「古志」YouTube席題句会(第43回)を終えて 2
2024.01.16 21:00
きのうの続きです。
【第二句座】初泣、飾臼、数の子
第二句座も新年の季語から出題しました。
特選句からいくつか。
数の子や大人ばかりの家となり 田村史生
子どもたちもみな、成人したのでしょう。
その結果、大人ばかりの家となったわけです。
めでたいことではあるのですが、一抹の寂しさを感じさせます。
そうした心の機微とともに、時の移り変わりの早さも捉えている一句です。
(Photo by Canva)
嫁入りの帯も掛けたり飾臼 篠原隆子
家で大事に使っている臼を洗い清め、
正月のあいだ飾っておくことを飾臼というのですが、
そういった意味では、飾臼はその家を象徴する存在です。
しめ縄を張ったり、鏡餅を上にのせたりしますが、
そこへ大事な嫁入りの帯も掛けて、
さらに色鮮やかに飾っているというのですから、
まことに円満でめでたい姿ではないでしょうか。
新春らしい一句です。
「古志」YouTube席題句会は不定期開催です。
定例の「古志」YouTube句会のなかでご案内しています。
次回の「古志」YouTube句会は1月27日です。
ぜひご参加ください。