Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

一般社団法人KeAlaMa‘oma‘o

ケアラの巻き込み式TNR

2024.01.15 09:38

日頃から、ケアラの活動にご理解・ご協力をいただきありがとうございます。


賛否あるとは思いますが、書かせていただきますね。

日頃から取り組んでいるTNRですが、現場現場でいろんなカラーがあります。ケアラのTNRは、「巻き込み式」です。

なにそれ?


よくあるパターンを説明させていただきますね。


(1)

「野良猫が子猫を産んで増えているかも?私が協力出来ることって何かありますか?」


という依頼者さん。

ありますあります!

現場での聞き込みや、捕獲器の設置・見守り、地域の見守り、ケアラとの連絡etc。現場の細かい情報は、依頼者さんから聞き、足らない情報は、ケアラメンバーで周辺住民の方々に聞き込みをしていきます。その際、依頼者さんのご希望があれば、立ち会っていただきます。ご希望がなければ、ケアラメンバーのみでやらせていただきます。


(2)

「通いの野良猫が怪我してる。うちの猫ではないんですが、治療してあげたい。私が協力できることって何かありますか?」

ありますあります!


(1)と同じ内容、そして、怪我してる猫の捕獲をお手伝いして、依頼者の方の家猫にしてもらったり、リターンするにも治療費のご負担をしていただいたり。また、普段から置き餌をされている場合、この餌場に来る他の通い猫で、未手術の子がいたら、TNRさせてもらいます。その場合、医療費を一部ご負担をいただけると助かります。


(3)

「うちの庭で母猫が子猫を産んだ。どうすればいい?私に何かできることはありますか?」


子猫が1ヶ月を過ぎるまで、そのまま見守りをお願いします。見守る際に、母猫に給餌をしてもらえますか?1ヶ月で離乳期に入ります。離乳期に入ったら、子猫の保護、母猫はTNRもしくは人馴れをしていたら保護も可能な場合もある。リターンの場合は、リターン後も、出来れば母猫に、ご飯を置いてあげて欲しい。母猫の様子を見ながら、他に餌場がありそうなら、ご飯を置くのをやめるか続けるか、また判断もできます。


この様に、ケアラでは、

「猫助けたい、あとは、よろしく」

「はい、後はお任せください」

ではなく、依頼者さんご本人にも、実際にTNRに参加していただく形を取っています。

真夜中に捕獲器を持って走り回り、人知れず活動されている方々もたくさんおられます。そうせざるを得ない、野良猫に慈悲の心を向ける事に批判的な風潮がまだまだ根強いからです。


丸投げを受けていたら、いつまで経っても、この現状が改善されません。

野良猫への無関心はそのままで、TNRが本来目的としている、


「野良猫をこれ以上増やさない、野良猫と地域住民が共生できる社会、動物愛護の心が当たり前にある社会」

これらを達成することが困難になります。

なので、ケアラはご迷惑をおかけしながらも、依頼者さんや周辺の方々にを巻き込んでTNRに取り組みます。


現実、TNR自体、正直なところ、割と過酷な外での活動となります。寒い中、暑い中、猫との駆け引きをしながら、昼夜捕獲器の確認をしながら、時間が経てば、フードの入れ替えをしながら、耳カットの猫が入った時は、捕獲器を開けて逃してあげる作業、そりゃあ、手も汚れる、服も汚れる時もある、汚れた器を洗わないといけない時もある。こんな面倒な作業を、出来る範囲で依頼者さんや、周辺の協力者さんにお願いしています。また、(1)(2)(3)のどのパターンであっても、TNRにかかる経費のご理解、更には、ご協力もいただけると助かる旨もお伝えします。基本、これらを踏まえた上で、捕獲器設置のご協力をいただけないということになる場合は、その現場はTNR中止、中断となったりします。


私達も、捕獲器の運搬・病院手配・送迎・オペ前後の野良猫の宿泊etcは、ボランティア(無償)でやらせていただいています。でも、さすがに「好きでやっているんだろ。文句言わずやれよ。」のスタンスで来られると...、難しいです。お互い心がある。依頼者さんと、活動団体と、お互いの心が「よし!この地域の猫達を幸せにしてあげよう!猫好きと猫嫌いの人達が仲良くなれるようにしてあげよう!」と、同じにならないと進められないものだと思うのです。この様に中止や中断の展開になるときもなきにしもあらず。動物愛護の認識は、まだまだ乏しい社会なんだなと思います。


TNRは、関わる人間の心を映し出す鏡の様なものだと、猫が人間の心を丸裸にするものだと痛感するのでした。


何が言いたい?

身近にいる野良猫を通して、日本の国の動物愛護の取り組みについて、ちょっと知ってみませんか?


少しずつ、確実に、生命への寄り添いができる社会に変化してきています。

その波に乗りませんか?

自分自身の幸せのため。


野良猫達は、そのチャンスを私達に与えてくれている。

これは、一歩踏み出した人が、皆口にしていることです。