【日米野球’18】侍JAPAN=戦力データまとめ=
日米野球(11/8-15)に参戦する侍JAPANのスタッツをまとめてみました。細かい数値を見るのも面倒ですので、今回はぱっと目で見て分かるように、なるべく工夫を凝らしてみました
1.プロ野球平均と比較
まずは打者です。ポジション別の平均OPSと今回の代表メンバーのスタッツを比較しました。OPSは出塁率(OBP)と長打率(SLG)の足した値で、打撃力を表す総合指標です。
やはり代表メンバーだけあって、ポジション別平均OPS(白の棒グラフ)を上回っています。青の棒グラフで示す長打率(SLG)が高い選手が多く、山川穂高(1B/埼玉西武)、山田哲人(2B/東京ヤクルト)、岡本和真(3B/読売)の内野陣は、長打力のある面子が揃っています。特にセカンドの山田哲人(2B/東京ヤクルト)のOPS1.014は、平均OPSを大幅に上回っています。あまり、攻撃的な選手が置かれないセカンドというポジションにあって、三度目のトリプルスリーを達成した山田は貴重な存在と言えます。
次に投手を見ていきます。投手は、野手の守備の影響を除いた疑似防御率FIPというスタッツを見ていきます。
※FIPはDelta HP(https://1point02.jp/op/index.aspx)より。
表の見方ですが、例えば岸孝之(SP/東北楽天)のFIP3.58は、NPBの平均FIP4.35よりも、0.77低い成績でした。これは岸選手がプロ野球の平均的な投手よりも、1試合あたり0.77点失点を抑えることを意味しています。
サウスポーの松井裕樹(CL/東北楽天)、高梨雄平(RP/東北楽天)の二人は、FIPが2点台をマークしています。今シーズン東北楽天は残念ながらパ・リーグで最下位でしたが、この2人の投手は代表での活躍が期待できそうです。
注目したいのは、成田翔(RP/千葉ロッテ)。日本代表が準優勝したU-23ワールド杯でリリーフとして活躍したのが、チームを率いた稲葉監督の目に留まり、辞退者の代替メンバーとして選出されました。縦に曲がるスライダー、内角へのストレートを武器にU-23ワールド杯でも三振の山を築きました。今回は是非、各選手が武器にしている変化球が、メジャーリーガー相手にどれだけ通用するか見て頂きたいと思います。
2.戦力バランス~キーマンは誰?~
野球の指標には“WAR”という選手の貢献度を勝利数で表したスタッツがあります。例えば、WARが”3“の場合、2軍からすぐ呼べるような選手(=リプレイスメントレベルと言います)に比べて、3勝分チームに貢献したことを意味します。侍JAPANのメンバーのWARを、視覚的に見ていきましょう。
※WARはDelta HP(https://1point02.jp/op/index.aspx)より。
上のツリーマップグラフは、“WAR”を面積で示しています。色は選手の所属球団を示しています。野手では、やはり柳田悠岐(CF/福岡ソフトバンク)、山田哲人(2B/東京ヤクルト)の存在感が際立ちます。チーム別に見ると、埼玉西武(紺系ブルー)の選手が多いことが分かります。圧倒的な打撃でパ・リーグを制した西武の打線は、代表チームでも核となるようです。
※WARはDelta HP(https://1point02.jp/op/index.aspx)より。
投手の方は、WAR4点台の先発投手が揃っていて層の厚さを感じられます。(最も12球団から選手を集めている訳ですから、層が厚いのは当たり前ですが・・・。)チーム別に見ると、広島(レッド)、東北楽天(ワインレッド)、横浜DeNA(ブルー)の選手が中核を成しているようです。
WARグラフからは、攻撃力のある球団、投手力のある球団と、現在のプロ野球各球団のストロングポイントが見えてきます。
3.日本の武器“機動力”をどう使うか?
日本代表は国際大会で『機動力』を武器に戦ってきました。それは盗塁だけでなく、相手守備の隙をついた積極的な走塁も日本の武器です。そこで盗塁走塁系のスタッツを見ていきましょう。
盗塁には“wSB”というセイバー系指標があります。”wSB“は平均的なランナーと比べて、どの位得点増に貢献したかを示す指標です。盗塁は失敗した時に得点の可能性が大きく減少することから、盗塁死の2倍以上盗塁を成功させる必要があると言われています。
同じく走塁には“UBR”という指標があり、こちらも平均的なランナーと比べて、どれだけ上手く走塁でき得点増に貢献できたかを占めす指標です。
※wSB,UBRはDelta HP(https://1point02.jp/op/index.aspx)より。
上の棒グラフはwSBとUBRを合算したもので選手の機動力を示しています。ざっと見てみると、盗塁での貢献度“wSB”(レッド)が高いのは、セ・リーグ盗塁王の山田哲人ぐらいで、むしろ走塁による得点貢献が多い選手の方が多いことが分かります。源田壮亮(SS/埼玉西武)、田中広輔(SS/広島)、菊池涼介(2B/広島)は走塁による評価が高いようです。ただ、機動力の高い上位4名はポジションが二遊間で重複しているので、スタメンで出場する場合は、控えになる方の選手がピンチランナーとして、活躍することが望まれます。
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