心を折れなかった宮原がゼウスとの消耗戦を制して三冠奪還!暴走大巨人は諏訪魔が完全復活で世界タッグ王座を防衛!
10月21日 全日本プロレス「2018旗揚げ記念シリーズ」神奈川・横浜文化体育館 1999人
(アピール、コメント、写真などはプロレス格闘技DX非会員版、試合内容は実況ツイートよりhttps://twitter.com/igapro24)
<第0試合 15分1本勝負>
○岡田佑介(7分23秒 横入り式エビ固め)×丸山敦
<第1試合 20分1本勝負>
吉江豊 ○ウルティモ・ドラゴン SUSHI(11分12秒 ラ・マヒストラル) 大森隆男 ×渕正信 ブラックめんそーれ
<第2試合 30分1本勝負>
○野村直矢
青柳優馬
ヨシタツ(10分40秒 片エビ固め)青木篤志 ×佐藤光留
KAMIKAZE
※フロッグスプラッシュ
<第3試合 30分1本勝負>
○岩本煌史 崔領二(10分36秒 ジャパニーズレッグロールクラッチ)ジョー・ドーリング ×ブラック・タイガーⅦ
<第4試合 GAORA TVチャンピオンシップ 60分1本勝負>
【第16代王者】○TAJIRI(11分7秒 レフェリーストップ)【挑戦者】×力
※チキンウイングアームロック
☆TAJIRIが3度目の防衛に成功
【試合後のTAJIRI】
TAJIRI「いやなんか、久しぶりに疲労困ぱいしましたね、やる前から。いろいろ使った。身体だけじゃなくて、心を使った」
――宣言通りに右腕を破壊したが?
TAJIRI「その右腕を破壊するキッカケなんですけど、彼は絶対避けられて鉄柱に右手をぶつけるってわかってても2回も…。ジャンケンでグーを出したら負けるってわかってるのに、グーしか出さない生き様を貫いてやってくれましたね。よく格闘技の世界で、戦い終わったら即友情が芽生えるってあるじゃないですか。なんかね、俺たちは一生付き合う関係になったような気がした。今日終わって。これがプロレスをやる上で凄く大事なことだと僕は思う」
――真剣白刃取りは失敗してしまったが?
TAIJRI「失敗しましたね。何かで俺は読んだんですけど、力道山って木槌でここ(手のひらの側面)を叩いて鍛えてたんです。今日ね、ずっとやってたわけじゃないですけど、彼がゴングの木槌でやっているんですよ、見たら。ビックリしちゃって。デカいアメリカ人のチョップとか、今まで痛いのをいっぱい食らってきましたけど、なんて言うのかな…歴史のあるチョップ。歴史がこもってますよね。長い時間がこもっている。あれが力って言うんじゃないかな。で、このGAORA選手権、また防衛しました。次の挑戦者は俺から逆指名させてもらいます。もう決まっている試合なんですけど、11月3日、後楽園、スペル・クレイジーを相手にこのベルトを懸けたいと思います。なんでかってね、俺たちECWでも数え切れないぐらいやっているんですけど、ベルトを懸かっている試合のほうがね、やっぱいい試合をしてきたような感じが何か俺はするんですよ。だから、懸けたほうがいいような感じが。一番この試合をよくわかっている俺が言うんで、懸けたほうがいいです」
――今の姿は15ラウンドを戦い終えたホセ・メンドーサと被るが?
TAJIRI「そこまでではないです(笑)」
――真っ白になるまではいかない?
TAJIRI「まだいかないな、正直」
――充実感とプレッシャーから解き放たれた感覚?
TAJIRI「いや、プレッシャーではないんですよ。彼はね、もっとクレイジーかと思ってたんですよ。意外とそうでもなかった。勝手に力幻想を持たせる力が彼にはあるんですよね。もっとメチャクチャな人間かと思ってたんです。ちゃんと冷静さの中にあるんですよ、全て。動きも。まだまだ小っちゃいと思う。もっと暴れていいと思う。まだ4年しかやってないんですよね。まだ自分のスタイルも確立されてないんですよ、それだと。けど、俺は今日、うちの中2のチビを連れて会場に来たんですよ。チビと一緒に電車に乗ってたら、彼(力)もこうやってお父さんの光雄さんと一緒にいたんだろうなと思って。だけど、本当にその時に気がついたんですけど、俺は子供のこれからも背負っていっているつもりでいるんですけど、子供は子供で…。うちのチビは聞いたら違うと思うんですけど、ああいう力道山家に生まれた子っていうのは、きっと家柄という大きいものを背負って生きてきているんですね。だから、彼はそうやって生きてきたんですよね。彼は子供の頃から力道山の一族というのを背負って、そのプレッシャーの中で今日も生きているんですよ。みんな力道山三世って言うけど、ただ言っているだけで、そこまで俺は実感したことなかったなって思って。実は凄い大変な人生を送ってきているんじゃないかなって。ある意味、いろんなプレッシャーは、俺たち普通の一般庶民の倍ぐらい持ってプロレスやっているんじゃないかなと思って。大変な頑張りをきっとしているんだろうなと思いましたね、彼は」
【力の話】「今日はありがとうございました。前回の前哨戦ではTAJIRI選手にちょっと(逆水平を)避けられてしまって、毒霧を食らったりしてしまったんですが、今回は真っ向からTAJIRI選手にぶつかって、真っ向から倒すつもりで向かっていったんですが、TAJIRI選手のテクニックの凄さに右腕を完全に破壊されてしまいました。右腕がダメになっても左ですとか、ヘッドバットとか、何でもいいから向かっていこうとして。痛くても右のチョップも…多少痛めてもいいんで、とにかくぶつかって倒そうと思ったんですが、およびませんでした。やはりTAJIRI選手は世界のTAJIRI選手。自分なんかじゃまだまだおよばなかったです。でも、まだまだ自分は、年齢は36ですが、デビュー4年目でほとんど新人に近い者です。これからもっともっといろんな選手と試合して、また練習して磨いて、絶対にTAJIRI選手を超えられるように頑張ります。GAORA王座、必ずいつかまた挑戦させていただきます。パワー!」
<第5試合 30分1本勝負>
○ジェイク・リー(10分24秒 片エビ固め)×ディラン・ジェイムス
※ジャイアント・キリング
【試合後のジェイク】
――この勝利はジェイク選手にとってどんな意味があった?
ジェイク「裏切った者への制裁というものも含めて、これからのライバル。俺、今日の試合、1回も相手を投げてないんですよ。ていうか、投げられなかったんですよ。圧倒的に向こうのほうがパワーは上だったんで。俺の課題点もまたそれで見つけられましたしね。最強タッグにジョーと組んで出てくるわけだし、もっともっとたぶん穴がなくなると思うんで」
――崔選手と出場するが、最強タッグに向けては?
ジェイク「シリーズ後半戦に(崔が)参戦してなかったんでね。だからと言って、何か変わるわけじゃないし。崔さんとチームを組む上では、自分からもっと積極的にいったほうがいいのかなっていうのは、最近凄い感じているんで。どういうコミュニケーションの取り方をするのかは、まだここでは発表できないですけど、ちょっとずつやっていきますよ」
――Sweeperとしては、結成してからまだ大きな結果が残せてないぶん、是が非でも優勝したい?
ジェイク「そこなんですよ、一番大きなところは。ここで諦めたら、俺は何のためにSweeperというチームを結成したかわからなくなってしまう。だから俺、しつこくちょっといってみようと思う。いろいろなことに対してね。もっと貪欲に。そしたら、たぶんなんか見えなかったものが見えてくると思うから。今日の勝利もその中で見出したものだと思うから」
――最強タッグは結果が大事だと?
ジェイク「その中で、崔領二という選手が、人間が、本当はどういう人なのかっていう。たぶん本当の部分を俺は知らないままだから。俺はそこを知りたい。これからチームとしてやっていく上でも。そこも含めての結果を俺は求めていこうと思います」
<第6試合 世界タッグ選手権試合 60分1本勝負>
【第83代王者組】○ 諏訪魔
石川修司(17分3秒 体固め)【挑戦者組】
真霜拳號 ×KAI
※ラストライド
☆諏訪魔&石川が3度目の防衛に成功
【試合後の諏訪魔&石川】
※青木&佐藤&岡田が拍手で迎え、缶ビールを持ち、Evolutionで乾杯することに
青木「諏訪魔選手、石川選手、防衛おめでとう。これからも行くぞ!」
※全員で乾杯する
光留「勝てねえよ、あんなの。諏訪魔と石川修司に突撃されて、勝てるヤツなんかいねえんだよ」
※諏訪魔と石川だけが残ると
石川「また助けられて。力強いこんなパートナーがいて。僕が耐えればね、繋げば、何とかしてくれるという思いで」
諏訪魔「いつも逆なんだけね」
石川「いやいやいや」
諏訪魔「いつも逆なんだよ」
石川「ホント、パートナーの有り難みを今、感じてますよ」
諏訪魔「いつもの有り難みは俺が多くてね。こんな時しか返せねえんだ。もうね、リング上もプライベートもお世話になっちゃってるから。Evolutionのメンバーにもだけどね。よかった」
石川「最強タッグに向けて、もう俺らしかいないでしょ? 面白くするのも、リーグ戦で話題提供するのも。他のチームは何か言ってるかって、何も言ってないでしょ? 俺らが話題の中心になって、俺らが全勝して2連覇。やりましょう」
諏訪魔「OK。今、話題で飛ばすと言ったら、こんなもん、俺だってやっちゃうよ。最強タッグ前になんかやりてえな。それは思うな」
石川「もう突撃なんで、我々は」
諏訪魔「突撃だよね。突撃しようよ。暴走大巨人も突撃なんだよ。突撃するよ」
石川「これからドンドン話題を提供して、我々がタッグの中心として引っ張っていきましょう」
諏訪魔「行きましょう!」
――挑戦者チームの印象は?
石川「KAI選手が凄い奮闘してたのはわかったんですけど。まあ、真霜選手はやっぱ2試合目というのがあったかもしれないですね。でも、我々も入院明けなんでね」
諏訪魔「まあ、同じ条件でしょう。でも、1日2試合ってやっぱ大変だよね。俺は思う」
石川「またリーグ戦で当たると思うんで。その時はまた万全の状態で。僕も諏訪魔さんももっとコンディションが上がってくると思うんで、もっと凄い内容の試合をして、我々が勝ちたいなと思います」
――怪我は気になった?
石川「もうリングに上がっている時点で覚悟しているんで。あとはもう、パートナーに助けられているんで」
諏訪魔「普通できないよ、あそこまで。肩が外れてあそこまで…。1ヵ月も経ってないんだよ? 数週間でここまで。『やれるのかよ?』って思ったんだけど、地方でやってるからさ」
石川「いや、助けてもらってます。この絆がね、他のチームにはないと思うんで。我々しかないんじゃないかなって、優勝するのは。日本一のタッグチームを目指しているんで。ベルトもそこの位置まで持って行きたいなと思います」
<第7試合 三冠ヘビー級選手権試合 60分1本勝負>
【挑戦者/第6回 王道トーナメント覇者】○宮原健斗(34分0秒 シャットダウンスープレックスホールド)【第61代王者】×ゼウス
☆ゼウスが2度目の防衛に失敗、宮原が第62代王者となる。
(試合終了後)
宮原「(場外にいるゼウスに)ゼウスさん…。お互いのプロレスで、2人でお互いのプロレスをして、もっともっと全日本プロレス、高みに行きましょうよ。俺らみたいな最高なレスラーがいて、全日本プロレス、こんなもんじゃないですよね? お互い違うユニットだけど、全日本プロレス、もっともっとお互いのプロレスをして盛り上げようや(ゼウスは自力でリングに上がり、宮原と熱い握手を交わす。すると、場内は大きな拍手に包まれた。ゼウスが去ってい)次、チャンピオンとして俺に何ができるか…。宮原健斗のプロレス人生を懸けて、この全日本プロレスを盛り上げることだと、俺は今日、今思いました。プロレス界で最も最高な男が盛り上げると言ってるんだ。盛り上がらないわけないっしょ?みんなの顔を見て思ったんですが、全日本プロレス、まだまだこんなもんじゃないでしょ。皆さんの『こんなもんじゃない』という思いを俺はこのリングで示していくから。プロレスファンよ。そして、まだ全日本プロレスを観に来たことがないプロレスファン、そして、これからの新たなプロレスファンよ。宮原健斗を見たけりゃ全日本プロレスに来いよ」
【宮原の話】「久しぶりの感触。4度目…4度目、俺がチャンピオンとして何ができるか。今、思った。俺が自分のプロレス生活、プロレス人生を懸けて、この全日本プロレスを高みに持っていく。何をもって高みなのか? それは1人1人で違うと思う。何をもって高みなのか? 何をもって盛り上げるというのか? 人それぞれそれは違うと思う。ただ俺は思う高みに持って行くんだ。それは俺を見てれば、おのずとわかるから。全日本プロレスはずっと言ってきた。こんなもんじゃないって。プロレス界を面白くするのは全日本プロレスなんだ。今以上に面白くできるのは全日本プロレスの存在だと、俺は本気で思ってるから。そのみんなの思いと、プロレス界の一部の思いを、俺はこれからリング上で体現していく。なぜなら、三冠ヘビー級チャンピオンはそういうもんだ。そして、プロレス界で満場一致で最高の男・宮原健斗がそう言うんだ。そうなるに決まってるだろ? とにかく11月から、また宮原健斗、並びに全日本プロレスから目を離すなよ」
【ゼウスの話】「クソ…。また取り戻したる」
全日本年内の最後のビックマッチのメインはゼウスの保持する三冠ヘビー級王座に、『王道トーナメント』を制した宮原が挑戦。二人は7月29日のエディオンアリーナ大阪大会で対戦、29分に渡る激戦の末、挑戦者だったゼウスが王者だった宮原の顔面にグーパンチを浴びせ、左ハイキックを炸裂させると、バイセップスエクスプローションの連発から2度目のジャックハマーで3カウントを奪い王座を奪取した。今回は立場を入れ替えての再戦となった。
序盤から両者がエルボーでラリーもゼウスがパワーで優ると、宮原がバックを奪っていきなりジャーマンも、起き上がってゼウスはバイセップスエクスプローションで応戦して火花を散らす。
ゼウスはヘッドロック、宮原はロープもゼウスが挑発するようにパンパン叩くと宮原はキック、ゼウスは逆水平から突進は宮原がレッグシザース、セカンドロープのゼウスにエプロンから側頭部にドロップキックを浴びせ、場外戦を仕掛ける。
宮原は場外戦で頭突き、ゼウスは逆水平で応戦も、花道に雪崩れ込んで宮原が頭突きからDDTから頭突き、鉄柵攻撃、ビックブーツと先手を奪ったかに見えたが、鉄柵にもたれたゼウスにエプロンからのニーを狙うと、ゼウスがかわして自爆となり、ゼウスは鉄柵攻撃の連打から場外ブレーンバスターで叩きつける。
ゼウスはコーナーの金具を使って首攻め、リングに戻ってボディースラムからスリーパー、鋭いエルボーの連打、フライングバイセップスエクスプローションからスリーパー、逆水平の連打、エルボーの連打と攻め込むが、宮原は倒れず前進してビックブーツの連打、ゼウスはエルボーの連打で返し、ロープに押し込むが、それでも倒れない宮原に焦れたゼウスは制止に入った京平レフェリーを突き飛ばしてエルボーを浴びせる。
宮原は低空ドロップキックから側頭部にドロップキック、串刺しフォアアームからノーザンライトスープレックスも、突進はゼウスはリーブロックでかわして、宮原はコーナーに直撃し、これを逃さなかったゼウスはエプロンでエルボーから断崖式チョークスラム狙いは、宮原が堪えてビックブーツも、ブラックアウトはキャッチしてエプロンでシュバインを敢行、宮原はエプロンに立つも、ゼウスがバイセップスエクスプローションで場外へ落としノータッチトペを炸裂させる。
ゼウスはエプロンの宮原に強引に雪崩式ブレーンバスターで投げ、串刺しバイセップスエクスプローションも、宮原は串刺しブラックアウトで応戦、エルボー合戦から宮原はブラックアウトもキャッチしたゼウスはバイセップスエクスプローションを炸裂させ、ゼウスはジャックハマーを狙うが、宮原が垂直落下式ブレーンバスターから後頭部にブラックアウト、ジャーマンからブラックアウトと畳みかけるが、ジャーマン狙いはゼウスが逃れてベアハッグからフロントスープレックス、ジョンウー、チョークスラムと畳みかける。
ゼウスはコーナーからダイビングバイセップスエクスプローションも、かわした宮原が後頭部へブラックアウトから二段式ジャーマンスープレックスホールド、そしてシャットダウンスープレックス狙いはゼウスが振りほどいてドロップキック、バイセップスエクスプローションからジャックハマー狙いは宮原が前へ着地してブラックアウトを炸裂させる。
両者ダウンも立ち上がったところで互いにフラフラになりながらもエルボー合戦は、宮原が競り勝って連打、倒れこんだゼウスにストンピングの連打も、ゼウスは手刀、袈裟斬りを乱打、それでも心の折れない宮原はブラックアウトも、ゼウスはハイキックで応戦、宮原はブラックアウトを連発してからシャットダウンスープレックスホールドは、ゼウスはカウント2でキックアウト、宮原はもう1発を狙うが、逃れたゼウスはナックルからバイセップスエクスプローションを連発し、ジャックハマーが決まるも、宮原はカウント2でキックアウト、だが勢いの止まらないゼウスはショートレンジでのバイセップスエクスプローション、そしてジャックハマーを狙うが、宮原がジャパニーズレッグロールクラッチからブラックアウトを炸裂させ、ゼウスがバイセップスエクスプロショーションも、もう一発は宮原がブラックアウトで迎撃し、それでもゼウスはバイセップスエクスプローションを狙うが、ゼウスがよろけてしまうと、これを逃さなかった宮原がシャットダウンスープレックスホールドで3カウントを奪い、王座奪還に成功した。
前回の大阪も消耗戦だったが、ゼウスが電光石火の一撃から一気に勝負をかけた。今回は序盤はゼウスがマイペースも、宮原が心が折れないことに焦りだし、消耗戦になったところでゼウスのほうから心が折れてしまった。宮原の驚異的なスタミナには驚かされてしまう。
宮原はゼウスに「全日本プロレス、こんなもんじゃないですよね? 」と呼びかけたが、今回の横浜文体大会は同日にDDTが両国大会を開催していたのもあって苦戦、しかし某歌手みたいに客が少ないからって投げ出さずに熱い戦いを見せてくれた、これがプロレスの良さの一つなのかもしれない。これで三冠戦線は宮原が王者のままで年越し、来年は宮原も長期政権も視野に入れているという。前回の長期政権は宮原の成長と全日本のV字回復の歩みと共に築いてきたが、今回の長期政権は全日本の新しい流れを作るきっかけがテーマになる。外敵やジェイクだけでなく野村、青柳もそろそろ三冠挑戦を目指すべき段階にきているだけに、宮原が壁となって彼らをどう迎え撃つのかも注目したい。
セミの世界タッグ選手権は、序盤は挑戦者組の真霜&KAIが右肩を痛めている石川を狙い打ちにするも、交代した諏訪魔はKAIにフライングショルダー、真霜もろともダブルチョップとエンジン全開で攻め立て試合のリードを奪う。
終盤にはKAIを捕らえた王者組の暴走大巨人は、諏訪魔がジャーマンから石川がジャイアントニーの波状攻撃からラストマウンテン、諏訪魔はバックドロップを狙うが、KAIが浴びせ倒してスーパーキックの連打、雁之助クラッチ狙いは諏訪魔がドクターボムで叩きつけると、バックドロップから久々のラストライドで3カウントを奪い完勝防衛。
諏訪魔は両肘のクリーニング手術、石川は右肩の脱臼でシリーズ前半を欠場、後半はKAIも左目瞼に出来たヘルペスのため欠場し、真霜は同日に開催されたK-DOJO後楽園大会での滝澤大志戦でダブルヘッダーを強いられるなど、コンディション面が心配されたが、両肘が回復した諏訪魔が今まで以上にエンジンを全開させ、今まで出せなかったラストライドを見せたことで回復ではなくパワーアップしたことを充分にアピールした。
GAORA TV選手権は、TAJIRIが場外戦を誘い、力が誘いに乗るも、逆水平を鉄柱に誤爆させると、TAJIRIは執拗な右腕攻めで試合をリード、力も逆水平を駆使し、セイバーチョップを投下、TAJIRIは真剣白刃取りを狙うが、タイミングがずれてしまいキャッチできず直撃してしまう。力はカバーもTAJIRIはチキンウイングアームロックで捕獲し、力は逃れようとするが、TAJIRIは逃さず腕が伸びきったため試合はストップ、TAJIRIが王座を防衛した。
ジェイクvsジェイムスの遺恨対決はジェイムスはカウンターのラリアットからラリアットも。チョークスラムは逃れたジェイクがニーリフトを連発してからランニングニー、生膝ジャイアントキリングで3カウントを奪い勝利を収めた。