勉強嫌いな子どもたちに伝えたい勉強を楽しむための6つの魔法
「勉強が大好き!」なんて子はそうそういません。
基本的には辛いもの。大変なこと。困難。そんな位置付けでしょう、勉強というものは。
それは決して悪いことではありません。大変だからこそ成長するし、困難と向き合うからこそ良き経験となりますからね。
ただ、どうせやるなら楽しみたいというのも一つの真理。
人間は感情の生き物ですから、心の力がついていない子は、楽しくないとすぐに続けられなくなってしまいます。
というわけで、本日は「勉強が楽しくなる6つの魔法」を授けましょうの回。
それでは、いざ冒険へ。
Lv1 わかる
わかると、楽しい。
人間は誰しも知的好奇心というものを持っています。新たな物事を知ると、脳が活性化します。それは言い換えれば「楽しい」ってことですね。
生物学的にそうなのだから、それを活用しない手はありません。嫌な勉強も、苦手な科目も、使えるものはすべて使って、「わかる」とっかかりを見つけましょう。すると、興味が出てきて、ちゃんとその問題を見つめられるようになります。
「わからない」と思ってみた問題はやっぱりわからなくて、「わかる」と思った問題はわかって楽しみの源になります。たった臨む時の気持ち一つでこうも変わってくるのです。
まずは「わかる」をいっぱい見つけましょう。簡単な場所からでかまいません。最初はスライムを倒していた勇者だって、最後には魔王を倒せるようになるのですから。
Lv2 できる
「わかる」が集まってきたら、進化させましょう。
「わかる」の進化系が「できる」です。これは勉強を楽しむには必須の要素です。
というか、勉強だけじゃなくて、すべてのことがきっとそう。逆を言えば、できないと楽しくありません。よほど好きじゃないと、できないことって続かないでしょう。
ある実験によると、人間が一番ハマるのは「できるかできないかギリギリのゲーム」らしいです。あら、よかった。勉強だったらその難易度調整は楽チンですね。
「わかる」にも「できる」にも大切なことは、スモールステップです。ゴールに向かって、自分なりの小さな段階を創って、一歩ずつ踏みしめながら、達成感や自己効力感を高めていきましょう。
ちなみに、その階段の大きさや進度を人と比べる必要はありません。最終的にゴールへと辿り着いて、あなたにとっての世界を救えればそれで十分です。いつ魔王を倒すかは、あなたが決めればいいのです。
自分のペースで「わかる」と「できる」が集まってきたら、次の魔法を身につけましょう。
Lv3 やらされるのではなく、やる
「人はな、やれと言われたらやりたくなくなる。やらなくていいと言われたら、やりたくなる。そんな本能があるんだ」と、昔聞いたことがあります。
誰にでも身に覚えがあることですよね。
たとえ大好きな漫画でも、強制されて読むのでは、だんだんとつまらなくなってくるそうです。受動的な行動は最初のうちは楽だけど、だんだんとつまらなくなってくるもの。逆に、能動的な行動は最初は大変だけど、だんだんと楽しくなってくるものです。
「やれ」と言われる前に、やってみましょう。能動的プラス相手より先回りした快感も相まって、得意げに勉強ができるはずです。それが「楽しい」に結びつきます。
また、「やりなさい」という言葉を回避するのも重要なあなたの役目の一つ。
相手が「やりなさい」を放ちそうな空気やタイミングに出くわしたら、言われるよりも先に勉強道具を出すなり暗唱を始めるなり、「やってるよ」感をアピールしましょう。「やれ」という強力な一撃を喰らってテンションが下がることを防ぐことができます。
やらされるのではなく、やる。ほら、そっちの方が勇者っぽいでしょ。
Lv4 工夫する
なんとなーく勉強を楽しめるようになってきたら、さらにワクワクするように工夫をしてみましょう。
主な工夫にはこんな種類があります。
- 好きなものと結びつける…理解や覚え方や説明道具を好きなものと結びつける。
- ゲーム性をもたせる…ゲーム感というのは人をワクワクさせるもの。取り入れてみよう!
- 大好きなアイテムを使う…お気に入りの文房具や教材など、大好きなアイテムを使ってみる。
- やり方を工夫する…もっと効率的な方法はないか等自分で考えてやってみる。
- 付随情報を調べる…余計な知識と思わず、深く知れば、もっと相手を好きになる。
- 場を変える…自分の集中できる環境で勉強する。
ただ、これらの魔法を使うには、高いMP(ここではメンタルポイントと呼ぶ)が必要です。MPが足りないと、不発に終わり、効果的でない学習になってしまいます。
初めのうちは、身近にいる信頼できる賢者(大人)たちに教えを乞うなどして、自分に合う工夫の仕方を見つけていきましょう。
Lv5 仲間を見つける
ここまで来たら、少しずつ一人で勉強が楽しめるようになってきましたね。ただ、世界を救うにはまだ物足りないかも知れません。
勉強も、それ以外のことだって、一人でできることは限られています。そうです、仲間を増やしてより大きな力を手に入れましょう。
ただこれも、お互いが高いMP(ここではメンタルポイントと呼ぶ)を保有していないと、ただ楽しいだけや不安になるだけの無駄な勉強会になってしまいます。もしも、そうなりそうな危険がある場合は、個々人で勉強するか、監督してくれるような大賢者様の力を借りましょう。
仲間を見つけたら、オススメのやることは以下の通り。
- 黙々と一緒に勉強する…後でも触れますが大魔法「場の理論」が発動されます。
- 説明し合う…理解しているかどうかがすぐ確認できる最高のアウトプットです。
- 目的について話し合う…より強い敵に立ち向かっていくために。
- 情報を共有し合う…有益な情報が手に入るかもしれません。
- 競い合う…悟空とベジータみたいなもんです。
僕の好きな考えに、上記でも触れた「場の理論」というものがあります。これは端的に言えば、同じ目的の者たちが集まった場は、各々の成長力をさらに高めるというもの。場が持つ効果は絶大なのです。利用しましょう。
ちなみに、友人だけでなく、親や先生や見知らぬ人だって仲間にはなれます。色んなパーティーを組んで、どこが一番自分を成長させてくれるのか探してみるのもいいかもしれません。
Lv6 目的を持つ
人を動かすのは、「希望・危機感・正しさ・気持ちよさ・人の想い」の5つの要素です。RPG風に言えばエレメントですかね。
そして、その5つのエレメントの源となるのが、「目的」です。これがなくては、5つのエレメントは紙くず同然です。その機能を十分に果たしてはくれないでしょう。
もちろん、「目的」は5つのエレメントを輝かすだけではなくて、勉強を楽しむ上でも超重要です。
「僕は何のために勉強するのか」
「僕は誰のために勉強するのか」
「僕はどうして勉強するのか」
これが嘘でも見つからない場合、予想もしない大きな困難に見舞われた際に、あなたは容易く勉強することから逃げてしまうでしょう。
いくら楽しもうと思っても、楽しめないときがやがて訪れます。
レベルを上げてきたあなたでさえも、太刀打ちできない強敵が、目の前に現れる瞬間が必ずやってきます。
そんな時、あなたの中にある最強の武器が、「目的」です。
Lv1〜Lv5までの魔法を使いながら、勉強を楽しみながら、あなたはその旅の中で「なぜ勉強するのか」の破片を集めていました。それを、最大のピンチで天空へと掲げるのです。
もっとわかるために。
もっとできるようになるために。
やりたいことを叶えるために。
もっと楽しむために。
誰かのために。
ほとばしる光りに包まれて、あなたは今までにないパワーを身体中に感じることでしょう。それでも勝てるかどうかは微妙。
でも、それでも戦ってみたい。諦めたくない。苦しさにも、辛さにも、びくともしない強靭なMP(ここではメンタルポイントと呼ぶ)を持ち、あなたはかつてない強敵を見据えます。
ヒリヒリするような緊張感。バクバクする鼓動。だけどいつになく冷静に、恐るべき速度で頭脳は回転し、四肢からはワクワク感が溢れ出します。
そこには、「楽しむ」を超えた、勉強の本当の楽しさが待っているはずです。
その時のあなたにもう魔法はいらない。
そう、あなたは実力で世界の平和を掴み取るのです。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
そして、一つの冒険の終わりは、新たなる旅立ちの始まりを意味する。