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賃貸仲介業務において、申込キャンセルはゼロにはならないけど。。

2018.11.04 04:45

 現在、他社の物件を申し込む際、通常はお客様に記入しもらった申込書と免許証(身分証)のコピーを添えて、先方にFAXをして部屋が確保できる。

 最近はオンラインで申込ができる会社も増えてきたし、またその流れは今後もどんどん進んでいくだろう。

 また将来的には、その情報が住まいの共通のデータとして蓄積され、ブロックチェーンなどで安易に住宅に関わる様々な決済ができるようになると思う。


 とはいえ、2019年の現在では、やはり申込書をFAXをしなければいけない。とても不便なことは間違いない。


 通常、「ここに住む」という意思決定をして、申込書を記入して、FAXで部屋止めを行う。そして入居審査を通過し、契約行為を行う。その過程なかで顧客は様々なことを考え、最終決定に至る。


 仲介会社にとって、この申込から契約までの期間は、本当に心配なものだ。懸念点としては2つある。ひとつは、顧客は申込をキャンセルしないか、ということ。もうひとつは、顧客が審査落ちをしないか、である。

 当然、これら2つを完璧なリスクヘッジで遂行して、キャンセルをゼロにすれば問題ないだろうが、現実的にこれは難しい。

 もちろん、しかるべき理由でキャンセルになる可能性もある。たとえば仕事の都合、家庭の都合など。これはどうしようもない。

 また入居審査落ちも防ぎようのない部分がたくさんある。審査機関、信用機関が通過したとしても、オーナー審査でNGになるケースもある。


 しかしながら、長く不動産業務に携わってきて、様々な優秀な営業のかたを見てきたが、彼らの共通点として、このキャンセルが皆極端に少ないという事実があることも忘れてはいけない。

  不可抗力のところがあるとはいえども、しっかりとリスクヘッジができているかはとても重要なところだ。当然、キャンセルを多発させると、効率が極端に悪くなる。また管理会社への心象も非常に悪い。このあたりはかなり重要なところなのだが、割と軽視しているかたも多いのも真実だ。

  

 では、優秀な営業のかたはどのようにキャンセルを減らしているのだろうか。少しこのあたりを纏めてみた。


1.申込後もフォローを絶やさず行う。

 審査状況などを毎日伝え、顧客の熱を冷まさないようにする。とてもよくある話で「物件を申し込んだら終了」と思っている営業はかなり多い。家に帰るまでが遠足、と教えられたように、鍵を渡すまでが仕事、である。


2.他の物件を探す可能性をゼロにする。

 不動産は、一物一商品のため、薄いクロージングを行い、薄い意思決定を行うとキャンセルは極端に増える。わかりやく言えば、「まだ他にあるんではないだろうか?」と顧客が思った時点で、黄色信号だ。

 この連想をしないように、しっかりと情報提供の質と量の数を伝え、また市場を伝える。当然、無いものはいくら探しても無い。また相場からかなり低いお宝物件などは、世の中に存在しないことを伝えなければいけない。


 と同時に、ここで本当に顧客が住みたい物件かどうかをヒアリングできているのかが重要になってくる。ヒアリングができていなければ、やはりミスマッチは起こりやすい。


3.予算感をヒアリングし、しっかりと契約金額を伝えられているかどうか。

 実際のところ、審査通過が確定した際に、入居日からの賃料起算の初期費用が弾き出されるが、それをどれだけ正確に、事前の申込段階で伝えられるかが重要になっている。

 当たり前のことだが、自分が一体いくら払うのかがわからない場合、顧客は不安になる。ましてや大きい金額なら尚更だ。

 どれだけの金額が必要になるかを、フワッと終わらせず、しっかりと伝えることが大事だ。


 4.申込から入居までのスケジューリングを行う

 申込から審査期間、そして契約手続きまでに必要な書類や入金期日、また鍵渡しの場所や時間など、しっかりとスケジューリングを顧客と行う。これを行なっていないと、顧客は不安になる。また仕事で多忙な顧客は、突発的な指示やお願いごとをされると、とてもストレスに感じる。事前にどれだけ伝えるかがとても重要だ。


 このようなことは、普通に考えて、当たり前のことかもしれない。しかし、先程述べたように「物件を抑えたら、終わり」みたいな意識だと、このあたりは抜け落ちてしまう。

 まずしっかりと引き渡しを行い、賃貸会社、管理会社、そして入居者、三方良しの状態にすることが大切である。


 何せ、三者とも忙しいのは間違いないのだから。





 接客時の注意点 

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 内見時の注意点

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