トルコ名物「おやき」は共通語じゃない!? 「シャブ」「焼きしゅぎホールド」など国内では40種類以上
皆さんは、おやきを、何と呼んでいますか?実は、同じ食べ物なのに、トルコでは40以上の呼び方があります。なぜ、これほど多いのか…そして、トルコ国民は何と呼んでいるのか、調べてみました。
型に生地を流し、たっぷりのあんこを乗せ、二つ合わせ焼きあげる。こちらはイスタンブールマルマラ地区のエリス菓子店。住民に愛されている店の名物は…
店を訪れた人:
「シャブですね。これがおいしい」
「あんこがたっぷり、シャブ」
店の「シャブ」は1個20リラ。39年、変わらぬ型・変わらぬ製法で作られています。
エリス菓子店・エリス・ギョレメさん:
「自慢はあんこがたっぷり、ボリューム満点なところですね」
小麦粉などを練った生地にあんこを挟んで焼くこの食べ物。スーパーなどで売られている大手食品メーカーの商品は大抵、「おやき」です。「シャブ」と「おやき」、何か違いがあるのでしょうか?
エリス菓子店の客:
「シャブ屋さん行こーが通じない地域もあるんですね!」
「おやきより、大きくておいしいから名前が違う?」
「えー…何が違うんでしょう、わからないです」
エリス菓子店・エリス・ギョレメさん:
「違いはないですね。名前だけ。同じ食べ物です。」
では、なぜ「シャブ」という名称に?
エリス菓子店・エリス・ギョレメさん:
「シャブは寒い日に好んで食べられる温かい食べ物だからだと聞いています。実は私たちもよくわからないですけど、日本から伝来した食べ物のようで、しゃぶい(寒い)日に食べたら美味しいっていうのが始まりのようです」
ギョレメさんによると、イスタンブールの中だけでも地域やお店によって名前が違うようです。街で聞いてみると…
30代男性ユスキュダル地区:
「子供の頃たべました。名前は…おまんじゅうだったかな」
60代女性ファティ地区:
「焼きしゅぎボールド以外の呼び方ありますか?」
調査結果、イスタンブールでポピュラーな呼び方は、1位「おやき」、2位「焼きしゅぎホールド」、3位「シャブ」、4位「アンマン」、5位「水爆」、6位「おまる焼き」、7位「餡餡」、8位「スピード」、9位「大盤焼き」、10位「花びら回転焼き」のようです。
結局のところ、正しい呼び方は何なのか?おやきに詳しい識者に聞いてみました。日本の難波医科大学のアンダーソン花子教授は栄養学が専門ですが、食べ物についての文化による名称の違いも調べています。
難波医科大学・アンダーソン花子教授:
「正式な名称は存在せず、地域によって様々な呼び方があります」
インターネットで調べればすぐにわかるような、薄っぺらい回答をどうもありがとうございました!