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ちょいと話すことの重要性

2018.10.27 23:34

 昔、複数の事業所を運営していた。当然ながら、全体の成果が良い時、悪い時があった。季節的な要因や人員の問題などが複雑に絡み合い、その月の成果が現れる。しかしながら、良い時と悪い時で、やっていることに明確な違いがひとつあり、そこはかなり成果と連動していることに気付いたことがあった。


  時間に余裕があり、事業所を自分の足で周り、現場の話を聞く時は、かなり成績が良かった。しかし、時間がない場合は、成績が悪かった。

 といっても、現場に赴きその事業所の責任者と話しをしていくのだが、その内容は、そんなに大した内容ではない。天気の話のような他愛もない話だ。少しだけ仕事の話をするだけで、特段、難しい話をするわけではない。今、どういう問題が起きているのか、それとも起きてないのか、そのあたりを軽くヒアリングするだけ。あとは雑談で終わっていた。

 しかし、何故か成績には、その訪問や無駄話の数が連動していて、不思議に思っていた。


 また様々な事業やプロジェクトを行なっている時も、これは顕著に著れていた。割と上手くいくプロジェクトは、その当事者とのコミュニケーションが活発な場合だ。しかし、そうでない場合は、あまり上手くいかない。

 

 よくよく考えると、これは心理学では「単純接触効果」と言えるもので、人は接触回数が多ければ多いほど親近感が湧くようだ。つまり、人と人とは、少しでも会ったほうが、お互い親密さが増す。しかしながら、たまにしか接触しなければ、親密さは薄れてしまう。

 これはLINEやメールなどでも同様の効果が見えるようだ。


 たしかに優秀なマネージャーは、このあたりが上手い。忙しくても、少しでも現場の人間に声がけを行う。しかし、マネジメント成績が悪い人間は、この声がけができない。自分の目の前に仕事に没頭してしまい、周りとの接触を取らないようになってしまう。


 またこれは、営業なども同じ事がいえる。営業成績が良い人間は、クライアントと軽いコミュニケーションを数多く取る。悪い人間は、勿体ぶり接触を取らないため、いざという時の商談で重い空気になりがちだ。


 もし仮に複数の事業所、店舗のマネジメントをしているかたがいらっしゃれば、是非この接続回数を増やすように気をつけてみて欲しい。ベストは時間を作って、現場に赴き少しでも、メンバーの顔色を見る。そうすることで、不思議と一体感が生まれることがある。もしその時間が無くても、それを諦めるのではなく、時間を作ろうとする努力はしたほうが良い。

 

 当然、ひとりでは仕事はできない、もっと言えば、ひとりでは生きてはいけない。ひとは誰かに支えながら生きていかなければいけない。今一度、周りへのコミニュケーションを見直しても良いのではないだろうか。

 



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