ラスベガスジャパンタイムス11月号
2018.11.04 02:45
―武士道コラム― 第11回 武道の魅力
武道の魅力について、北辰一刀流・初伝免許皆伝、沼川達哉が次のように言っている。
『私は、つい怠けがちな自分を良くするために、厳しくも尊い教えのある「武道」を始めました。武道が、スポーツよりも優れていると思うのは、武道には「人に勝つ」ではなく、「己に克つ」という目的があるところです。
スポーツは他者と競い、現在の絶対的な差を求めるために、最新科学によるトレーニングが必要であり、それは、日々発達しているため、どれを信じてトレーニングに打ち込めば正解なのか、誰も分かりません。スポーツでは、未来を見ることが出来ないと思います。
一方武道では、他者と競わず、自己の精神を鍛えることが目的になります。これには、新しいトレーニング方法はなく、立派な武士の来た道をたどるしか方法がありません。それを稽古といいます。
「稽古」とは、古(ふる)きを稽(かんが)えるという意味で、過去の教えから学び取ります。それで、武道の教えには、新旧がなく、過去の歴史が目の前に現れます。このように、武道には、自己を確立させるという魅力があります。』
皆さんは、どう思いますか?武道の教えや所作は、人生の根本であり、根本とは不変のことであり、不変とは未来があることであり、それは【真理】ということなのです。