「さしすせその女たち」/椰月美智子【理想の働き方、育児環境を諦めない!】
椰月美智子さんにはまり中。
子育てとか家族の問題を思い出してイライラしがちなんだけど、読んじゃう。
今回も、読み始めて、3ページくらいで、これを読んだら、夫に怒りそうって思いながらも、もはや離脱はできなくて、さらっと読み終えてしまった。
「さしすせその女たち」の主人公は、年子の幼児二人を育てるワーキングマザー。
子育てを仕事の言い訳にしまいと、目の回るような日々を送っている。
保育園のお迎えにギリギリ間に合わなくて滑り込んだり、空いてるか否か、祈るような思いで病児保育に電話したり、子供が寝てから鬼の形相で仕事を片付けたり・・・
私も、やってたわー。
ワーキングマザーの現実がすごくリアルに描かれている。
しかし、夫は家事育児に非協力的で、イライラを募らせまくっている。
足並みを揃えてくれない夫は、もはや敵!
優しい言葉をかけるのなんてもったいない!
、、、と言う感覚の持ち主。
会社員時代を思い出してくれて、あの頃の腹立たしさが蘇ってきた。
共感しかない!!!
”自分が欲しいものは、誰に気兼ねすることなく自分が働いたお金で自由に買いたい。”
”そもそも夫に、妻が仕事するかしないかを決める権利はないのだ。”
なんて、センテンスを発見して、『そうだそうだー!!!』と、アクセル全開で読み進めた。
そんなこんなで、夫への不満を募らせている主人公は、夫婦円満そうな友人から、秘訣を聞く。
それが、タイトルにもある”さしすせそ”
”さ” さすが
”し” しらなかった
”す” すごい
”せ” センスある
”そ” そうなのね
この魔法のフレーズを使うことで、上手くいくんだとか。
うーん、ウチなら、『バカにしてるだろ?』って言われるだろうと思いながら試しに使ってみたら、『それ知ってる・・・』と言われてしまった。
主人公と同じく、優しさの無駄遣い。
なんかもったいなかったかな。
主人公は、子育てを言い訳にしまいと、できるだけ出産前と変わらない状況で働けるように、毎日一生懸命動き回っている。
でも、後ろを振り返ってみたら、後輩たちに、あんなふうにはできない、なりたくないと思われていることに気が付く。
主人公が頑張れば何とかできることを証明することが、皮肉にも子育てしながら働くことのハードルを上げてしまっていた・・・
私も、会社員時代に、周りの女性に『子育てと仕事の両方は自分にはできなさそう』と言われるたびに、『そんなことないよ~!!!』と言ってきたけど、『あなたみたいにはなりたくない』って思われてたのかも・・・
どうやら大きな勘違いをしていたのかもしれない。
視野を広くして、色んなやり方を検討することが必要だな。
頑張ろう、子育て&フリーランス!
自分にあった”さ・し・す・せ・そ”を見つければ良いんだ。
主人公のシングルマザーになったママ友の”さ・し・す・せ・そ”は、恨みがぎっしり詰まっていて、私は笑ってしまったけど、怖すぎかも。
我が家の場合、夫&娘によく言っちゃう”さ・し・す・せ・そ”
さ 最後にしてよ / なかなか遊びが辞められないとき
し 静かにしてよ / 子供はたいてい賑やか
す すぐにやって /『あとで』と言われたとき
せ 責任もってよ / その場しのぎの行動に対して
そ それ何? / 子どもとおじさんは、謎なものを持ち帰ってくる
ネガティブだな・・・
気を付けよう。
「さしすせその女たち」には、夫目線で進行する「あいうえおかの夫」が収録されている。
妻目線で見ると絶対に許せない夫も、夫の気持ちを知ると、単純な私は、まあ良い人じゃん!!!ってなってしまった。
でも、
せ 責任もってよ
これを言いたいな~。
何とか2人が足並みをそろえられることを願う・・・
ベビーカーで必ず前屈みで寝る次女。
倒れる時には前に!
こうゆう姿勢、好きだな~。
私も、子育ても仕事も、前向き、前のめりに頑張したい!
前向きな”さ・し・す・せ・そ”が出てくるようになりたい!