飲まないと誓っていたが、

次の日を休みにしていたからか、お客さんが帰ってから強い酒を飲んで、ほろ酔いのまま店を出た。


スマホを見ながら、フラフラ歩いていたら急に寒くなった。


「あれ?おかしいなー、なんでこんなに急に寒くなるんだー?あれー?」


心の中である程度茶化しながら、稲川先生を頭に思い浮かべた。

でも、いつも歩いている道なのに、何故かあの小道が怖い。

聴こえていないとは思うが、水のしたる音とか影が迫っているかと錯覚するように…

無駄に…うしろが気になる。


自分自身の言葉は頭の中でループする。

恐怖はほろ酔いも相まって何故か深さを増した。


酔っていたからか、そうだ、肝試しじゃないけどあの井戸に行こう、

目に見える場所だし、近づくだけ…


私は怖がりだ、本当ならそんなことをしない

何故そんなことを思ったのだろう、

でも歩けば歩くほど、井戸までの道のりの私は、何故か恐怖が強くなっているはずなのに。


足がそこに向かう、向かう、向かう、向かう。


止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ!


止まらない、好奇心?


違う。


「……………1枚…、」


聞こえる何かが


「………2……枚……」


いや本当は聞こえないはず、聞こえてはいないはず





それでは…今日のお話が楽しめたなら、

ツギのお、お、お、お、酒を頼んでいただけたら、そこ、さかさかなやまに







そこにいきます。