富士市
〔新富士 ー 三島 〕
ネットで「富士山と新幹線」で検索するとおそらく100パーセントの確率で表示され、日本人なら誰でもTVや雑誌などで一度は見たことがあるであろう新幹線と富士山の写真が撮影されている場所がこの世に存在する。撮影に行ってみたいと思い詳しい場所を調べてみると富士市の東部市民プラザ付近ということが判明したのだが、せっかくなのでドクターイエローが運行されそうな時に行くことにした。さらに今回はもう一つ大事なことに「富士山」も見えないといけないのでそうなると天気も晴れの日が絶対条件となる。そして個人的に富士山は冠雪している姿が好きなので晩秋から冬を挟んで春先までが条件となる。
と、そんな感じでなかなか行く機会がなかったが、今回いよいよすべての条件に当てはまる日がやって来たので早速向かう事にした。
とりあえず目的地付近である東部市民プラザを目指し出発したが東名高速に入ったところで“この先事故による渋滞が発生している”と表示されていた。今回は若干早めに出発したので大丈夫だと思っていたが、しばらく走ったところの表示板に御殿場まで3時間以上と表示されているのが見えた。おそらく御殿場から目的地まではさらに1時間くらいはかかると思われるのでそうなるとここから4時間以上かかる計算となる。本日のドクターイエローの通過予定時刻は12時40分くらいで現在の時刻が9時なのでどう考えても間に合わない計算となる。さらにこの先の大渋滞にはまるのも疲れそうなので目的地を変更することにして小田原か早川のみかん畑あたりで撮影しようと小田原厚木道路のほうに向かった。小田原厚木道路は渋滞もなく順調だったがひょっとしたらこのまま箱根を抜けて三島のほうから向かえば間に合うのではと思い、再び目的地を富士市に戻して向かう事にした。ところが箱根ターンパイクに差し掛かったところで11月も終わりなので紅葉のシーズンは終わっていたが休日で天気がいいこともあり今度は行楽客の車の渋滞にはまってしまった。さすがにこうなると戻ることも出来ずせっかくなので東部市民プラザに向かう事にした。結局到着したのはドクターイエローが過ぎ去った後の13時ころで休日のドクターイエロー運行日にもかかわらずほぼ誰もいない状況となっていた。ちなみに到着した東部市民プラザは富士市の施設となっているが、なんと富士市のホームページには「撮影をされる方は、当施設のトイレや駐車場をご利用ください。」と記載があるのだ。新幹線の撮影が出来る場所でおそらくここまで手厚いおもてなしをしてくれる所はないと思い、これは是非ともふるさと納税でお礼をしようと調べたところ返礼品はトイレットペーパーが多くこれまた実用的で困らない商品となっており一気に富士市が好きになった。
目の前が撮影場所なので早速向かって撮影することにしたが、手前は一面田んぼが広がっており、この場所から新幹線開業当時に撮影されたような団子っ鼻の新幹線の写真を見たことがあるがその頃も田んぼだったと思うので50年以上おそらく何百万枚かひょっとしたら何千万枚以上撮影されたであろう構図にどうしてもなってしまった。ただ田んぼのほうは稲刈りが終わった秋らしい光景が広がっており、肝心の天気のほうも素晴らし秋晴れで富士山もきれいに見えた素晴らしい写真を撮る事が出来たので到着まで時間がかかりドクターイエローの撮影は出来なかったが個人的には満足な一日となった。
焦点距離:100mm 絞り:F7.1 シャッター:1/2000秒