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偉人『ジャコモ・プッチーニ』

2024.01.05 00:00

新年初の偉人は響きのあるオペラを世に送り出した偉人ジャコモ・プッチーニを取上げる。なぜ彼を取上げたのか、それは今年の私の目標である『勘の鋭さを鍛え磨きをかける』という目標を実行しようと考えたからである。そう書けばプッチーニには感が鋭い人物だったのかと推測できるだろう。そうジャコモ・プッチーニはオペラをヒットさせるにための直感は鋭いものがあり希大稀なオペラ作曲家であった。人生に於いて直感を磨いている人とそうでない人の差は大きいと感じる。クリエイティブな仕事というものは何かに導かれていると錯覚を起こすほど直感が優れている人が多く、スポーツ界でもその様な話はよく聞かれる。例えば相撲界の第66代横綱3代目若乃花は相手のまわしのとるべき位置が光って見えるとある番組で話しておりこの人も直感が優れている人物なのだろうと聞いていた記憶がある。音楽界でも歴代の音楽家や演奏家の中でも運に恵まれたと思われる人物はこの直感力に恵まれ、その直感力がさえに冴えた人物がジャコモ・プッチーニなのである。今回は彼の直感力が磨かれた訳を探ってみようかと考えている。

ジャコモ・アントニオ・ドメニコ・ミケーレ・セコンド・マリア・プッチーニ、なんと長い名前だろうか。両親や先祖の名前を引き継いだり洗礼名も付いてくるので長くなったのだろう。この名前の長さにも彼の出生を伺いすることができる。そして日本との繋がりもあるプッチーニの演目はなんといっても『蝶々夫人』。長崎を舞台にした演目であるため長崎空港では『ある晴れた日に』がアナウンス曲として耳にするのだ。イタリアオペラの最高峰であるヴェルディよりも知名度が高い作家でもあるだろう。

1858年12月22日イタリア・トスカーナのルッカで誕生。18世紀から脈々と続く宗教音楽家家系に誕生したプッチーニは父ミケーレを5歳でなくすが、一族の決まりにより聖学隊の指揮者や教会のオルガニストにならなければならず叔父によって大切に音楽教育を施され育ち、生まれながらにして宗教音楽家としての地位が約束されていたのである。また母親の実家も音楽的素養も持っていた一族であった。14歳にして地元ルッカの2つの教会のオルガニストとして活躍していたこともあり、演奏家としての才能は高かったことが窺える。その才能を持ったプッチーニはその小さな世界に治ることができず17歳でヴェルディの『アイーダ』に感銘を受けオペラ作曲家になることを決意し18歳でミラノへの留学を決意する。

しかし早くに父を亡くし母の細腕で育てられた一家には経済的支援はできず、母方の叔父である医師のチェルノウの支援でミラノの王立音楽学院に留学した。しかしその留学は彼の性格をも一変させる苦しい生活が待ち構えていたのである。そして彼は以下の言葉を実際に吐露した。「あまりにのも貧しく、寒さ、飢え、惨めさに晒されたお陰で私の魂は世を呪うようになり、性格は気難しいものになってしまった。」この言葉が実は直感を鋭くするための原動力になっている。日本語の中に山勘や野生の勘が働くなどの言葉があるが、直感とはそういう当てずっぽうのようなものではなく、その時々で置かれた状況や目的などに沿って自分自身が持っている経験や情報を導き出し上手に活用することを指す。この力がプッチーニには備わっており出すオペラが尽く評価を受けているのである。実は私が会ってきた勘の鋭い人の特徴は必ず自分自身の身を削るほどの経験をしている場合が多く、自分自身に対しても人に対しても厳しい傾向があり、そして頭の中に閃いた感覚をうまく活用しているのだ。その鋭い勘をプッチーニはうまく活用しモーツアルト、ベートーベン、ヴェルディ、ワーグナーなどの一流音楽家が成し得なかった方法でヒットを生み出したのである。プッチーニは列挙した音楽家よりも才能は劣るが彼の作品がヒットした裏には彼が実行してきた勘の働きがあったといってもいいだろう。

では彼はその直感をどのように使っていたのだろうか。

先ずオペラの題材選びと決定する時に世相を読み、先人の音楽家の作品を研究しその材料を閃きという直感力で選んでいた。2つ目は台本作家の執筆を直感的に判断し納得いくまで何度も訂正修正を繰り返させた。このことが幾人もの執筆家を苦しめ辞退者も多く出すこととなった。3つ目が自らの直感を信じ台本に即した作曲直感で生み出していった。プッチーニがヴェルディのような才能がなくても彼の後継者と評されたのには、自らの直感を信じ仲間に煙たがられ嫌われ厳しく叱責されても信じた姿勢を崩すことなく仕事をやり通し、聴衆に受け入れられた事実こそが彼の直感力の優れていることを証明しているのだ。

プッチーニがイタリアオペラの響きを大切にしこの世に作品を残せたのには、彼自身を奈落の底に落とした極貧生活の中で物事の真意を見通す直感力を身につけたことが作品にも生き方にも大きく左右はしているが、彼が楽しみにしていた自動車の運転がリラックス法でもあった。直感力に優れている人物は自分自身の好きな時間を楽しんでいることから直感力を磨きたいのであれば好きなことができる時間を持つのも必要なのだろう。しかしプッチーニのように好きな車の運転で事故を起こすことのないように注意を払いたいものである。私はプッチーニの『小さなワルツ』でも聴きながらカプチーノに片手に優雅なひとときとしよう。