ケニア🇰🇪ナイロビと、リープフロッグの話
YAHMAN
ご無沙汰ですね。
以前の更新からJICA🇻🇳を経て、横浜にまた長野の山小屋、山梨と移り住み相変わらず転々としている日々です。
去年の7月くらいにタイ🇹🇭、11月にインド🇮🇳では更新しませんでしたが、ちょっと今回はアフリカのことを少し書きたいと思います。
ちなみに今回のアフリカ旅は、エチオピア経由でケニア(ナイロビ)に入り、明日(今日)にはタンザニア🇹🇿、キリマンジャロ登山をして、ンゴロンゴロ自然公園に行き、首都のダルエスサラームからザンジバル島に寄り道し、ウガンダ🇺🇬、ルワンダ🇷🇼でJICAの同期と会ってからタイ経由で帰るという6週間?程度の旅程です。
とりあえず少しケニアの首都、ナイロビを紹介します。
ケニアの首都ナイロビ
ナイロビはケニアの首都、アフリカは日本から遠い国のように感じますが、みなさんアフリカのことはどれくらい知っていますか?
貧しい、暑い、砂漠、、、。
そんなイメージではないでしょうか。
後ほどアフリカすごい!を少し紹介しようと思いますが、
ケニア🇰🇪は思ったほど活気があり、栄えていて、暑くない!んです。
ナイロビは標高1600mほどとわりかし標高が高く(概ね1000mで6℃程度下がる)、この時期は半袖で過ごしやすいくらいです。
朝晩は少し冷えるほどで、昼間は少し汗ばむ感じで気温差はややあります。
街は混沌としていて、ケニア内で42の民族が暮らしているそうです。マサイ族なら聞いたことがあるでしょうか。
アフリカというとイスラム教のイメージがあるかもしれませんが8割程度がキリスト教徒です。なので割と自由な雰囲気。
主観ですが、物乞いも少なく、差別的なこともあまり感じず、割と文化的な暮らしをしている感じがしました。
ただ三大凶悪都市の一つと言われることもあるナイロビですので、夜出歩くのは控えた方が良さそうです。(アフリカはケニアに限らず)
ナイロビ4日だけですが、あまり観光する場所も無いので2つほど紹介します。
ナイロビ国立公園
ナイロビ国立公園は首都から10kmほどかな?後ろに街も見えるくらい至近距離にある国立公園です。つまり野生動物が都市のすぐ近くにいます。
半日ツアー10000円くらい+チケット45ドル+チップで2万円くらいです。
アフリカのサファリは僕のバケットリストのひとつでした。
また動物は、インパラ、カバ、ワニ、ライオン、サイ、なんかの鳥、キリン、ダチョウ的なやつなどなど。
ちなみに僕の好きな動物はサイです。
日本ではあまりみない地平線まで続くほどの広大な草原の中に、野生動物が暮らしています。
屋根が開くジープやハイエース、PRADO、ランクルなどで野生動物エリアに行き、ドライバーたちが無線で動物の情報を共有しています。
道はガッタガタで少し酔いそうでしたが、イメージとしてはめちゃくちゃ広い平な富士サファリパークのような感じ。
アフリカはサファリに行かないと他にあまりやることない気もします。
あとはナイロビはジラフセンター🦒やマサイ族の村、他のサファリに数日のツアーで行く、などがあります。
ナイロビ国立博物館
サファリは半日でしたので、博物館へ。
人類の起源や動物の進化、ケニアの歴史などいろいろな資料があります。
さらっとみて1-2時間程度です。
そんな感じで、日没後はあまり出歩く感じでもないので、いまブログでも書こうと思って書いていました。
ここからは少し、知っといた方がいい、あまり知られていないアフリカのことについて少し参考文献(超加速経済アフリカ:椿進、ファクトフルネス:ハンス・ロスリング)を元にちょこっと皆さんと共有したいと思います。
アフリカのファクトフルネス
アフリカというと、先ほども言ったように、暑い、貧しい、砂漠、情勢不安定などなど、負のイメージが強いんじゃないでしょうか。
アフリカといえど、僕はエジプト🇪🇬とケニア🇰🇪しかまだ行ったこと無いけど、アフリカは「大きく」て、「若い」がキーワードです。
よくみる平たいメルカトル図法では真ん中によるほど小さくなってしまうのですが、アフリカ全体の面積は日本の80倍、インドの10倍。
もっというと、アフリカにアメリカ、中国、インド、ヨーロッパ、メキシコ、日本がすっぽり埋まってしまうほど大きいんです。
「アフリカ」と一口に説明するにはあまりにもデカすぎるようです。
主要な国は北はエジプト🇪🇬、東はケニア🇰🇪、南は南アフリカ🇿🇦、西はナイジェリア🇳🇬です。
ナイジェリアは2億人の人口を誇るみたいですよ。
ケニアに関していえば、夏の軽井沢、なんて言われていましたが、とても過ごしやすいです。
でも、エジプト🇪🇬のアブシンベルにいた時は40℃くらいで死ぬほど暑くて何が軽井沢やねんと思っていました。
「若い」というのは、アフリカ全体のボリュームゾーンである中位年齢は19.7歳と、日本の48.4歳よりだいぶ若いです。
少子高齢化の日本、年寄り向けの福祉政策、キャッシュレス化が遅い日本、年功序列の社会などなど、やはりトレンドやターゲット、会社の上下関係なんかでもその層が1番目立っていると思います。
若い人が多いということは、働く人が多く、活気があり、また流行に敏感な若い人の意見が多数派になることが多い社会だと思います。
いわば、アフリカは日本の高度経済成長期のような、エネルギッシュな時期に突入しかけていると言えるでしょう。
ファクトフルネスでは、ここ数十年で医療と食糧レベルが大きく改善し、かつてのイメージよりかなり改善されつつあるという話でした。
働く人が多ければ、その人らの経済活動によりさらに発展し、人口ボーナスでさらにそれが加速する。
人口動態を見れば、これから成長する国かそうじゃ無いかはもう決まってるようなもので、未来予測系の本を見らばそれは明らかです。
リープフロッグ🐸
超加速経済アフリカを読んで、とてもアフリカに興味を持ったのは著者がいうリープフロッグという現象です。
今回話をしたい主の内容は、ケニア🇰🇪にあるモバイル決済サービスM-pesaです。
アフリカ全体で見ると、およそ半分くらいの人は電気のない家に住んでいるとの事です。
日本の1920年くらいと同じ状況みたいですが、違うのは皆スマホを持っているという事です。
そして銀行口座を持っている人はケニアでは3割程度、クレジットカードは5%程度らしく、そのためプリペイド式が98%を占めます。
そこが遅れている分、ケニアではモバイル決済サービスのM-PESAがとても発達していて、成人男性の9割が使用しているそうです。
これは日本より遥かに普及しています。
リープフロッグというのは、今まで遅れてきたところに新たなIT技術の流入により、日本などをとっくに追い越してしまっている現象、とでも言いましょうか。
つまり、銀行やクレジットカード、電力が普及していない分、銀行口座不要のM-PESAという決済サービスが浸透しているという事です。
M-PESAがすごいのは、スマホ一つで
①決済、②送金、③現金化、そして履歴が残るため与信がつけば優良顧客は④ローンを組める。
①-④でフルバンクサービスが出来ていて、マイナンバーと紐付いている。公共料金の支払いもできる。
もはや銀行がいらない仕組みが構築されつつある。
破壊的イノベーションですよね。
日本よりよほど進んでいます。
ひとつのキャリア決済サービスが銀行を飲み込んでしまっているようなもので、ケニアに来てからも至る所でM-PESAのtop upや決済ができる店だらけ、その辺の露店でさえです。とても驚きました。
しかもアフリカナンバーワンのスマホは中国製のM-KOPAというスマホで、約23000円を頭金3000円の後は毎日50円ずつ払って購入する人が多いようです。
facebookのマークザッカーバーグが銀行口座を持たない人のためにLibraという決済サービスを作ろうとして国家に止められてしまいましたが、ケニアではそれに近いサービスが浸透しています。
地方では電気が来てなくてもソーラーパネルや村のキオスクの充電サービスででスマホを充電するみたいですよ。
都市部にいるホームレスさえもM-pesaの番号を書いて路上にいることもあるくらいです。
スマホが無ければこの社会で生きていけないくらいなんでしょう。インフラそのものです。
どうですか?思ったより凄くないですか、ケニア。
ルワンダとガーナの「Zipline」ドローンで輸血輸送
日本でドローンというと回転翼がついたドローンを想像するかと思いますが、固定翼型のドローンで血液や医療品を運ぶというドローンデリバリー「Zipline」というのをサンフランシスコのベンチャー企業が行っています。
操縦不要でパラシュートで落下させ、自律運転で帰還するというドローン。1つの空港で半径80kmをカバーできるそうです。
本によるとルワンダで必要な6割の輸血血液をZiplineで運んでいるそうですよ。
アフリカにはドローンの規制がないので、アメリカのベンチャー企業などは他の部門においてもアフリカを実験場としてデータをとりいずれ近くに持ち帰ろうとしているわけです。
電子カルテや遠隔医療、さまざまな分野で中国やアメリカを中心にアフリカ熱が高まっているのが世界のトレンドなんですよ。
日本は圧倒的に遅れをとっています。
時代を牽引する人はもう動いてるんですね。
中国の本気
あと、実はナイロビには新幹線が通っています。距離としては東京ー京都間ほど。
ちなみにその新幹線は中国が作っています。。
レアメタル等の資源確保や、今後の国際世論を獲得するため、中国はアフリカに投資してます。
中国はすでにアフリカ最大の貿易相手になっています。日本の10倍ほどです。
投資をする際、台湾を国家と認めないなどの条件を付けているみたいですよ。
去年その手でグアテマラに投資を申し出たところ「友人を売り渡す習慣がない」と突っぱねられていました。
しかしその他サウジアラビアとイランの外交正常化を仲介するなど、アメリカが中東情勢から手を少しずつ引いてる今、中国は国交やインフラ開発やエネルギー開発など多岐にわたって進出してきています。
中国恐るべしですね。
最後に
どんどん話が逸れてきてしまいました。
とはいうものの、雨が降れば下水インフラが不十分ででかい水たまりができていたり、道路は段差だらけでガタガタ、道路に穴が空いてるわ、水シャワーもあるわ、ブログ書いているうちも停電するわ、良いところだらけではないのは確かです。
しかし、新しい情報を知ったり、現地に行って肌で感じる事で見える世界が変わってくることもあると思います。
少しでも何かしら知るきっかけになったら幸いです。
ではまた、時間ある時に更新します!