『メランコリック』レビュー【たけ】
人生、こんなはずじゃなかった、抜け出せない、殺しの銭湯。
🎥日本映画スプラッシュ🎥
🇯🇵『メランコリック』
監督▶︎田中征爾
出演▷皆川暢二 磯崎義知
【あらすじ・感想】
名門大学(東京大学)を卒業後、うだつの上がらぬ生活を送っていたダメ男主人公・和彦。ある夜たまたま訪れた銭湯で高校の同級生・百合と出会ったのをきっかけに、その銭湯で働くことになります。そして、ある日和彦は、その銭湯が閉店後の深夜、風呂場を「人を殺す場所」として貸し出していることを知ってしまう。そして、同僚の松本が殺し屋であることが明らかになり、決して抜け出すことのできない世界へと引きずり込ませていきます…。和彦はこれまでの生活から脱出することができるのか、それとも殺されてしまうのか。
銭湯で遺体処理。なんだよそれ!面白すぎるだろ。冒頭のシーンから引き込まれます。うわ…怖い映画かなあと、ポスターからも思うはずです。ただのヤクザの抗争映画?全く外してきます。話が進むに連れて予想とは違った姿を魅せてくれるのです。アクションあり、笑いあり、家族愛、友情、そして最後にはほっこり、するはずです。銭湯のアルバイトからは想像も出来ない展開が本当に気持ちいい。
中でも大竹が注目したのは、主人公和彦の同僚松本のアクションシーンです。上映後の舞台挨拶で監督が仰っていたように、「殺しのプロ」である磯崎さんが演じる松本が本当に格好いい。そして、「銭湯で遺体処理」というぶっ飛んだ発想はこの松本役の磯崎さんのご提案だったそうです。「すぐ血も洗えるし、焼却もできるし…」流石殺しのプロでした。格好いい。
脚本/監督は本作が初長編作品となる田中征爾監督。皆川暢二さんと磯崎義知さんの同い年3人組で立ち上げた"One Goose"
にて製作されたとあって、映画への情熱がひしひしと伝わってきました。
まだ劇場公開等も決まってないとのこと。
映画祭で出会えてよかった。そんな一本でした。この作品もう一回観たいです!是非一般公開!!
大好きな一本です。
鑑賞者 : たけ