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タイでアジア初大麻合法化?!

2018.11.06 17:49

先進国で大麻が次々と合法になっていく中、ついにアジアにもその余波が広がってきている様子。

それには、環境客を他国に取られまいとするタイ政府の思惑が大いに関係しているとのこと。アジアでの大麻合法化の先駆けとなるのか?

とっても気になるので調べてみました。


タイは医療大麻合法へ

タイの麻薬統制局のSirinya Sitdhichai長官が、2018年1月16日に麻薬取締法を改正を発表。

医師の処方の下で患者に合法的に販売されるようになると表明したのです。

Sirinya長官は

医療目的で患者は大麻を医師の処方の下で入手できるようになるが、自家栽培は認められない。これが我々が改正案に盛り込んだ内容だ」

と発言しています。

実は、改正案は2017年末に提出されていて、内閣による精査が行われるというスケジュールになっていました。

「これまで合法化の方針への大きな反対は見られていないとのことで、順調に進めば臨時国会で可決されることになりそうだ」という見通しだったのです。

Sirinya長官は今回の法改正がレクリエーション目的の大麻を合法化するものではないと指摘していますが、将来的な合法化について、まずは議論を深めるべきだとしているので、その可能性は十分にあるということですね。

タイ独自の研究では、以下の治療に大麻を使用できることが確認されています。

(1)化学療法における癌患者の悪心および食欲不振

(2)小児のてんかん

(3)多発性硬化症

現時点では、使用目的にかかわらず大麻が違法であることに変わりはありません。大麻の所持でも、刑務所に13年監禁されます。

しかし、軍事政権下の閣僚内閣は、人間の被験者に対する大麻研究・検査を可能にすると法律改正を承認しました。 それを受け国会議会は、2019年4月に合法化を承認する予定となっています。


タイでの大麻合法化の背景

2018年3月9日に、タイの島でマリファナを喫煙していたとして、27人が集団逮捕される事件も起きています。

依然として観光客が「ドラッグ」を求めてタイに訪れているということ。

そして、政府も、警察も、現地の人々もそれを知っているのです。

彼らにとって観光客はお金を落としていってくれる大事な’’お客様’’であって、唯一と言っても過言では無いほど大きな収入源なのです。

タイでは10年ほど前に違法薬物の取締キャンペーンが行われ、当局によって2500人以上の密売人らが殺害されていました。

ですが、近年の先進国のドラッグ戦争への敗北宣言大麻合法化や違法薬物使用者への「処罰から治療へ」の方向転換などの影響をうけ、大きな方針の変更を行ったようです。

2016年には前法相がドラッグ戦争での失敗を認める見解を発表し、非犯罪化と常識的な規制を行うべきだと主張したことも、合法化の見直しに踏み切ったきっかけと言えるでしょう。



タイの大麻業界参入

タイ政府の当局関係者が10月31日、『タイの大麻は世界有数の質だ』と大麻容認派から称賛されており、政府は数十億ドル規模の市場への参入を目指すことを明らかにしています。(以下引用)

タイ軍事政権の国家立法議会(NLA、暫定議会)にはすでに大麻の限定的使用を認める法案が提出。
NLAに常設されている公衆衛生委員会の委員長は、AFPに対し「議長へ法案を提出した」と述べ、1か月足らずで形式的な立法手続きが進められると説明。
ただし、法案が認めている大麻は「医療用に限られ、娯楽用ではない」と強調した。
委員長はさらに、タイで生産される大麻の質の高さを称賛。
特に、タイ、ラオス、ミャンマーにまたがる黄金の三角地帯で、大麻が多く生産されている。

医療用大麻の使用は、カナダやオーストラリア、イスラエルなどの国々や、米国の半分以上の州で容認されていますが、タイが実現すれば初めてアジアでの合法化となります。

タイは古くから麻薬の主要な輸送拠点でした。

農家で働く人達がリラックス用のお楽しみのためにと育てられてたため、米軍兵士もベトナム戦争中にタイを訪問し、休養や回復に大麻を使用していたのです。

中毒者の温床ともなっているタイはこれまで麻薬密売を厳しく罰し、大麻も違法としてきました。

一方で仏教徒が多数を占めるタイ社会では、大麻の医療使用という考えが広範囲で長らく容認されていたという事実もあって、政府当局も麻薬関連法改定の必要性について、以前から議論していたようです。

米調査会社グランドビューリサーチによると、世界の大麻市場の規模は2025年までに約6兆3100億円に達すると予測されているとのこと。


タイの大麻品質と栽培環境

今年の初め、ナショナルファーマーズ評議会(NFC)は、マリファナ栽培のための場所を麻薬管理局(ONCB)と指定することについての会合を確認しました。

バンコクポスト紙によると、サコンナコン州の軍事複合施設に、容易に監視でき、規制できる栽培所となる約8㎢の土地を確保。

タイのイザン地域の北東に位置するこの地域は、その恵まれた気候と肥沃な土地のために選ばれたと報告されています。

タイの一貫した熱帯気候は、栽培時の人工照明と温度制御のコストを削減することができるのです。 

そして今までの大麻栽培の歴史も重要な点となっているのでしょう。

GPOのエグゼクティブ・マネージング・ディレクター、ノッポン・チェンクリン博士は

「20年前、世界で最も優れたカナビスの系統はタイからのものでした。今日までカナダはこの種を開発。我々はもはや私達の大麻が世界で最高だと主張することはできません。そのため、彼らと張り合う事のできる大麻株を開発する必要があるのです。」

と発言しています。是非とも頑張って開発に力を入れて欲しいですね。


『ザ・ネイション紙』も『医療目的で使用するマリファナを政府が専用の農場を作って分析・改良に当たる計画がある』と報じています。

医療用大麻の合法化は確定。遅かれ早かれ、嗜好用大麻も合法化し、他国に観光客を取られまいとするのではないでしょうか。

タイが東南アジアで先陣を切って嗜好用大麻を解禁してくれたら、香港・中国・日本と続いてくれるのではないかと期待が高まります。