映画『寝ても覚めても』
映画『寝ても覚めても』(2018)
監督:濱口竜介
原作:柴崎友香
出演:東出昌大/ 唐田えりか/
瀬戸康史/ 山下リオ/ 伊藤沙莉/ 渡辺大知/
仲本工事/ 田中美佐子 他
やっと、やっとやっとやーーーっと観れたぁぁぁ。
何度逃したことか。
今月20日から上映してくれた有楽町角川シネマさん
本当にありがとうございます。勝手に)
女性的であり、男性的であり。
エモかった。
これ、日本とフランスの合作なのね。
そして原作者の柴崎友香さん、
私『春の庭』、読んでた。家にある。
もの凄い透明感もあり、こぽこぽと流れる水のような。
でも何かが柔らかく刺す、
そんな余韻を持ったことを思い出して。
あぁ、確かに同じ人が書いた作品だな、と感じたり。
主人公の朝ちゃん、もうとにかくメンヘラで。
麦(ばく)に惹かれちゃうのも無理ない性格だし
麦も麦で奔放がすぎるぜおい。笑)
こんな人たちに共感なんてしたくないのに、
朝ちゃんの、衝動的な甘えや ぶつけ方が、
なんでこんなにわかってしまうのだろう。。
頭をボスンを胸に預けてみたり。
ばしばしと叩いてみたり。
瞬発的に扉を閉めてしまったり。
会いたかったから、今は会いたくなくて、逃げてしまったり。
これが女性としての反応なのか、と。
自分でもイヤになる。
きっと今、自分の中のそういった存在の人が
かすかに頭の中にいるから、
余計に共感したことに戸惑ったのかもしれないな。
ははは。
会ってもどうにもならないし、どうにかならなくていいんですけどね。笑)
いやこの話もどうでもいいんですけど。逸)
麦も、もう1人のまともな男、亮介も、
東出昌大さんが演じてて。
亮介は、自分からは何も捨てなかった。
朝ちゃんとは正反対で、対照的。
だから最後まで観れたのかも。
周りの人達もまともよ。
お芝居やってる子の端々は痛いとこ突かれた感が否めないけど。困惑)
1人1人が生きてて、
これは現実の世界で。
でもやっぱりどこか、ドラマがフィクションとして描かれて、紡がれてて。
『恋とさよならとハワイ』のように、最後はバッドエンドのようなのに
どうして先が見えるのだろ。
や、恋ハワの方がポジティブで清々しいと思うけど。
最後の最後、エンドロールで何か溜まってたのか、
そこで涙がじんわりと溢れてしまった。
なんでよなんでだよ!
エモかった。
エモいってこういうことかと。
初めてエモいがわかった気がした。
と、
なんだか新感覚の後味だった。
現代の、新しい映画だな、と。
今らしい、というのかな。これが。
『ギャングース』にもタケオ役でご出演の
渡辺大知さんはこちらにも。
引っ張りだこだなぁ。
そしてしっかりと、いい仕事をされるんだよなぁ。
作品内で、いい仕事される人に惹かれる。
最初からずっと思ってたけど、朝ちゃん役の唐田えりかさん、
『恋ハワ』で一緒だった綾乃彩ちゃんに
マジで似てると思うのだけど
な ん で だ。謎)
本当に似てるのだけど、確かに違うものがある。
釘付けだった。
麦の時、亮介の時。
どちらが寝てる時で、覚めてる時か。
ここまで恋愛に没頭できる人にはいつも、
少し羨ましくなってしまう。