【創作】無題
2018.11.02 14:24
風の生まれる場所を探して
虹の足元を求めて
うろうろと放浪していたら
古い図書館に辿り着きました
そこにはたくさんの本があって
僕はそこで世界の秘密を知りました
本当はそこで知ったことを
早くみんなに知らせる必要があったけど
僕は世界のことなんてどうでもよくて
何よりここから動くのが億劫で
ただひたすらに本を読んで過ごしました
無音の世界、紙をめくる乾いた音
太陽に反射してきらきら舞う埃
時間を重ねたカビのにおい
世界の秘密を知ってしまった以上
僕はもう死ぬことさえ
許されなくなってしまいましたが、
ずっとここに居られるのであれば
それでもいいとさえ思っていました
世界が更なる秘密を作ろうとしている
そのことを知るまでは
このまま暖かい日差しに抱かれ
言葉の記録に包まれながら
潰れてしまった両目と共に
穏やかな時間を過ごしたかったけど、
行かなきゃね
せめて君にだけは
伝えないといけない言葉があるよ