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中緬国境雲南瑞麗市弄島鎮:召武定王城、雷允飛行機製造所跡、雷允国境検問所

2024.01.01 04:24

瑞麗市中心部から南西に30km程度離れた弄島鎮に到着すると、早速、向かい側のミャンマーシャン州ナムカムから伝わってくる射撃音が聞こえてきて、前日の姐告口岸でシャン州ムセから伝わってきた射撃音よりも大きくて近いように感じられました。以前、広島県内の自衛隊演習場のある街で暮らしたことがありましたが、日々の生活の中で、小さな射撃音が遠方で鳴っているというのとは異なります。弄島鎮中心部の食堂で食事を終えて出てきた頃には射撃音の発生頻度は下がっていて、また、そこから西に向かって離れるほどに音は小さくなっていくように感じられました。高速道路の建設工事現場を迂回して、さらに進むと、雷允古城・召武定王城跡にやってきました。召武定とは、古代に周辺地域の部族を統一して治めたタイ族(シャン族)の王様です。さらに進むと今度は、中央杭州飛行機製造所跡にやってきました。これは日中戦争期に浙江杭州市から疎開してきたもので、現在は陳列室もありますが、残念ながら、当日は開いていませんでした。朱尤科「试论德宏州级文物保护单位雷允中央飞机制造厂遗址的保护与活化利用途径」では、敷地内にある10件の文化遺産が列挙されているとともに、さらなる保護と有効活用に関する提案がなされています(『德宏社会科学』2023年第2期总第69期、2023年6月、117~120ページ)。瑞麗市も弄島鎮も三方をミャンマーに囲まれているという特殊な形状をなしていて、西へ、そして、さらに南へ向かうと、国境フェンスが延々と続いていました。タイ族の集落を抜けて、さらに進むと、遂に雷允国境検問所にやってきました。最近、向かい側のナムカムの避難民はミャンマー側の難民キャンプ等から電気供給が回復した自宅へと徐々に帰還しつつあるようです。