走って走って。
小中高と陸上部だった。
高校はお情け程度にやってて全然ダメダメだったけど。
陸上に入ったのは、一人で出来る競技だったから。
団体競技だと自分がミスると迷惑を掛けるのがいたたまれなかった。
あと土曜午後にpianoを習いに行ってたので毎週土曜はお休みになる。
そして球技だと突き指しちゃうとpiano出来なくなるから。とかそんな理由。
100mそこそこ早いけど。100mの速さだけでは市内戦で決勝行くのが精一杯。
でも踊る方のバレエも習ってたので。体が柔らかかったからハードルなら
速さだけじゃなくてcover出来るって事でハードルをやっていた。
障害物を跨ぐ様に飛び越える瞬間が好きだった。
走り抜ける瞬間が好きだった。
市内優勝は一度だけ。
その他はいつもプレッシャーで決勝の最後の一台でコケたり。
Mentalの大切さやImage Trainingなんて知らなかったなー><
そして。私はmentalが頗る弱かった。
私の通っていた中学は。学校から海が見えた。
自転車で坂を下って行くと白浜の海辺に出た。
ずーーっと海を見ているのが好きだった。海に行く途中にある木々で出来たトンネルを自転車で駆け抜けるのが好きだった。
夏の草いきれや。
木々からの木漏れ日や。
地平線と水平線が交わる遠くを眺めているのが好きだった。
”草いきれの坂道を登ると その先は海だった” なんと無く。こんな一節をずっと覚えていて。検索したら出てきたのはこれだった。
あやふやな記憶の中で。
今読み起こすと。深い。
”どうしても、海が見たかった” ”海を見なければいけない理由があったのだ”
” もう、やめよう。
急に、道ばたに座りこんで、少年はうめくようにそう思った。こんなにつらい思いをして、いったいなんの得があるのか。この先、山をいくつこえたところで、本当に海へ出られるのかどうか、わかったものじゃない。”
中学生で人生の哲学を教えてた。高校で習った”舞姫”もクズのエリートが妊娠させた女を見捨てて日本に戻る話だけど、深い。人間の業の深さが見事に描かれてて深い。
こうしてみると。
日本の教材も教え方さえ見直せば本当に良いものを扱っているのかもしれない。
そして。ひょっとして潜在意識的に。私はこれらの教育に深く深く影響を受けているから
”走って走って” 立ち止まろうとも。迷おうとも。goal目前で転ぼうとも。
それでも私は走り続けるのだろう。
全私をかけて。
あの海を目指して。