【アンケート企画!】自己ベスト更新のカギに迫る!?(後編)
前回に引き続き2018年シーズンに5m50以上の自己記録を更新した4選手の自己記録更新へのカギに迫っていきたいと思います!!
今回ご協力頂いたのは
〇松澤ジアン成治 選手(新潟アルビレックスRC)
〇逸見俊太 選手(美志摩パール)
〇澤慎吾 選手(日本大学)
〇竹川倖生 選手(法政大学)
です!
TwitterやFacebookを通して、150名を超えるボウルターから質問が寄せられました!
その中から特に多かった質問をピックアップして、以下の8問に答えていただきました!
① 跳躍のなかで大切にしていること。
② 「助走・踏切・空中」でそれぞれ意識している(大切にしている)ことを教えてください!
③ 自分の強みと弱みは何ですか?
④ 今シーズンに向けて、今シーズン中に意識したこと
⑤ 自己ベストを出せた要因は?
⑥ おすすめの練習!
⑦ 今後の抱負
⑧(選手ごとに異なる特別な質問!)
【松澤ジアン成治 選手】
① 大切にしていること
しっかりポールを曲げて反発に乗ること。
② 各局面の意識
助走:ラスト6歩がスピードを上がるように意識してます。あとは入りのリズムくらいです。
踏切:鋭く前に切り込むイメージで踏み切ってます。
空中:ポールを大きく曲げて反発を逃さず乗ることを意識してます。
③ 強み・弱み
強み:硬いポールを曲げて反発に乗れること
弱み:身長が低いから長いポールを使いにくいところかな
④ 今シーズンの取り組み
助走ラスト6歩のスピードと抜きをしっかり出すこと。
⑤ 自己ベストの要因
昨シーズンまでグリップ高に頼って自分の跳躍ができてなかったので、グリップを下げて硬いポールをしっかり曲げて反発に乗り抜きをしっかり出す自分の跳躍を取り戻せたこと。
⑥ おすすめ練習
短助でのポール曲げ
⑦ 抱負
身長が低くても戦える手段があることを証明して行きたい。抜きを1m20から1m50まで伸ばして世界一抜ける選手を目指していく。
⑧ 抜きを作るための動作を獲得するためにどんな練習をしているか教えてほしいです。
ロープ、鉄棒、マット運動、補強などの練習でスイングやロックバックの練習等をすると思いますがそこでもフワって浮く抜きの部分を作っていくことです。やっていること自体はあまり変わらないと思いますが、止めずにその先に繋げているかどうかだと思います。
【逸見俊太 選手】
① 大切にしていること
助走と踏切のエネルギーをいかに一瞬でポールに伝えて立たせて行くかを大切にしている。
② 各局面の意識
助走:力まずポールを運んであげること。
踏切:その部分で一番加速する。インパクトをポールにしっかりと伝える
空中:スイングで大きな動きをして、ポールをさらに進ませる。そしてポールから離れない。
③ 強み・弱み
強み:棒高跳が大好きなところ!
弱み:まだまだ他の選手と比べると体格もパワーも劣っているのでもっと身体づくりをしてその差を埋めていきたい。
④ 今シーズンの取り組み
右手が曲がったり左手が受けたりするような入りが癖なので両手でポールを押し立たせて行くとの、踏切時にインパクトを合わせることに意識して取り組んだ。
⑤ 自己ベストの要因
身体面ではウエイトを積極的に行った、体型の変化はあまりないが出力は上がっていたと思う。 技術面では課題にしていた入りの部分での腕の使い方が改善されたからだと思う。
⑥ おすすめの練習
150mハードル走、試合以外では全助走をしないのでポール走以外での助走のイメージ作りには有効です。 試合前の調整にも入れてます
⑦ 抱負
自己記録更新 来年は助走を18歩に伸ばしてチャレンジしたい、5m50は一回しか跳べていないので安定して跳べるように今後のトレーニングも頑張ります。
⑧ 仕事と陸上競技の両立について (一週間にどのくらい練習を行い、どのような練習内容でベストを更新できたのか)
月曜:走練習
火曜:助走、踏切系
水曜:短助走跳躍、ウェイト
木曜:落とし
金曜:走練習
土曜:技術練習、ウェイト
日曜:オフ
ざっくりとした流れはこのような感じだが無理はしないように身体の調子を見ながら練習を継続している。 学生と一緒に練習させてもらっているので競争相手もおりモチベーション高くトレーニングができているのでベストを更新できたと思う。
【澤慎吾 選手】
① 大切にしていること
無理のない助走をする。
② 各局面の意識
助走:ポールを軸にはめる保持と無理のない加速。
踏切:ポールの出しと踏切を合わせ、ポールに瞬間的にエネルギーを伝えるようにする。
空中:身体をとにかく後ろへもっていく!!
③ 強み・弱み
強み:身体の大きさと助走スピードで硬くて長いポールを使えること。
弱み:突っ込みのファーストインパクトの弱さと空中動作が下手。(笑)
④ 今シーズンの取り組み
助走の脚の切り返しと、ポールの保持位置。
⑤ 自己ベストの要因
ポールの保持位置が軸にはまり、スムーズに突っ込みに持っていくことができたから。
⑥ おすすめの練習
ミニハードルを使い、脚の切り返しを意識したドリル。
⑦ 抱負
まずは5m60を跳び、日本選手権の表彰台に立つ。
⑧ 意識していることと実際の跳躍の動きのギャップがあるとき、どのように対処していますか?
助走→踏切(突っ込み)→空中という流れが棒高跳びの基本で重要度も左から大きいと考えています。例えば助走が乱れていれば踏切も上手くいかず、そのまま空中も乱れてしまいます。もし空中動作を意識したいならば、まずは助走、そして踏切を安定させることに私は集中します。
【竹川倖生 選手】
① 大切にしていること
足が流れないように全力で走ること
② 各局面の意識
助走:リズムというよりは全力100%の力でどれだけ足を流さないで助走できるかという所を気をつけている。
踏切:踏切の局面でスピードが減速しないように前方向へ踏み切る意識
空中:空中動作は足をスイングするタイミングで上半身が振られないように意識している。
③ 強み・弱み
強み:助走でのスピードと空中動作
弱み:踏切の弱さです。
④ 今シーズンの取り組み
体全体を使ったスイング
⑤ 自己ベストの要因
単純にスピードが上がったこと、突っ込みの精度が少し高くなったこと、上の技術が伴ってきたこと。
⑥ おすすめの練習
懸垂
⑦ 抱負
4年生で学生新記録、関東インカレでしっかり点を取る、世界陸上に出場する。
⑧ モチベーションを高めるには?
この動作はどうなるのか?ということをInstagramなどて見て探究心を持ち色んなことを試すことです。
いかがでしたか?
各選手の取り組みや跳躍への意識と、皆さん自身の跳躍中の感覚を比較することで、新しい技術へ取り組む際の助けになったり、今の悩みを解消するきっかけになるかもしれません!
また、今回紹介した選手のように、今シーズンの狙いや記録が更新できた要因、また自分自身の長所や短所を整理することをやってみてください。それをすることで、シーズンオフに克服、改善するべき課題に気づくことが出来、来シーズンさらなる記録更新に繋がるでしょう!