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「天盛長歌」第五十二集

2018.11.04 09:20

皇帝は魏王を承明殿の前へ連れて来ると、遺書にお前を後継にすると書いて姚英に託したと告げる。そしてもうこれ以上我が子が不幸な死を遂げるのを見たくないと言う。魏王は自分が皇帝になったあかつきには六兄や十弟と手を取り合ってしっかり国を治めていくと誓う。


孫弘は寧弈と辛子硯が結託して何か企んでいるようだと伝えるが魏王は焦らずともよいと悠然と構えている。孫弘は人質をとって万一に備えるのはどうだろうかと提言する。

寧弈の屋敷に魏王から大量の贈り物が届けられた。その夜、贈り物の箱に潜んでいた宗宸らが出て来て雅楽を攫う。だが宗宸は寧澄に見つかり刺殺された。定期報告のため天盛に戻っていた顧南衣はちょうどその現場を目撃していた。すぐに駆け付けた孫弘が宗宸は自分のために命を落としたのだと嘆く。

宗宸の死、そして天盛哀帝の息子が生きていたという事実に鳳知微は動揺し、天盛へ行き真相を確かめると言い出す。赫連錚は結局は奴に会いたいだけだろうと突きつけ、離婚するから勝手に帰れと吐き捨てて去っていった。


辛子硯は皇帝に魏王と寧弈が喧嘩を始めたと伝える。雅楽が攫われたのが事の発端だと聞いて皇帝はなぜもっと早く知らせないのかと怒るが、しかし本当に魏王の仕業なら寧弈の怒りももっともだとため息をつく。

寧弈は母を取り戻すため辛子硯に相談する。辛子硯は魏王を倒すためにも今が朝廷に復帰する好機だと説く。せっかく庶民となり争いとは無縁の平穏な日々を送れると思っていたのに権力争いからは逃れられないのか…!寧弈は今度こそ母を取り戻したらすぐに都を離れ遠くへ逃げようと言うが、辛子硯は魏王はあなたが生きている限りどこまでも追ってくるに違いないと繰り返す。


寧弈は魏王の母・王順儀(※才人から昇格した)に雅楽が行方不明になったこと、そして魏王が攫ったと疑っていることを告げ、数日間一緒に来て欲しいと逼る。

母を奪われた魏王は激怒し雅楽を毒殺しようとするが、彼女が囚われている牢へ行くと見張りが倒されその姿は消えていた…。魏王は孫弘に絶対に雅楽を取り戻さなければ火鳳帮を潰してやると逼る。

魏王は寧澄を差し出せば雅楽を返してやるとの手紙をよこしてきた。なぜ寧澄なのか…きっと宗宸を殺したことに関係するに違いない。まさか宗宸は血浮屠と関わりが?だとすると彼の弟子である顧南衣も、さらに言えば鳳知微も…。鳳知微が寧弈を裏切るはずがないと寧澄は否定するが、寧弈は彼女は今と昔では違うと指摘する。母も弟も失いさらに師匠の宗宸を失えば彼女とて憎しみをこちらに向けても不思議ではないと…。


雅楽は元魏知の屋敷、魏府にいた。連れて来たのは顧南衣だ。雅楽はお前の事は息子から聞いたことがあると言う。お前は鳳知微の護衛、彼女の指示で私を攫い息子を追い詰めようと言うのだな…。顧南衣はこれは鳳知微の指示ではないし自分はただ昔から大成王朝のために身を尽くせと言われその通りにしているだけだと答える。だが大成王朝がそんなに大事なのか、身近な大切な人を傷つけ命を失う原因となるこの大成王朝を守ることの意味がわからなくなってきたと吐露するのだった。

寧弈が約束の時間にその場所へ向かうとそこには一台の車と、顧南衣が待っていた。顧南衣は師匠の仇である寧澄を殺したら雅楽を返すと告げる。お前が寧澄を殺したらおれはお前を殺そうとするだろう、憎しみの連鎖が続くだけだと寧弈は説くが顧南衣は問答無用とばかりに抜身の剣を手に逼る。寧澄が飛び出て来て雅楽を解放したらここで自害してやると剣を首に当てるが寧弈がそれを制止する。切りかかった顧南衣の剣を受けて寧弈は倒れ込んだ。

その頃崖の下では孫弘の仲間らが集う。そして崖上に見える雅楽の乗った車に鍵縄をかけると思い切り引っ張った…!車が崖に向かって動き出す。それに気づいた顧南衣は必死に車を戻そうとするが縄が切れ無情にも車は転落していった。愕然とする寧弈を、やっと駆け付けた鳳知微が助け起こす。鳳知微はこの事件はよく調べた方がいいと言うが、寧弈は顧南衣を差し出し二度と目の前に現れるなと彼女を追い出す。


皇帝もまた、雅楽の死に茫然としていた。その皇帝の背後に月冷がそっと寄り添う…。

翌朝、皇帝は月冷を夫人に封じ亡き常貴妃の住まいであった昭慶殿を与えた。


悲しみにくれる寧弈の元に、王順儀が殺されたとの報せ…。

寧弈は辛子硯を呼び出しなぜ王順儀を殺したのかと詰問する。辛子硯は靴の中に隠してある短刀を取り出して見せた。辛子硯はあの日王順儀に魏王が何者とつるんでいるのか、何を企んでいるのか問い詰めた。だが王順儀は息子が何か企んでいるなど考えられないと答え、さらに息子が雅楽のように何者かに陥れられようとしているのなら辛子硯の力でなんとかしてほしいと請願してきた。その言葉についカッとなったと辛子硯は言う。俺はお前を帝位につけるためにこれまで苦労して、義妹を失い生まれて来るはずだった我が子を失い、なのにお前は皇籍を捨てのうのうと平穏な暮らしを送ると言うのか!今までの不満を寧弈にぶつける…。

 * * * * * 

なんかもうこれバッドエンドしかないと思うんだけど…。

予言は当たるだろうから魏王も第十皇子も皇帝も最後死ぬんだろうけど、まさか最後は寧弈も死んでそして誰もいなくなった的な…?あ、そんで孫弘が大成王朝復活させて終わり??

原題「凰権」が、失われた権力(大成王朝)が不死鳥のように蘇るという意味なら本当にそういうオチかも。