ガソリンタンクの溶接はドキドキなのです
今回はNSF100のガソリンタンクにクラックが入ったから治しておくれのご依頼。
ありがとうございます。
レーサー、特にNSFとなりますと、振動から色んなところにクラックが行くわけですが
とりわけガソリンタンクのクラック修理は一年に1~2個程度あります。
弱いんでしょうか?それともNSFの宿命なのでしょうか。
HRCから部品供給も受けれるので交換してしまえば終了な話なんですが、
やはりソコは少しでも安く抑えたいのが人情でして、ま、なんとかします。
クラックのイッてる箇所の塗装を剥がして、最小限の補修で済むようにします。
ちなみにガソリンタンク内のガソリンは抜いてから1週間放置しておりますが
未だガソリン臭は消える事はありません(笑)溶接するときはドキドキです。
爆発はもちろん怖いですが、「ボンっ」と言う音と共に一回りも二回りも大きく育った
タンク君に出会える確立もあるからです。
慎重にかつ大胆に溶接します。
クラックの箇所を拡大。
クラック補修の溶接はまず起点と終点を止める事。そうしないとクラックを補修してても先にクラックが逃げていき、いつまでたっても追いかけっことなります。
これが海辺でかわいいお姉さまとならいつまでも追いかけっこして青春したいところですが
仕事ですので迅速に完了します。
ちょっと判りにくいですが溶接完了。
裏面には油分もあり、脱油することが不可能ですので、キレイにつけるのは至難の業です。
あまりビードを盛りすぎるとそこだけが強くなってしまい、周りに波及しますので
(骨折と同じ)
ベルトサンダーで余計なビードを落として漏れチェック。
本当なら化粧ビードを引いてカッコよく仕上げた方がインスタもブログも生えるんでしょうが
大事なのは感度しっかりつけることなので
そこは目を多少瞑るしかないのが現状。
何本かにクラックが進行していたので、ビードも何本かに分かれての溶接となりました。
漏れも止まったのでよかったよかった。
ありがとうございました。