レパートリーを常に持っておくためには
先日、レッスンで生徒さんのお母さんから
「せっかく弾けるようになった曲も、数カ月弾かないままにしていたら弾けなくなっていて、もったいないです。今練習している曲しか弾けません。どうしたら常に弾けるように維持できますか?」
というようなご質問を受けました。
まず、何て熱心な質問だろう!と思いました。
私も高学年の生徒さんには特に、レパートリーを持ってほしいということは思っているので、改めて考えさせられました。
ピアノをやめて数年したらもう何も弾けない、ということになってしまうのは本当にもったいないと思うからです。
完璧に弾けていた曲でも、何か月弾かない期間があると忘れてしまうのは、仕方のない事です。
なので、弾けるようになったお気に入りの曲が例えば5曲あれば、それを毎日の練習の最初に数曲ピックアップして日々ローテーションで弾くということをしていれば、完全に忘れてしまうということは防げるのでは、と思います。
ピアノを始めて3カ月ほどの生徒さんで、毎週の宿題の曲に加えて、すでに合格した曲も練習の中に取り入れている方がいらっしゃいます。
始めたばかりのころは曲も短いですから、同じ曲ばかりずっと弾くのは飽きてしまうこともあると思います。
そんなときには、合格した曲をまた弾いてみるのもいいですね♪
復習になってさらに定着しますし、この方法はとても良いなと思いました。
また、高学年の生徒さんは1曲が長くなってくるので、仕上げるのにも時間がかかります。
たくさんの時間をかけて弾けるようになった曲。
忘れないように工夫して、日々の練習の中に取り入れていってほしいと感じます。
「忘れかける→弾かない→完全に忘れる」
のではなく、
「忘れかける→弾いて思い出す→また忘れかける→弾いて思い出す」
というのを繰り返していると、だんだん、忘れるまでの期間が長くなると思います。
何度も覚えることで、長期記憶に移行させることができますから、そうなったら、
「なにか弾いて~!」
と言われた時でも、すぐにパッと弾けるレパートリーを持つことができるのでは、と思います。
地道なことですが、一生涯弾けるレパートリーを持つためには必要なことかもしれませんね。