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マヤ

ヒューマノイドロボット『RYUJI』蜜月島mission 11-11

2018.10.20 05:30


「婚約のこと、聞かされてなかったの?」




「見合いするとは聞いてたけど…」




「しかも見合いと同時に婚約発表ってスピードだ」




「これは完全に仕組まれたな…」




「心当たりあるのか?」




「入院中に恭介のお母さんから忠告された」




「なんて?」




「しばらく距離おけってさ」




「…そっか」




「元々そういう約束だ」




「どちらかの結婚が決まるまでの関係…」




「俺は職業柄、結婚なんてまだ先のことだろうけど、アイツはそうはいかない」




「財閥の一人息子だっけ?」




「好きに生きていいかわりに、跡継ぎをもうけるのが親父さんとの約束だって」




「一人息子が実家の事業継いでないのなら、それもやむなしか…」




「…で、お前はどうすんの?」




「別れるよ」




「すぐに割りきれんのか?」




やけに優しい声で臣が聞いた。




隆二の脳裏に過去の記憶が甦ってくる。




ーまた、あの時みたいに、例えようのない孤独感に苛まれるのか?




ーたった一人で?




「…寂しくて、死んじゃうかもね、ウサギみたいに」




「隆二…」




臣がベッドに置かれた隆二の左手に触れた。




「…俺じゃ駄目か?」




「…なに言ってんの?それじゃ契約違反になるよ」




「金のことなんか関係ない。お前の心はどうなんだ?」




「…俺は」




「ちょっかいかけられるとウザイか?」




「…それは、恭介がいたからで」




「今は、どうなんだ?」




しばらく見つめあい、時が流れた。




隆二がようやく声に出した。




「…ここには」




「恭介はいない」




臣が続ける。





「RYUJIもいない…」





「…いるのは」





「俺とお前だけだ」






to be continued…